嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

記事101~150( 15 / 50 )

記事115 下肢装具の功罪とは?

こんばんは。

伊豆にいってきました。何をしにって

もちろん修行です。

今朝も4時前から起きていますけど

一日の長いこと、、、

ま、そういう記事はいずれ他所で書きますけどね。

さて、下腿についての装具の話をしましょう。

今、対応している利用者様の話を持ち出しましょうかね。

ステージ的には、上肢手指とも5以上あります。

で、下肢はうーん、4はあるんですけど、

実は足首の背屈制限が強めで、なかなか背屈そのものの

随意性が高まらない状況です。

これで、疑問を抱く人は、結構鋭い人だと思うんですけど

いかがですか?

???

???

こういう人で、確かに下肢のステージの低めの人もありますけど

実をいいますと

このような場合には

下肢のステージはやはり5くらいないと不自然なんですね。

で、この人の場合は、非麻痺側のハムストリングスが

極端に短縮しています。

麻痺とは直接関係ないんですけどね。

それで、装具の話をしているんですから

当然、支柱つきの短下肢装具を使用していますけど

最上部のストッパー(ベルクロ固定)を

本人から緩めて使用しています。

これでは装具の意味がないんですけどね

ちなみに、そこをきつく締めたらどうなったと思いますか?

、、、

これも分かる人は鋭いですけどね

腰痛が出現します。実際にあっという間に腰痛がでましてね

すぐにやめさせました。

???

???

で、何をいいたいのかといいますと

はっきりいって、背屈制限は

随意性と関係ないところで生じており

アキレス腱およびハムストリングスの短縮によって

単に、背屈そのものが出にくい状態になっているだけであると

考えます。

しかしながら、こういう状態が長期化すると

実際に、背屈に目いっぱい力を入れるようなことが

乏しくなり、自動的に背屈そのものが行いにくい状態に

変わっていくと考えます。退化ということに

似通っているかも知れませんね。

???

私の説明の文章にかなりヒントがありますよね。

装具の閉め具を緩めて使用しているということは

実際にアキレス腱をストレッチしていないということになります。

それは、ひいてはハムストリングスをもストレッチできて

いないことになるのです。

でも、上肢のステージは、順調に回復を示し

いずれ6に入りそうな状況を認めています。

もしそうなれば

上肢手指のステージが6であり

下肢のステージが4ということは

通常ではほぼ認められない状態になると思うのですね。

すなわち、こういう状態では

下肢のステージが上肢手指と同じかある程度1段階は

高いところにあるというのが

私の長年の経験上成立していますので

逆に2段階近く、上肢手指が優位であるということは

私には理解できにくい現象になってしまいます。

、、、

ま、人に押し付ける理論ではありませんのでここまでに

しておきますけどね。

で、ようやく本題ですけど

下肢装具をずっと使用していると

このように、本来は出せるはずの機能を

ストップし続けるおそれがあります。

コルセット同じように考えてみてください。

ずっとコルセットを使用していると

腹筋、背筋など弱ってしまいます。

頚椎捻挫の際のポリネックなども同じことがいえますけどね。

ですから、決して不要とは申しませんけどね

装具をつけている人をみると

誰も装具をはずそうとは思わないんです。

これが、大変な問題をはらんでいるということに

気づき、少しでもはずした状態を評価できなければ

一体、誰のなんのために装具を使用しているかということ

になってしまうと思うのです。

では

続きを読むにお進みくださいね。

 

こんにちは。

今日は午後休みです。

本当は他所で外部講師を依頼されていたんですけど

ドタキャンになってしまいまして

夕方までちょっと時間ができましたので

投稿しているというわけです。

うーん。なんかホラーっぽいんですけど

ま、それは別のブログで投稿しましょうね。

さて、本題です。

片麻痺でよく用いられる下肢装具は

短下肢装具として、SHBとSLBがありますけど

前者が靴べら型とよばれ、樹脂製です。

で、後者はメタルが多く用いられていますけど

用途としては、相当意味が違います。

前者は、足関節の背屈制限が軽度から中等度の場合

後者は、どちらかというと筋緊張の重度あるいは弛緩している

という状況で作成されるように思います。

いえいえ、私はその道のプロではありませんので

間違いがあったらごめんなさいね。

で、支柱つき短下肢装具については

外観が相当大きくなってしまうんですね。

で、やっぱり装具だけでは歩行っていうわけにはいきません。

すなわち履物ですね。これに相当制約がかかってしまう。

また、大き目のズボンなどをはかないと

その中に隠すことができない。

というように、かなり日常生活での

他者からはっきり見られてしまうという部分があります。

靴もね、装具が入るようなものって限られてしまいますし

これが自分だったらどうだろうなって良く思います。

皆さんはどうお感じですか?

でも、立位や歩行のためならやむなしってことに

なってしまうんですけど

、、、、

、、、、

こういうような、使用上の問題も確かに大きく

今後の軽量化とかデザインとかいろいろな改良を

期待するところですけど

もっと問題なのは

やはり、装具を使用していることで

それ以上のアプローチを止められる傾向が強いと思うんです。

???

???

もっとも、装具ってほとんど最終手段ですからね

それ以上の改善が期待できないような場合に作成

されているんでしょうけど

本当にそうなんでしょうか?

装具がなければ、歩行できない人は

畳の上とかどうすればいいんですか?

靴は履いたほうがいいんでしょうか?

お風呂とか困らないんですかね?

、、、

、、、

私は、別にそれにとらわれてはいませんけど

できるだけ、装具をはずしてみて

できれば、少しでも装着しやすいようにとか

場合によっては、なくても移乗動作ができるとかね

リスクはありますけど、そういうことにも

できるだけ意識しています。

そういう人の中で、実際に装具をはずしてみても

わずかですけど、改善を認める場合もあります。

もちろん、はずしなさいなんて言うことはありませんし

はずしたほうがいいですよともいいません。

けれど、こういうことが起こるという事実があれば

実際に、麻痺足の随意性とかには、まだ若干でも回復の

可能性が残されていることになるはずです。

、、、、

、、、、

しかし、現場では、そういうことがほとんど行われません。

ですから、もし装具が必要になったらではなく

やはり、急性期の対応において

いかに装具って、最悪の場合、作成しなければならないとしても

それは、できるだけ、小型とか軽量化とか、機能的にとか

というような、外観上もあまり問題が大きくならないような

もので済むように、最初からリハビリ的な対応ができていれば

いいだけのことだと思うんですけどね。

簡単にいえば、お客様が好きで装具をつける状態に

なったわけではなく、下肢全体の対応が遅れる

つまり尖足になっている、とか、ハムストリングスが

短縮しているとかを見逃してしまうことに

本当の問題があるのだと思っています。

ってね、別に装具そのものを非難しているわけではありません。

くれぐれも誤解されないようにお願いしますね。

では。この記事はここまでにしておきます。

記事101~150( 16 / 50 )

記事116 上肢の回復への対応には下肢からはじめるという手順を踏むべし!

こんにちは。

引き続き、久々に格言を投稿しましょう。

上肢の回復には、下肢から始めよ!

って、中国の格言じゃありませんけどね(笑)。

特にリハビリの世界では

下肢とか上肢とかって、理学療法とか作業療法とかに

分化されているところがあります。

これもやむをえないところではあるんでしょうけど

上肢の回復を作業療法では良く行いますけど

まあ、なかなか対応し切れていないと思うんですね。

なぜかっていいますと

痙性とかブルンストロームとかのカテゴリーには

何度となく投稿していますので省略しますけど

上肢の機能として、バランスをとるという部分を

どうしても見逃してしまいやすいからなんです。

????

分からない人は、別の記事にも目を通してみてくださいね。

上肢の機能で、バランスをとるって

当たり前ですけど、目ではなかなか見えない。

いえいえ、見えますよね、通常では。

でも、片麻痺の人ではどうですか

麻痺側にバランスをとるって見えないことが多いんじゃ

ないでしょうか?

、、、、

、、、、

目ではみえないことが多いと思います。

でも、本当に何も生じていないんですか?

では、マンウエルニッケ姿勢ってどうして起きるんでしょうかね?

、、、、

すなわち、上肢を回復させるためには

少なからず、全身のバランスを非麻痺側の上肢で

とらなくても済むような状態にしなければ

同時収縮から分離した、細かな動作を引き出すことが

できないんですね。

で、そのためには

土台である、下肢、もっといえば体幹が安定していること

これがどうしても必要なんです。

、、、、

、、、、

だけど、下肢も当然片麻痺で影響を受けているわけですから

まず、麻痺側の下肢がしっかりしてこないと

体幹もしっかりしてこないと

木でたとえれば

根や幹がしっかりしていない木の枝が上肢になります。

いくら枝そのものがしっかりしているようでも

ふらふらとしていれば

葉に相当する手を自由に動かすことができるのでしょうか?

、、、、

、、、、

ま、そういうことで

上肢を回復させたいのであれば

特に体幹、下肢をしっかりと安定するように対応が

必要なんですね。

で、引き続き、このことに関係して

関節支持ということを、投稿します。参考にしてください。

記事101~150( 17 / 50 )

記事117 関節支持っておわかりですか?

こんにちは。

本日3本目ですけど

日ごろ、アクセスをみていますと

最近は1日150名くらいの人がご覧いただいております。

多い日には600ページくらい読まれるようになりました。

ありがとうございます。

さらに、お役に立てるように(ほんとかな?)

頑張りますね。

さて、いきなり関節支持って書きましたけど

これはどういうことかといいますと、

簡単にいえば

ガイコツ、いえいえホラーマンじゃないですよ。

よくある、学校の理科室のね

骨格標本ってあるじゃないですか?

頭から足まで、関節で骨は連結しています。

この骨、関節の長軸方向には

当然、それがつぶれないでいられるという

耐久性があるわけですね。

????

????

すなわち、私達の身体って

本当にたっているときに

全身がとんでもなく過緊張になっていなければ

立っていられないのでしょうか?

そんな、バージンロードを歩くお父さんじゃ

ないんですから、ある程度

ダラーっとしていても、立っていられますよね。

すなわち、全身の筋肉の緊張が最小限であっても

重心が基底面を外れないでいる

もちろん、膝が相当曲がっているようなことがあると

だめですけど、しっかりと垂直方向に

受けられるような状態にさえなっていれば

全身の骨関節(腕はまあ、この場合はいいですけど)

で、体重を支えていられることができることになります。

????

????

わからないですか

緊張が少なくて済むわけですから

筋肉が動かしやすい状態になっているはずですよね。

同時収縮を起こしていると、人って細かな動きはとんでもなく

不器用になってしまうんです。

????

????

片麻痺ですと、麻痺側の随意性が回復してほしいと

いうことになるのですけど

実際に随意性って

同時収縮のことではなく、最初から細かな動きが

良くなりたいってことですよね。

ならば、最初から、全身ががちがちになるような

姿勢ではダメですよね。

ですから、関節支持という現象を利用する。

すなわち、左右対称に近ければ近いほど

左右のバランスはとらなくてもよくなるはず。

もちろん前後もあるでしょうけど

、、、、

、、、、

だけど、麻痺側に重心が移動すると

怖いんですね。転倒しやすくなりますし

受身が取れないですからね

、、、

、、、

ただし、たとえば腰掛に肘受けなどあるとかね

壁などを利用してね、できるだけ転倒しないような状況で

あれば、本来は麻痺側に少し重心を移動できること

こういうことで、関節支持という現象が利用しやすくなる。

って、本来のバランスのとれた姿勢にすぎないんですけどね。

そうすれば、分離した運動って、若干最初から対応しやすく

なると思うんです。

もちろん、このことに当てはまらない事例も

日常的には数多く経験しますけど

少なくとも、リハビリの世界においては

このくらいのことを最初から意識して対応しなければ

お客様の上肢の回復って

どんどんと遅れてしまい、そしてさらに後遺症を残すという

ことになっていってしまうのです。

細かな同時収縮とか分離運動とかについては

他の記事も参考にしてみてくださいね。

麻痺があるから動かないではないのです。

全身の同時収縮が強い場合には、

私達が普段でも経験できますけど、分離運動って

困難になるのです。これがこの記事の肝ですね。では。

記事101~150( 18 / 50 )

記事118 回復曲線を否定する事例を紹介しておきます!

こんにちは。

まだまだ、ちまたではブルンストロームステージについて

検索が後を絶たないでいます。

最初から事例を出しておきますね。

23年も前の話ですけど

ある女性のお客様がおられました。

私はリハビリ専門病院で仕事をしていましたけどね

その方は、はっきりいって最初は

ステージ的には1でした。って上肢ですけれどね

下肢は最初から3あるいは4くらいあったでしょうか。

あんまり昔のことですから良く覚えてはいませんけど

発症後3ヶ月以内くらいであったと思います。


信じる信じないはあなたしだいですけど

主治医からは、腕はなおらないってさじを投げられたと

お客様は悲観しておられました。

でもね、

その方、3ヶ月くらいで退院されたんですけど

ステージ的にはほぼ6まで改善しました。

おそばを打つのが得意な人でして

私にもおそばを打ってくれるという

そういう言葉を残して退院されました。

もちろん、杖なしで歩行もできるようになりましたけどね。

、、、

、、、

で、このときに、たとえば例の回復曲線を重ね合わせると

合うはずはなく

直線的に1から6というような回復を認めています。

こういう人って、共同運動なんてほとんど通り過ぎてしまい

すぐに分離運動でどんどんと練習できるようになります。

これがTIAと呼ばれるような人では

当然こういうふうな回復になるんですけどね。

でも、発症後リハビリを受けても、しばらくは回復しなかった

そして、実際に、あるところから回復した

ということになりますけど

いえいえ自慢話ではないんです。

この方を最初対応したときに、筋の収縮をわずか感じたんですね。

ですから、ステージでいけばすでに2にはなるんですけど

もともと、回復するという要素をたぶんにもっておられたんです。

右麻痺でしたけどね。

ですから、当時はなんだか私も新米でよくわかりませんでしたが

上肢全体にいろいろと刺激を入れているうちに

どんどんとよくなっていきました。

特に何とか法とかは用いていませんよ。

で、共同運動もほとんどみられませんでしたしね

だったら、ステージとか回復曲線って一体何の意味があるの

でしょうか?

、、、

、、、

あの通りに回復しないというのが例外であっても

それをしっかりと説明している文献って、そうはないと

思うんです。

でもって、あの回復曲線に準じて回復を促さなければ

いけないなんて、誰が決めたのでしょうか?

そんな必要があるのかどうか

確かに、見かけ上だけでも動くということは

大事な大切な要素であると思います。

しかしいつも書きますけど

分離運動までもっていくことが出来る人は

訓練でよくなるわけではありません。

最初からそこまで回復できるそういう人であったはずです。

じゃ、なぜ、共同運動を通さなければならないのでしょうか?

最初から分離運動を促せばいいだけの話になると思いますけど?

わざわざ、袋小路においつめて

そこから逃げられないような習慣的な動作に

支配される必要なんてありません。

少しでも自由意志で動かせるように

最初から対応できないということが

盲点であり、落とし穴であると思います。

ですから、たしかにそういう系統の治療法があるという

事実は認めますし、決して全否定はしませんけど

やはり表と裏があるように

私のような考え方でも

リハビリにおいて成功事例をみつけることができます。

ということは、それも科学的に説明できるものであり

決して医学とか、神経機能解剖だけで

解釈するのは、どうなのかと思うんですね。

お客様がよくなれば、申し訳ないんですが

私は、どういう方法論をもちこんでもいいと思っています。

ということで、これからも

経験則ですけど、事実をもとに投稿を続けていきます。

非難批判などは、特に議論するつもりはありませんので

あしからずご了承くださいね。では。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)
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