嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

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記事103 再度ブルンストロームステージを説明します!

こんばんは。

第2部なんですけどね、

相変わらず、新しく読まれる方はブルンストロームステージで

検索をかけておられます。

ときどきは仕方ないので、新しく書き直しますけどね

で、ブルンストロームステージって何のことかといいますと

片麻痺の人の、発症からのある一定期間での

回復をデータとしてみたものです。

ですから、特定の人の回復をずっと追っているものとは

ちょっと違うと思うんですね。

もっとも、どういうデータを取ったかなんてわかりませんけど

するとどういうことが起きるかっていいますとね

ステージは6段階になっていますけど

1っていうと、全く弛緩している状態ですね。

2は、連合反応(たとえばくしゃみをしたりすると、反射的に

微弱ながら筋肉の収縮が起こったり)がみられるようになっている

けれど、とても随意的な関節運動には至らない。

3になると、いわゆる共同運動とよばれるような

腕全体とかの動きがなんとかできるんですけど

紋切り型の動きにとどまり、緊張も強かったりしてね

4になって、何とか粗大であるけれど、若干、随意的な

運動ができるような感じが出てきて、それでも実用性には

まだ程遠いって言う状態。

5でだいぶ緊張の影響が抜けてくるんですけど

それでも、細かな動きがコントロールしにくい

6で、ほぼ正常に近い状態というように

分類されています。これらは、上肢と手指、下肢というところで

分けられて、評価できるようになっていますけど、、、

って、非常に簡単に書いちゃいましたけどね

ここには、相当の問題があると思うんです。

姿勢不良や、関節拘縮、ほかにもありますけれど

そういう廃用症状については、特に明記されていません。

、、、

、、、

急性期であるからといっても

すでにベッド上で廃用症状というものは起こっています。

ですが、ブルンストロームステージって

ある期間の身体状態をみているはずですから

当然、そのような廃用症状も上乗せされた状態で

データを取っていることになります。

???

私が言いたいのは

純粋に、できるだけ廃用症状が起こっていないという条件で

一定期間の片麻痺の方の経過を追わなければ

ならないということです。

それも、廃用症状を起こさないというような

対応をしていなければ、わからないことですよね。

でも、ブルンストロームの研究については、

まだ、リハビリという分野が広く普及していない頃の

データであると思われます。

これでは、確かにある程度の回復の流れのようなものは

説明ができるかも知れませんけど

本当の一人の人の回復を如実に追い求めているものには

ならないはずです。

私は、ブルンストロームステージは当然使用しますけれど

いかにステージって、廃用症状を除外するかによって

やはり真の状態と見かけ上のステージが微妙に違うことを

日常的に経験します。

ですから、また、細かな筋緊張についても再度投稿しますけれど

必ずしも、ステージがある時期でどこまで達しているかとか

あんまり回復予後とは直接の関係がないように思っています。

で、皆さんに一つ、いつも出している疑問を投げかけます。

分離運動と呼ばれる若干でも同時収縮から

抜けられる動きができる人がいたとします。

こういう状態に最初からなれるのであれば

共同運動を強化しての対応って必要ないと思いませんか?

???

だって、最初から分離運動が出来る要素があるのに

どうして連合反応とか、共同運動とかの練習を

しなければならないのでしょうか?

人の身体の運動発達ってそういうように

改善するって、どこかに説明されているのでしょうか?

ま、ここまでにしておきましょう。

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記事104 痙性(痙縮)とは何? どのように評価しているのか?

こんばんは。

基本的な説明を何度もしていますけど

痙性(痙縮)っていうのが、片麻痺にはついて回る概念なんですけど

これが、脊髄損傷の方とか、脳性まひにおける痙性というものとは

やはり異なるものがあると思います。

脳血管障害(錐体路障害で説明しますけど)の場合の痙性って

これは特定の脳の部位の損傷としてとらえると

一体、どうして痙性が出現しているのかって

非常に説明ができない部分であると思うんですね。

脊髄損傷では、脳自体のダメージはうーん、どうなんでしょうか?

これが、脳性まひにおいては、脳および脊髄まで

中枢神経全体での障害の出現と

して考えたほうが良いと思います。

???

急に難しく説明しまして、申し訳ありませんね。

脳血管障害(錐体路障害)では、脊髄は申し訳ないですが

問題が少ないはずですよね。

もちろん

脊髄損傷にしても、脳性まひにしても

痙性というものがあることは事実です。

しかし、脳血管障害においての痙性って

一体なんなのでしょうか?

よく、ジャックナイフ現象とかいいますけどね

あれって、肘の動きでは確認できることはありますけどね

他の筋肉、関節ではどうなんですか?

痙性に対して、ベッドサイドの神経の診方

にも、筋緊張の亢進ということで、書かれていますけど

痙性の特徴的なものの一つにジャックナイフってあるんですが

他には何かあるのでしょうか?

とすれば、ジャックナイフ現象が認められない場合には

何を持って痙性と判断するのでしょうかね。

???

???

で、筋緊張の診方では

被動運動ってあります。

そのときに、痙性って、運動のスピードによって

抵抗感がかわると記されています。

これって、単に筋紡錘とか腱紡錘という固有受容器の

反応性のことと関係しているだけに過ぎないように思えるんですが

違うんでしょうかね?

でもね、それしか書いてありません。

じゃ、何をもって痙性って判断するのか

もっと科学されていなければおかしいと思うんですけどね。

、、、

、、、

確かに腱反射が亢進しているとか、病的反射が出現している

とかね、それは錐体路障害の特徴かも知れませんが

ジャックナイフ現象が出現しなければ

何をもって痙性っていうんでしょうか?

いえいえ、この概念を否定しているわけではありませんし

他の疾患についての痙性があることは認めます。

けれど、100歩ゆずって

痙性があるとしても

じゃ、それって筋緊張の亢進であっていいんですけど

どうして、回復の途中でさらに亢進したり

それが正常化されたりするって、どこでコントロールしている

ことになるのでしょうか?

もし、これが脊髄レベルであれば、片麻痺とは直接は

関係ないことになりますし

これが脳でコントロールされているのであれば

一体、どこが中枢になるのでしょうか?

私には、ごめんなさい、よくわかりませんけどね。

でも、それがある程度リハビリでコントロールできるのであれば

それって、脳からっていうことには

はなはだ疑問を抱くことになりますけどね。

、、、

、、、

で、こういうことよりも問題なのは

なかなか、痙性っていうわりには

それが評価されるって、かなりアバウトであると思うんです。

よく、軽度とか中等度とか、こういう表現はするんですけど

だからなにってことなんですね。

問題は、何をもって、今の現状をはたして

よいものなのか、それともコントロール困難なことなのか

そういうことを判断するのかっていうことなんです。

学生を24年も実習で指導していても

いまだにこういうことに及ぶ学生にはあたりません。

ということは、最新を教える学校であっても

こういうことの研究や学問的な部分はそれほど

20年前とは変わらないということになるとは思いませんか?

であるならば、それでも、ある程度、リハビリでコントロール

できるという仮説に対して

きちんと、誰にでもわかるような理論を持ち込む姿勢が

もっと医学にはほしいと思うんですね。

ま、こういうのが現状であり、何かを痙性と混同している

ということで、私は認識をしているんですけど

このことについては、また、投稿しますね。では。

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記事105 痙性ではないが、一見すると痙性と誤解される所見ばかりです?

おはようございます。

痙性については、昨夜投稿しましたけれど

まだ、よくわからないですよね。

私も、あんまりわかりません(笑)。

ですが、確かに痙性ってありますしね

難しいんだと思います。

いずれ、除脳固縮ってことにもおよびますけど

さて、今日は、単純に

痙性と混同してしまう、筋の緊張のようにみえる

状態を列挙しておきますね。

姿勢緊張(これも結構あやふやな部分ですけど)

バランス反応にともなう同時収縮

関節拘縮にともなう、筋の短縮

神経筋疾患や末梢神経障害による筋の萎縮

浮腫などとも関係して、触診上の張っている感じ

非麻痺側に過緊張があるときの連合反応(同時収縮)

、、、

???

結構、あるんですね。

でもって、こういうことが良く理解できていないで

なおかつ、筋緊張の診方(評価)が

さらに不十分であると

本当の意味での筋緊張が解明されていないことに

なると思うんですね。

これらについては、夜に投稿できればと思っております。

では。

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記事106 同時収縮という概念を理解していただきたんですけどね!

こんばんは。

一日お疲れ様です。

私も、今日は結構ハードでしたけど

信州は今日は相当暖かで、気持ちが良かったですね。

さて、今朝、ちょこっと投稿しましたけど

痙性だけが治療の対象であるのであれば

これは、まあ何とかできたりすることもあるんでしょうけど

自然の身体の状態および、片麻痺という

いわば病前とは明らかに異なった全身状態という

そこに起こっている現象が、さらに物事の理解を

わかりしくくしているのは、これは

当たり前のことなんですけど、あんまり世の中では

取り上げないところです。

、、、

で、早速ですけど

いつも投げかける質問です。

あなたが、立っているとします。

広い体育館の床の上で立っているとします。

そこで、りんごと果物ナイフを与えられたとしましょう。

あなたは、立っていて、りんごの皮を果物ナイフで

剥くことはできますか?

、、、

これは、大抵の人はできるというでしょうね。

では、あなたが、体育館にある平均台の上で

同じように立った状態でかまいません。

歩けてできたら、それだけで、相当食べていけると

思いますからね

(非常に危険ですから、決してマネをしないでください)

できますか?

、、、

これは、逆にできないという人がほとんどであるはずです。

???

なんでできないんですか?

きちんと説明してほしいと思うんですけど、

、、、

ま、答えですけどね。

簡単です。全身が緊張しますよね。

だって、足元は10センチしか巾がない。

そういところで、全身のバランスをとろうとするときに

身体全体が緊張してしまいますよね。

こういうことを同時収縮っていいます。

そのときに、りんごの皮を剥くという作業ができることを

分離運動ができるというんです。

全身に同時収縮が起こっている

というのは、麻痺で説明するところの

共同運動とか、緊張が強いということと同じことに

なると思うんですね。

でもって、細かな動き、危険な道具の操作などが

できるようなことを、私達は常には平気で行えるけれど

実際に足元が不安定なところではできない。

、、、

でも、これって病気でもなんでもないじゃないですか?

けれど、実際には麻痺のような状態になるのです。

、、、

痙性と混同してしまう現象の一つに

こういう同時収縮って実際にはほぼ常時みられるといって

よいと思いますけどね。

???

え、麻痺で動かないから、バランスをとるとかできない?

、、、

、、、

そうなんです。そこが盲点なんですね。

バランスをとろうとする腕とかが麻痺していると

実際には、同時収縮が起こっていないようにみえますよね。

これは違います。単に動きが出せない状態であって

実際には、筋肉そのものも、立ち直りという反応がある限り

これは収縮を起こしていなければ、立ち直ることが

できないということを逆に認めてしまうことになるのです。

???

つまり、麻痺とか動くとかに関係なく

(って本当には断言しづらいところですけど)

身体のバランスが崩れている、すなわち基底面から重心が

外れそうになるようなときには

全身に同時収縮という現象が起こっているといっても

いいのです。

もちろん全く弛緩している人とかね、決してすべてが

あてはまるとは言いませんよ。

、、、

、、、

それで、同時収縮が起こっているときに

被動的、他動的にどこかを動かしてみてください。

当然、力が入っていますので、抵抗感がありますよね

それも双方向性でね。

こういうことを、錐体外路障害では固縮っていいますけど

いえいえ、このこととは別物ですが(笑)

いずれにしても、抵抗感があることを

よく、痙性と勘違い、誤解してしまう人があります。

これは、明らかに違うといってよいでしょう。

この記事の最後にしますけど

被動運動って、限りなくダラーっとした状態

すなわち脱力できている状態で検査しなければいけません。

それなのに、このように同時収縮が起こっているのに

被動運動することそのものが、間違っています。

、、、

というように、私達が痙性というものを評価するには

かなり厳密に場面設定をしていかないといけないのですね。

では、次回は、過剰な努力による連合反応というものを

説明しましょう。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
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