今日も、夜の街は賑やかだ。
道から脱落した者たちを、さらに絶望させる眩い光たち
見える、いまの僕には、よく見える。
誰が、絶望の中で生きているのかが。
船木、お前は、楽しそうだな。公務員になって、大きな不安を抱くことなく、酒が飲めるんだ。
お前には、70円の缶チューハイを飲むことだけが楽しみな人たちの気持ちはわからないだろう。
0
無防備過ぎる、どいつも、こいつも。
殺ろうと思えば、簡単に殺ってしまうことができる。
船木、美味しい酒は、たくさん飲めたか?
昔は、苦しかった。
だけど、いまは、お前が、僕に与えてくれた「痛み」に感謝している。
179 / 192