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■今日のテーマ 「凝灰岩層に見つかる木の葉の化石」 2004/1/20 No.165
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地学研修第3回目のレポートです。
地層に見つかる凝灰岩層は主に火山灰が堆積してできた岩石で、大きな火山
活動であれば、広い範囲で同じ成分の凝灰岩層が見られます。
そのマグマの性質から鉱物の組成やガラスの屈折率などから同じ凝灰岩層で
あると判定できるので、地層のつながりや、広大な地域での凝灰岩層ができ
た時代を知る手がかりとなるので、よくこういう凝灰岩層を「鍵(カギ)層」
と呼んでいます。
つまり、凝灰岩層から堆積した時代がわかったり、広い範囲をつなげるポイ
ントとなるのです。
ところで、今回行ったのは六甲山の東条湖畔の有名な凝灰岩層のあるところで、
そこから「木の葉」の化石がたいへんよく見つかるのです。
その化石は凝灰岩の成分分析から1500万年前と言われていたのですが、
最近修正され、3000万年前の木の葉の化石であるとされています。
木の葉の化石が見つかったら、その岩石をもう一度軽くたたくだけで、中に
別の木の葉の化石が見つかることが多くあります。
これは、木の葉がバラバラに堆積したのではなく、固まって堆積した証拠であ
り、木の葉の化石が中にあると化石のあるすきまの方向に割れやすいためです。
そして、木の葉の化石が見つかったということから、そこは昔大きな湖であっ
たということができます。