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こうするしかなかった( 2 / 6 )

7月の太陽に照らされたアスファルトは、刺さるように熱く、身体が、ゆっくりと焼けていく感覚が全身に広がっていった。

 

このまま眠ってしまいたい。

 

これといった学歴も、これといった職歴も無かった俺は、

 

比べることで、次々と、敵を作り出し、

 

逆転を狙った。

こうするしかなかった( 5 / 6 )

3ヶ月間で、オーナーになれます、という歌い文句に踊らされた俺は、暴力団が経営する飲食店の店長になった。

 

過酷な労働で、身も、心も、ボロボロになった俺は、右手の神経が麻痺し、自律神経を失調し、横になっていても、吐き気を催し、真っ直ぐに歩けなくなってしまった。

 

救急車に乗せられた時、俺は、本当に意識を失っていた。

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