今日はクリスマスである。しかし今年のクリスマスは、もう過ぎてしまった。現在クリスマス経過30分たった。光速で地球を逆回転して30分さかのぼればクリスマスに戻れるのだが、どうせ仕事しているのでやめておこう。ちなみにこの技はスーパーマンがやっていた。私にはできないので期待しないように。
私は寮暮らしになったのでコタツが無い。特にコタツが好きではないが、コタツに入って食べるアイスが好きなのだ。寒い冬に余裕でアイスを食べられるあの設備、考案した人にノーベル賞をあげよう。しかし、無理なので、
「あんたはホットで賞」byひらくん
で、我慢してもらう。
そういえば、子供のころコタツで寝ているとよく怒られた。
「あんた、そんな所で寝たら風邪ひくよ!」
今まで数々の風邪に出会って来たが、コタツが原因で風邪になったことは無い。嘘つき。嘘といえば昔こんな嘘をついたことがあるそう、あれは小学校一年生のころである。
私の親友にみんなにボンちゃんと呼ばれている少年がいた。彼は非常におっとりしていてまるでパンダの様だった。彼のために言っておくが、けして体がバカでかいわけではない。まぁ、パンダもおっとりしているわけではないがイメージの問題である。そんなボンちゃんに私はある日こんなことを言った。
「僕の家にはタイムマシンがあるのだ。」
今思えば妄想僻の危ない奴だが、こんな危ない奴の言うことをボンちゃんは本気で信じてしまったのだ。
「本当、すげぇ~。」
嘘に決まっている。きっといつかボンちゃんは誰かに騙されるだろう。すでに私が騙している。気をつけろボンちゃん。そういうわけでしばらく私はボンちゃんに冒険談を話し続けることになる。
恐竜のいる時代に行ったら燃料がきれそうになってヒヤヒヤしたとか、江戸時代に行って昔の先祖に会ったなどなど、最後には、
「あるボタンを押すとすごく小さくなってね、人間の体にも入れるんだよ。この間ボンちゃんが寝てる間にチョット入らせてもらったから。」
「えぇー!、いつのまに」
「ボンちゃん右の奥歯に虫歯があるよ、早く治しなよ」
と、2、3ヶ月前の歯科検診の内容までもちだす周到さだった。
しかし、これくらいになれば嘘だとばれるだろうと私は思っていた。が、驚いたことにボンちゃんは全てを信じていたのである。あぁ、誰かが言っていた、
「信じるものは救われる・・・」
こんな話しを信じたところで救われはしない。ごめんよボンちゃん・・・。
こんな日が何日つづいたろうか。私はボンちゃんに本当のことを打ち明けるこにした。
「実は、今までの話しは全部嘘なんだ」
ボンちゃんのショックは大きかったらしく、しばらく口さえ聞いてもらえなかった。当然である。仮に私がボンちゃんならそうしたであろう。今までどんなに喧嘩をしても次の日には仲直りしていた。しかし、こんどばかりはちがったようだ。
三日ほどたったろうか、そこには一緒に遊ぶ二人の男の子がいた。