脳卒中 間違いだらけの認識への警鐘(完結)

第2章 関節支持という概念について( 6 / 9 )

なぜ平均台の問題を提示するのか?

平均台のことを取り上げたのには訳があるんですね。

つまり、支持基底面の問題、バランス反応の問題、さらにいえば同時収縮や

共同運動的な動きの出現ということが理由なんですけど。

平均台の上でお手玉ができるのであれば、相当のバランス感覚だけでなく

お手玉を自由自在に扱えるということですから

それって、特に身体には、緊張でがちがちになるということがない状態を意味します。

、、、、

で、大抵の人は、そんなことはできないわけですね。

しかし、それが、普通の床であれば、お手玉はできると思います。

なぜなんでしょうか?

つまり、それって、身体が不安定なところにいれば

身体そのものを安定させなければいけない、バランス反応が強力に生じていることで

理解することができます。

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バランスをとろうとするときには、人は、大きく腕を広げるわけです。

綱渡りとか思い出してみればよくわかるじゃないですか。

両腕を広げて、少しでもバランスが崩れたときには、何とか持ちこたえようとする

そういうことが身体には生じているということがわかりますよね。

で、それは、どの筋肉に起きているのか?

というのは、間違いで、全身に同時に緊張が強くなっているということで

理解しなければいけません。

????

違う例を出しますけど。

たとえば体操競技で倒立、つまり逆立ちですけどね。

その姿勢というのは、足のつま先までピンとしています。

で、通常の倒立というのは、全身ピンとしているほうがバランスはとりやすいんです。

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ですから、倒立で歩くということがありますけど、そういうときには

人は、膝を緩めて、膝を曲げて逆立ちのまま歩くようになります。

そうやって、バランスをとろうとしているんですね。でも、それは、非常に高度な技なんです。

こういうのを分離ができる!

というわけですよね。

、、、、

で、話を平均台に戻してみますと

単にバランスをとって平均台を歩くのは、何とかできるわけです。

しかし、膝を曲げて逆立ちで歩くように

お手玉をしながら、平均台の上を歩くというのは、至難の技ですよね。

それは、相反する概念をも同時に処理できないからです。

つまり、バランスをとるという全身の緊張、筋の収縮を

今度は、お手玉を自由に操るという、個々に分離した動きを出すということですから

実は、そんなこと、まずできないということなんです。よほどの訓練が必要ということです。

、、、、

で、この事象は、支持基底面が狭いほど顕著になり

それは、左右のバランスを非常に崩しやすいから、こういうことがおきるといえるわけです。

 

なにかわかってきませんか?

片麻痺のお客様には、左右非対称が存在しています。

重心の位置は、誰が考えても、非麻痺側にシフトしてしまっているではありませんか?

であれば、身体は、いつでも左右のバランスを正常に保とうとしている

それは、目に見えないように思いますけど、なかなか理解しにくいと思いますけど

実に、身体にはしっかりと作用しているわけです。

では、次の記事に、そういうことをさらに説明してみたいと思います。

第2章 関節支持という概念について( 7 / 9 )

関節支持が効率よく機能すると何が起きるか?

さて、片麻痺のお客様というのは、関節支持という概念からみれば

日に日に、そのもっとも効率の良い状態からは、どんどんとかけ離れてしまうために

本来は、麻痺そのものの後遺症というものは、発症後にみられるなどということは

ありえないのですが、結果として

片麻痺のお客様には、いくらでも、後遺症的な、言い換えれば片麻痺独自の変化を

身体全身に認めても、それは

一般常識として、片麻痺の特徴的な状態としか認識されないわけです。

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で、関節支持という概念は、

そういう実にナンセンスな解釈を見事に打ち破るだけの説得力を持っていると思います。

 

つまり、片麻痺であるとか、随意性がみられないとかに関係なく

人の身体に起きる現象として、関節支持ということを機能的に行うと

いったい何が起きるのか?

ということを理解できればいいわけですよね。

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簡単に説明しますけど。

片麻痺のお客様で腕を抱え込んだような状態になっている人は、

それは、マンウエルニッケ姿勢というんですけどね。

よっく考えてみれば、実に不思議な姿勢です。

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つまり、お客様は、別に腕を抱え込むようなことは、自分の意志では

行っていないんですね。で、立位とか歩行時にそれは安静時、あるいは

椅子に座っているようなときよりも顕著にみられます。

言い換えれば、より不安定な姿勢や動作において

腕の抱え込むような現象が惹起されるということであり

そこには、お客様の意志などは、全く関係のない話なのです。

 

ですから、こういう検証がよくあるわけです。

マンウエルニッケ姿勢のお客様というのは

大抵、左右非対称が顕著になっています。

したがって、鏡を見るとか、体重計を利用するなどして

姿勢を、重心の位置を左右対称に矯正するわけです。

もちろん、身体の前後の状態、要するに身体のねじれなどの矯正も

行ってみます。すると、、、

 

抱え込まれた腕は、自動的に、肘が伸びるようになります。

これが、関節支持の意味になっているんですね。

長くなりますので、一旦、ここまでにしておきます。

 

第2章 関節支持という概念について( 8 / 9 )

筋の持続緊張が片麻痺では強力に発生している!

唐突ですけどね

今までのことを整理して、簡単に片麻痺を説明してしまうと

こういうことになると思うわけです。

 

片麻痺というのは、見かけ上、関節支持という健常であれば正常に機能している状態が

相当、左右非対称になってしまうがために、関節支持の効率がきわめて損なわれている

そういう所見を認めるものである!

 

????

ま、何を言っているのか、まだわからないという人が大多数であると思いますけど

このように片麻痺を考えていくということは、非常に大事であると断言しておきます。

 

さて、このように片麻痺のお客様には、関節支持がきちんと機能していないとすると

それは、いったい、どういうことが起きているのか?

前回にも書きましたけど、結局は、腕の重さを重力に抗して持ち上げてしまう

つまり肘をまげてしまうくらいの強力な持続緊張を引き起こすということなんですね。

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よくわからない人は、前頁を読んでほしいんです。

片麻痺のお客様が、左右非対称の姿勢になっているときに

腕はかなり曲っていても、それを左右対称に近づければ

自動的に肘が伸びてくる、下がってくるという現象があるわけです。

そのくらいの強力な力が、日常的に片麻痺のお客様の、それも麻痺側に

現実として、そういうことが起きるということを

実は、医学、科学では、どこにもきちんと説明してあるものがないんですね。

ま、そのことを次回にさらに掘り下げてみましょう。

 

 

第2章 関節支持という概念について( 9 / 9 )

従来からの考えでは、姿勢緊張としている概念があるが、、、

皆さんは、マンウエルニッケ姿勢のメカニズムということは理解できているのでしょうか?

、、、、

で、従来法、教科書的な解釈ですけど。

痙性という概念がありますが、その痙性によって、マンウエルニッケ姿勢は構築されると

されているように思われております。

つまり、片麻痺というのは、その麻痺の回復過程においては

筋緊張が最初の急性期においては、弛緩しているということになりますが

それが正常化するというよりも、ピークに達するまでは、どんどんと亢進し続けるという

そういうことになっているんです。

ま、何の理由かといえば、要するに、脳のダメージの回復過程においては

どういうわけか、脳の成熟と関係するような

脳損傷した部位は回復しないわけですけどね

そこでは、より高位な中枢の抑制から解放されているために

下位の中枢の原始的、そして反射的な動きが容易に出現するという

そういう解釈が成立しているようなんですね。

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つまり、小児が、母親の胎内で成熟していくときに、当然ですけど

神経系統全体の成熟していく過程があるわけですが

そのようなときに、原始反射的な状況というものが、無数に身体には

条件反射ではありませんけど、誰にでも共通してみられる反射というものが

あるわけであり、

それが、片麻痺の回復において、初期のころには容易に出現しやすいということです。

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ま、それを受け入れろ!って言われればそれまでなんですけどね。

本当にそうなのでしょうか?

、、、、

、、、、

神経生理学、あるいは脳神経解剖学というものでは

とにかく、どこに中枢があって、それがどのように出現するのかということを

明らかにしようとしております。

よく、脳の血流量などをしっかりと色で表して、脳のどこが今の時点で

しっかりと働いているのか?などを示すこともありますけどね。

、、、、

しかし、ここで管理者には大いに反論があるわけです。

前回、前々回と紹介してきたように、身体の左右対称を調整したときに

お客様の身体の過緊張が緩和するという現象です。

そこには、お客様の意志は全く関係ないわけですけど

自動的に、マンウエルニッケ姿勢が改善するようにみえるんですね。

、、、、

そのことは、脳の原始的反射でもなんでもないわけです。

しかし、再度、左右非対称の姿勢が強化されれば、そこには

緊張の亢進がみられるということになります。

、、、、

そういうのを姿勢緊張と言うのでは?

となれば、左右非対称が左右対称になる、逆に左右対称が左右非対称になった

ということを、どこで受容しているのかといえば、迷路の刺激になるはずです。

そして、緊張が亢進したり、緩和したりする

それを姿勢緊張としても良いのでしょうか?

????

話が混乱しましたようですが、次からは章をあらためて

姿勢緊張ということを、皆さんが思っていることは、実は眉唾であるということを

はっきりと認識していただきましょう。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
脳卒中 間違いだらけの認識への警鐘(完結)
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