嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

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記事108 非麻痺側の過剰な努力にともなう連合反応は見逃すわけにはいかない!

おはようございます。

痙性と混同してしまう状態の一つに

過剰な努力にともなう連合反応ってあると思うんですね。

これが単発的に起きているんであれば

もちろん

私達の生活でもこういうことは

いくらでも経験できるんですが

、、、

つまり

片麻痺であっても、たしかに単発的に連合反応だけの

話であれば、それは、おさまる(収束する)ことで

何の問題もないと思うんです。

だって、評価とか検査とかの時には、ほとんどリラックス

できている(はず)わけですから。

???

急性期で廃用症状が認められないような状態ですと

結局は、安静時における筋緊張にはほとんど影響は

ないと思われるんですけど、

これが、習慣的に過剰な努力をともなうような

そういう日常の動作が持続していると、非常に大きな問題が

生じてきます。

過剰な努力にともなう連合反応って

簡単にいえば、全身の同時収縮です。

すなわち、麻痺側で随意性があろうとなかろうと

麻痺側の筋肉も同時収縮をおこすわけです。

???

同時収縮が起きつづけると何がおこるか

これは、主動作筋と拮抗筋の綱引きのようなことが起きます。

全身の筋肉の同時収縮における収縮のつよさには

誰が考えても力関係がはたらくと思うんですね。

上肢は屈筋群が伸筋群よりもつよいんですね。

下肢はその逆です。

このときに、当然ですが、強い方に、引っ張られてしまう

すなわち、強いほうは、習慣的に縮こまりやすくなるんです。

こういう状態が長く続くと

これは、可逆的変化ではあるはずなんですけど

やがて、不可逆的なものへと移行していくのです。

習慣的に筋肉がその長さを縮めるようになっていると

ちょっとした、伸張刺激に対しても、過敏に反応する

ようになってきます。

これは、固有受容器によるものであり、決して病的なものでは

ありません。しかし、やはり現象としては

少しでも伸展をかけようとするような刺激に対しての

反応として、抵抗が生じることになるのです。

この抵抗というものが、痙性と混同されることがあるわけです。

ま、続きはまた夜に投稿します。

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記事109 片麻痺のお客様の身体の動きを当たり前のように考えてはならない!

こんばんは。

相変わらず、多くの人に読まれているようでありがとうございます。

今朝は、早い話、全身の筋肉の中での

力の関係で、どうしても強い側には

短縮の傾向が大きくなり、やがてはそれが

不可逆的なものへと変化してしまうというようなことを

説明しました。

、、、

片麻痺の人の身体を

健常な状態と比べることは、かなり無理があると思います。

ですが、実際には

案外とそういうことを意識していても

やはり他人の身体ですから

わが身のこととしては考えにくいのでしょうね。

いろいろな文献をって、、、読んでもいませんけど(笑)

紐解いてみても

身体を動かすことの大変さといいますか

実際にどのくらいの無理がかかっているかとかは

研究されていないと思います。

???

いえいえ、問題の論点は

そのように健常側に無理をかけて動作しているときに

麻痺側に何が起こっているのかということをいっているのです。

で、どういうことが無理なことなのか

っていいますとね。

まず、ベッドなどでの起居動作、あるいは

車椅子などへの移乗時

また、杖や手すりをもって何とか座っているとか

立ち上がるとか

こういうことが一番大きいと思うんです。

簡単にいえば基本動作とかとしていいんですけど

すなわち、自身の身体だけで、自分の身体を

動かさなければならないというときに

非常に、過剰な努力を要してしまっていることが

多いと思います。

、、、

で、細かな説明よりも

こういう状態の時には、全身的に力が入っていますので

同時収縮という現象がみられることになります。

問題は、麻痺があるとかないとかではなく

この場合に、麻痺側に実際に同時収縮が起きているという

ことなんですね。

そんなことはない?

って思いたくなりますけれど

では、こういうことを説明してください。

いわゆる、マンウエルニッケ姿勢を呈している人が

歩行をしているとします。

歩行のいろいろな説明はしませんけど

麻痺側の上肢が、微妙に上下に動いていることが多く

みられます。

では、そういう人って、自分で麻痺側の上肢を動かそうと

しているのでしょうか?

そうでないのであったら、

どうして、重力の影響を無視して

腕が肘が、曲がってしまうようになるのでしょうか?

ま、こういうことを理解できれば

痙性って、なかなか本当の姿がみえてこないっていうことに

たどりついていくと思うんですね。

また、続きを書くことを予定していますが

ここまでにしておきましょう。では。

記事101~150( 10 / 50 )

記事110 実にいい加減としかいえないのがリハビリメニューであると思います。

こんばんは。

片麻痺の特集ですけれど

どうしても、いまのところはあら捜しって感じですよね。

だってね、はっきりいって間違いだらけのことを

問いたださないと

皆さんを論破することはできないですよね。

ということで、また

あーでもない、こーでもないってことを書きますけど

良かったらお読みくださいね。

ま、どういう研究かはわかりませんけど

片麻痺の治療というものにはやはり体系があります。

そのことについてどうのとは書きません。

でも、そういうことで実際にどの程度回復するかっていうのは

結果論であってね

何が作用して回復するかっていうことは

体系をあてはめるだけではいけないと考えます。

だってね

神経筋回復手技ってありますけど

それを、どの程度行えばいいかとか

本当に、お客様の効果ということを考えれば

確かにたくさんやればいいのかもしれませんけど

そういうアバウトなことではいけないと思うんです。

って、偉そうなことをいっていますけど

私は、申し訳ありませんけど

ほとんどそういう手技は用いません。

自分だけの価値観で、お客様の状況を

判断することは非常に危険だと思うんですね。

自分の感覚として、お客様がよくなっているのは

日常的に経験しますけれど

第三者からみると、これはどうしたって主観ということに

なります。

それが結果的に良くても

それがリハビリの効果ということを証明できない以上は

単に結果オーライということであり

いつでもうまくいけばいいんですけど

決してそのような方法論があてはまらない人もあるんです。

これでは、貴重な時間やお金を無駄にしてしまいますよね。

。。。

。。。

いえね、自分達の仕事って決して自己満足ではいけないんです。

そして、誰にでもきちんと説明できる。

それも、知識が乏しいような人にでも理解できることとしてね

それが出来ない以上は、

いくら素晴らしい治療であっても

世の中には認められませんよね。

はたして現代のリハビリってそういうレベルなのでしょうか?

関節可動域訓練を何回行うとかですら

実際には統一的な方法としては明確にされていないところ

であり、さらに筋力強化とかね

徒手で行うことも多いんですけど

どうやって、定量的にそれがよくなったと判断できるのでしょうか?

だって、最初から比較の対象となるデータもなければ

科学的に根拠となるような抵抗の量を

設定できていないのに、それをどの程度実施すれば

効果が出ると予想できるのでしょうか?

こういうことをいうのであれば

最初から、機械的に測定する

そして抵抗の量を一定に保ちながら筋力強化を行う

というように対応するほうがはるかにわかりやすいと思うのです。

でもね、なかなか、そうはいかないのが

片麻痺に代表されるような中枢神経系の障害です。

よろしいでしょうか?

たとえば筋力の評価がありますけどね

片麻痺の場合は、ステージで5以上なければ

筋力評価の妥当性は低いとされています。

ま、その通りなんですけど

でも、問題は本当にステージが5であるかどうかということすら

しばらく投稿していますけど、かなり曖昧であるということであり

さらに、筋緊張の異常が常に影響しているため

本当に必要なプログラムを実施する以前に

それらのメニューが対応できるような状態を

確立しないのに治療を進めているということにあると思います。

???

???

例を出しましょうか?

たとえばこういうことです。

あなたが、とにかく人には言えないことで悩んでいるとします。

何も手がつかないくらいです。

そういうときに

いろいろな課題を出されて

本当ならば、処理できるのに

そのときには、ほとんど上手くいかない、集中できないと

します。

それで、第三者に、否定や指導を受けてさらに効率よく

出来る方法を受けたとして、はたして状況は改善するでしょうか?

、、、

答えはノーとなると思います。

結局、一番ネックとなっている部分をなんとかしなければ

どんな素晴らしい方法を教えてもらっても、効果が出ないのです。

片麻痺治療のポイントは

あきらかに全身状態を病前の状態とおなじように

していくことにあると思います。それを評価できないで

治療を行うということには、治療側の先入観が大きすぎる。

だから、片麻痺だからこういう症状が出ても不思議でないと

なり、結果として、それ以上は対応しなくなる。

こういう

マーフィーの法則と同じようなことが日常的にあると

思うんですね。

ごちゃごちゃしてしまいましたが、結論をいいますと

やりようによっては、もっと片麻痺の人で

後遺症に苦しんでいる人でも、もっとよくなったと思われる

可能性はかなりあったということになります。

好きで片麻痺になっているのではないのです。

もっと、障害を残さないようなそういう治療をしっかりと

できるような環境であってほしいと切に願っております。では。

記事101~150( 11 / 50 )

記事111 片麻痺の緊張性の肩関節痛がラクになることはよくある!

おはようございます。

短い記事ですけど1本書いておきますね。

片麻痺で、マンウエルニッケ姿勢が重度な人は

当然ですけど、肩関節の可動性は非常に低下しています。

もちろん、他動時のみならず安静時にも痛みが生じる

そういうことも多くみられます。

今までの記事をお読みいただいている方には

すでにご理解されていると思いますけど

こういうことって緊張の持続によって生じるわけですね。

緊張の持続はどちらかといえば可逆的な要素も多く

関節拘縮が重度化さえしなければ

逆をいけばなんとかなることがあります。

実際、今、対応している方ですけど

デイケアに通い始めたころには

肩関節屈曲が、他動的に100度くらいであった人が

最近では、160度くらいにまで改善しています。

また、以前の経験からですけど

歩行練習に少し手をくわえただけで

直接肩関節には対応しなかったのですが

肩の痛みが強かった人ですけど

いつの間にか、ほんのわずかのレベルにまで痛みが

緩和したという例も経験しています。

なぜかっていいますと

さきほども触れましたけど

緊張を落とせるような日常を過ごせるようにしていくと

いいわけです。もちろん、これがすべてではありませんけどね。

ということで、なんでもかんでも

無理に対応することは必要とは考えません。

人の身体に生じている過緊張という状態を

正しく理解されることから始まると思います。では。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
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