嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

記事1~50( 13 / 50 )

記事13 ブルンストロームステージについて(続き)

なんだかなあー。

まだ、この記事もあまり信用されていないといいますか

あんまり読まれないのが結構、きつい管理者です。

ま、どうでもいいですけど。

さて、そんなことを考えるよりも

少しでもお読みいただいている皆さんに、

さらに考えていただくこととしましょう。

ブルンストロームステージをめったぎりします。

というか、共同運動パターンのカラクリを示してしまいましょう。


よろしいでしょうか?

片麻痺の共同運動パターンは簡単にいうと

屈曲共同運動パターンと伸展運動パターンがあります。

そのときの屈曲共同運動パターンとは

上肢については

肩は伸展位になり肘は屈曲位、前腕は回外位、手首および手指は

屈曲位を呈することが多くなります。

うーん、微妙な感じがしませんか?

では伸展運動パターンを下肢で示しましょう。

股関節は軽度屈曲位、膝関節は伸展位、足関節は尖足(つまりは底屈位

)を示します。

うーん、これもなんだかわかりませんよね。

 

で、今、説明の中にはいれませんでしたけど


上肢屈曲運動パターンにおいては肩甲帯は後退、さらに内転位になり

下肢伸展パターンでは、骨盤は後傾、さらに下制という形を呈します。

???

???

???

よく分からないですよね。

では、さらに分析します。

肩が屈曲するのであれば、肩甲骨は当然のように外転、さらに挙上を

呈しなければなりません。それなのになぜ、屈曲共同運動パターンと

いうのでしょうか?

また、下肢についていえば、なぜ股関節が屈曲位にあるのに、また、

足関節についていえば、伸展は背屈になるはずなのに、それに反して

底屈位であるにもかかわらず、これらを伸展パターンというので

しょうか?

仮に、上肢が全体に曲がって見えるから

そして下肢が全体に伸びて見えるから

という安易な状況でネーミングしているのであれば

まだ理解できるのですが、運動学的にはあくまでも矛盾だらけです。

それなのに、いまだにこういうことで専門職そのものが

正確に判断できていないということが

とんでもない問題になります。

つまり、こういう姿勢を示すということは

ネーミングに左右されるのではなく

各関節の位置関係(アラインメント)がこのようになる

その理由を明らかにすべきであり、

それははっきりいえば、実際には屈筋群、伸筋群ということで

判断してはいけないことになります。


結論をいえば、こんなことも説明できないのに

リハビリをしているということは、本当に大問題ということに

なります。

特に、ステージ3という状況において、共同運動パターンが最大に

なるなんていいながら、実際は、そのことにともない

どういう異常なパターンが起きるかということにまで

ブルンストロームステージではどこにも説明がありません。


よく異常歩行などといいますが

そのメカニズムを説明できなければ、ブルンストロームステージと

いうものは、明らかに机上の空論でしかないことになるはずです。

かなり過激なことを書いていますが、もし片麻痺で

異常歩行を呈している人がみられるのであれば

それがどうして起きているかということを

科学的に説明できなければ、当然ですが、対応の仕方がないということ

になり、それでは、リハビリの治療体系は成立しないということを

専門職が認めてしまうことになるのではないでしょうか?

で、最後になりますが、逆にそういうことが

明確に説明できるということは

いわゆる異常歩行などの対応ができるということになり

それであれば、なぜ未だに異常歩行を呈する人が

後を絶たないのかという課題が解決されないのか?

という問題が残るのです。

こういうことに興味をもてなければ、どうしたって

片麻痺の症状がよくなるようには考えを切り替えることができない

と思います。

以上、ブルンストロームステージに見られる問題について

一部の例を提示して説明しましたが、皆さんも少しでも

考えてほしいと願ってやみません。では。

記事1~50( 14 / 50 )

記事14 右麻痺と左麻痺の違いとは?

こんばんは。

ブルンストロームステージについてはあんまり読まれなかったような

気がしましたが、やっぱり難しすぎましたでしょうか?

ま、今は概論ですから、あんまり気にしなくていいんですけどね。

実は、ものすごい真実がブルンストロームステージには隠されている

んですよ。いずれ分かってくると思いますけど。

さて、今日はちょっと目先を変えまして

右麻痺と左麻痺の違いです。

特に、男女比とかそういうことはデータ上大きな差はありません。

よく、そういう人もありますけど、根拠はどこにもないんです。

ですから、そういう話題ではなく

わかりやすく症状の違いを考えてみましょう。

でもね。圧倒的に右利きの人が多いのは事実ですから

生活に支障を来たすことが多いのは、当然、右麻痺です。

ですが、症状としての運動麻痺という点では

明らかに左右の麻痺の違いで、明確に回復の程度に差があるとは

これもいいきれません。

特に問題になってしまうのは、やはり片手という概念であって

人は、多くのことを片手でもできてしまうという

そういうことで、上肢の麻痺については

ある程度のところで、実際の訓練を打ち切ってしまうことが多いわけ

です。したがって、このことも、状態を見えにくくしてしまうのです。


もう一度ここまで整理しますと、

左右の運動麻痺には大きな違いが見られないということです。

では、何に違いができているのか?

感覚麻痺でもありません。

これは大脳運動および中枢の局在の部位において左右差がみられない

からです。したがって、左右どちらかにのみ中枢があるような

身体所見に麻痺の違いということが見え隠れします。

一つは言語障害(失語症)という問題であり

さらには高次脳神経機能障害というものがあります。

あんまり難しくいいますとこんがらがりますので

具体的に説明しましょう(簡単にね)。

はっきり聞き取れないような言語障害は、左右どちらの麻痺にも

出現しますが、いわゆる失語症という症状は右麻痺に生じます。

医療関係者には常識ですけれど。

それから、たとえば注意障害なんていう状態は、かなり右麻痺に

みられますし、身体の左側半分の認知障害とか、空間的な認知の問題

なども左麻痺にみられる症状としてとらえています。

ですから、私達は、一概に左右のどちらの麻痺が症状的に

軽いとか重いとかは、しっかりと評価をしてみなければ

なかなか理解できにくく、当然のように認知症とか意識障害などが

そこに乗っていると、ますます、事態を明確に分析することが

困難になってきます。

あと、今日は一つだけ書いておきますけど

やっぱり、日常的に上肢は利き手と非利き手の能力に

相当の開きがありますので、

利き手が麻痺になったときには、利き手に対してのアプローチは

かなりの確率で継続されますけれど

逆に非利き手が麻痺になった場合には、利き手の機能により日常生活

に、とんでもない支障とはいえない状態になることがありますので

非利き手についてのアプローチは、おざなりにされてしまうことが

相当の割合で医療現場ではみられます。

したがって、やはり左麻痺の上肢ということを考えた場合では

後遺症を残しやすいということが、見かけ上はあるとしても

仕方ないのかもしれません。こういうことがリハビリの真実なんです。

では。今日はここまでにしておきますね。

記事1~50( 15 / 50 )

記事15 号外 左右対称姿勢を意識するという方法論その1

こんばんは。

今日は、まだまだ仕事がありまして、かいつまんで書いておきますけど

結構、真実をついていると思いますので

信じる信じないはあなた次第ですけど

興味のある人は、最後までお読みください。

さて、いろいろな原因があって脳血管障害という状態に

なってしまいますと、片麻痺という状況が生じます。

で、急性期のベッド上ではすでにリハビリがはじまることも

最近は当然のようになってきましたけれど

もっとも手っ取り早くリハビリを成功させるのは

誰が考えても関節を硬くしてしまわないということに

尽きると思います。

これはいまや常識化した概念だと思うんですが、

これだけでは良い結果にはならないともいえます。

で、それをクリアした上で

次のようにリハビリを実施していくとかなり良い結果に

なると思います。

で、それはなにかといいますと

簡単です。

身体の左右対称ということを限りなく意識することなんです。

ただ、イメージするだけではだめで

しっかりと体重計とかね、全身写る姿見とかね

しっかり確認できるものを利用しながらしなければだめです。

それで、もっとも早期から対応できればいいものは

やはり立位ということになります。

リスクがある場合にはできませんけど

たとえ下肢に装具をしっかりとつけてしまっても

介助が必要としても、できるだけ病前の状況と同じような姿勢で

立位がとれる、あるいは歩行練習を

とっとと実行してしまえれば、

非常に良い結果が得られるものと信じています。

でもね、私は今老人保健施設で勤務していますので

これを実行はできません(苦笑)。

ただ、どんなに発病からの時間が経過した人であっても

このような対応を心がけると

どういうわけか、かなりの割合で状況の改善がみられます。

よくね、発病からの期間でね、回復予後を予測したりしますけど

ごめんなさい。あーいうのは、まゆつばものです。

そんな人の身体に秘められている可能性を

簡単に否定するようなことは、断じてしてはならないと思います。


ただ、今日はここまでにして、さらに奥義については、その2に書きま

すけれど、すでに関節が硬くなってしまっているような場合には

このままですと、可能性が低くなってしまいますので、

さらに、そのような場合の対処方法について、いずれ投稿することに

します。

そうそう、立位のことだけを書きましたけれど

座位も重要なんですね。いわゆる端座位。これも左右対称的に

姿勢がとれることを意識してみてくださいね。

ま、いずれ、さらに詳しく書きますけど。今日は号外でした。

では。

記事1~50( 16 / 50 )

記事16 片麻痺の回復予後について

こんばんは。

今日は、皆さんが気になるところの回復予後について

考えてみましょう。

ただし、まだ総論の状態ですので、細かくは書きませんけど。

片麻痺の回復予後については

通常、発病からの期間によってそのときのブルンストロームステージ

の状態で推測するのが一般的な判断基準です。

たとえば、発症からの期間が3ヶ月経過したときに

ブルンストロームステージが

上肢 手指 下肢 という順序で2-2-2であれば

単純に回復予後は不良ということを予測します。

いえいえ、これはまだ回復する可能性はかなり残されています。

しかし、発症からの期間が6ヶ月ということになると

上記のステージでは、さらに回復する可能性が

低くなるというようなことなんですね。

すなわち確率の問題としてとらえているようなものなんです。

したがって、結果、発症から5年過ぎようが10年過ぎても

麻痺の症状が改善(するようにみえるということですが)したという

事例はいくらでもあります。

回復予後の目安としては、ステージで4以上というのが

回復の可能性が飛躍的に高くなり

ステージ3以下の場合には、どちらかというと予後不良と

いうように判断することがもっとも多いと考えられます。

これはあくまでも一般的なデータ上の確率であり

実際は異なるということを伝えておきましょう。

何となくですけど

いわゆる期間というものは

脳が何らかのダメージを受けてそれがかなりの期間は

脳がむくんだような状態になっているということであり

そのために回復がしづらい状態があるわけです。

そして、リハビリを受けることにより

脳損傷部位の周囲にかなりの刺激が入りますと

徐々に損傷部周囲の神経細胞の代償が行われるようになり

脳神経は再生しませんけど、機能的な回復が認められるように

なってきます。

問題は、関節拘縮ということが起きていない状態であれば

いわゆる損傷部位周辺の神経細胞の代償が

さらに期間が過ぎても事実上代償の可能性があれば

麻痺の回復に期間設定は不必要ということなんですね。

ですから、ある程度の期間が経過していても

さらなる麻痺の回復予後という状況において

たとえゆるやかなカーブであっても

改善を認めるという事実に結びつけることができるのです。

いかがでしょうか?

皆さんは、ある程度教科書的な判断で

回復予後をみているのではないでしょうか?

少なくとも私は、回復予後という点では1年半から2年くらい

積極的なリハビリを適正な状態で実施しない限り

簡単に判断すべきではないと考えます。

、、、

、、、

で、はっきりいうと

しばらく前に問題になった

リハビリは半年で終了するという

ある程度、国の方針が出されたこと、これは打ち切りが

あまりにも早いということ。

そんなことを、国が勝手に決めてしまう。

現場の声を聞かないで、勝手に判断してしまう。

こういうことに断固抗議したいのです。

ですから、ご病気になられた方も

決して早い時期であきらめることはないんです。

そのことだけ申し上げて、今日は終了としましょう。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
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