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ハムスター( 10 / 10 )

川田が、入信した宗教は、霊感商法や、女性信者たちへの性的暴行で、有名になったカルト宗教だ。

川田は、これまでの色々な出来事について、話続けた。

「（誰が決めるんだ？ペット用とか、食用とか・・・ハムスターと、あの日、俺たちが食べた、牛や、豚たちとの違いは何なんだ？）」

なんだかんだで、バイトを続けている。

金髪にしたが、この職場では、特にどうのこうのということはない。

この間、シール貼りのじじいに、虫歯の治療をしていると話たら、じじいも、いま、虫歯の治療をしていることがわかった。

底辺アルバイトの現場には、虫歯を放置している奴が多い。

底辺だから、虫歯を放置しているのか、虫歯を放置しているような奴だから、底辺なのかは、よくわからない。

そもそも、虫歯を作らないような規則正しい生活を送っている奴は、こんな場所には来ない。

とにかく、歯が痛いという話を、しょっちゅう聞いている。

「小川君、歯だけは、早めに治療した方がいいよ。放っておくと、いろいろと大変なことになるからね」

「・・・はあ」

虫歯の話をしてから、じじいとは、ちょくちょく話をしている。