SSK2
山崎( 1 / 6 )
バイトが終わった。
始発電車が走り始めるまでの間、港へ行く。
防波堤に、何人かの釣り人がいる。
とりあえず海を眺める。
灯台の明かりが海を照らしている。
山崎( 3 / 6 )
「ん?(はんにゃ?)」
疲れが溜まっている。
海面が、ほんの少しだけ、赤みを帯びてきた。
「よっ、兄ちゃん」
前に、釣りを教えてくれた、おやじがいる。
「あっ・・・どうも」
「今日は、釣らないのか?」
「あっ、今日は、仕事の帰りなので・・・」
山崎( 4 / 6 )
風が強くなってきた。
地球が回っている。
「おい、兄ちゃん、これやるよ」
「え?」
おやじに、釣り道具を渡された。