はじめまして!ゲームキャラ!!はじめまして!現実世界!!

26.2度目のシチュエーション

「おはよう~。お父さ~ん、お母さ~ん」



父と母が揃って、

「おはよう遊舞。って、また!!!」と言う。

アーチフィスは、

遊舞の父と母に

「おはようございます」と言った。

「ア・・・アハハハハハ・・・・・・」と遊舞は、

ぎこちなく笑った。



「昨日だけでなく今日も!!一体何なんだ!!!」と、

遊舞の父は言った。

「いや~、ちょっとまぁ、色々あってさ・・・・・・」

すると、遊舞の母が

「まぁ、良いじゃない!!この人、ちょっと変わってるけど、

言葉遣いも、とっても丁寧だし、礼儀作法だってとっても良いし、

凄く良い人そうな気がするわ!!!」



すると、遊舞の父が

「う~ん。まぁ、仕方ないな。アーチャーだっけ?」

「アーチフィスです」

「そうか。まぁ、とにかく、座って」

「はい」

「やっぱり、朝メシは大事だ。食べていきなさい」と、

遊舞の父は言った。

「すみません、昨日も今日もお世話になってしまって」

「気にする事はない。俺も、昔、子供の頃は良く

〝情けは人のためならず〟なんて言われて、良く、

〝相手が誰であろうと、

目の前に困っている人間がいたら、

絶対にほっとくな〟って、

親父やおふくろに何度も言われてたから」

「そうなんですね」

「あぁ」

すると、遊舞の母が、また、

アーチフィスに、朝ご飯をくれた。



「いただきます」

アーチフィスは、また、

遊舞や遊舞の父や母と一緒に朝ご飯を食べた。



数十分後、食べ終わった。

食べ終わった後、遊舞の母は、アーチフィスに

「今日はアーチフィスさん、どうするの?」と聞いた。

アーチフィスは、

「私は・・・・・・」と言う。

そこで、遊舞は慌てて、

「あ~!アーチフィス、行こう!!!

行ってきま~す!!!」と言い、

慌ててアーチフィスを引っ張って、家を飛び出した。



〝バタン!!!〟

27.この世界では異質なアーチフィス

「フ~ッ!!」

「なぜ、そんなに慌てているのですか?」

「いや、だって、ずっと普通に姿が見えてる状態のままで

家の中にいられると、何か不安だし、かと言って、

突然、魔法で透明になっても、それはそれで怪しいし、

父さんも母さんも、ビックリしちゃうだろ?」

「不安・・・なぜ不安なのでしょうか?それに、

なぜ、それで驚くのでしょうか?」



アーチフィスは、この世界では

〝他の人は皆、魔法が使えない〟という事も、

そんな〝魔法が使える自分〟がこの世界では

異質である事も、

まだ知らないようだった。



(はぁ・・・アーチフィスって頭良いのに、

〝現実とゲームの違い〟だけは、

まだ理解してないんだな~)



そして、今日もまた、一緒に、歩いて学校へ向かった。



「遊舞さん、今日も、透明になって、あなたのそばにいます」

「ありがとう。じゃあ、頼んだよ」

「はい」



遊舞は、また、アーチフィスを透明にした。



〝シュン〟


28.何事もない事にホッとする遊舞

遊舞は、また学校に入って、授業を受けた。



その日の6時間目の授業は、

「理科」だった。



遊舞はその時、

(あ~、この教科、成績優秀な泳が特に得意なヤツだ!!でも、

昨日、泳はあんな事、言ってたけど、言ってた事、何が何だか

さっぱり解んなかったな~)と思っていた。



やがて、授業が終わり・・・・・・



「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」



〝キーンコーンカーンコーン〟



その日もまた、泳、奏、演人と一緒に帰った。



すると、奏が

「今日は、何もなかったね~。良かった良かった!!」と言った。

遊舞も、

「うん!!本当に良かったよ!!!」と言った。

すると、演人は、

「しかし、昨日のアレは、何だったんだろうね~」と言った。

遊舞は、

「さぁ?でも、今日はホント、

何もなくて良かったな~!!!」と言う。



奏と演人は、

「そうだね」と答えた。

泳は、

「そうだね。でも、昨日の事、どういう事だったのか、

本当に気になるね」と言った。

遊舞は、

「うん。それに、先生も言ってた通り、

また、いつ起こるか分からないから、

気をつけないといけないね」と答えた。

奏と演人と泳は、

「うん。気をつけよう」と言った。



数十分歩いたところで、

また皆、バラバラになり、遊舞はまた1人になった。



遊舞も、

(そうだよな~。気をつけないとな~)と思っていた。

29.特技とは?

「ただいま~」

「おかえり~」



家に帰った後、また、いつものように

自分の部屋へ行った。



「良し、アーチフィスの透明を解くか」



〝シュン〟



「アーチフィス、昨日、言ってくれた通り、

ちょっと宿題、手伝って~」

「かしこまりました」

「算数の問題のここなんだけどさ、

これ、一体、どうやって解けば良いの?」

「あ~、コレですか。ここはこうして」

「なるほど~!説明が解りやすい!!

さっすがアーチフィス!!!」



〝カキカキカキカキ〟



「ここは、どう解くの?」

「こうです」

「なるほど~!!ホント助かる~!!!」

いつもなら30分ほどかかる算数の宿題が、

アーチフィスが教えてくれると、

10分で終わってしまった。

「わ~!!あっという間に終わっちゃった~!!!

ホント、ありがとう!!!アーチフィス!!!」

「いえいえ。これくらい、何でもありません」

「いや~、でも、アーチフィスって、

ホントに凄いな~!!カッコ良いし、頭良いし、

ホント、僕なんかとは大違いだよ!!!」

「いえ、遊舞さんも、努力すれば、

これくらい出来るようになりますよ」

「そうかな~?」

「はい。きっと」

「ありがとう。でも、きっと、アーチフィスには敵わないよ」

「ありがとうございます。ですが、遊舞さんも、

まだ、自分で自分の才能や魅力に気がついていないだけなのでは?」

「え~?そう?僕の才能や魅力って何だろう?

僕は、特別、頭が良いワケでもないし、同じクラスの子達みたいに

何か得意な事があるワケでもないし、

あえて言うなら〝ゲーム〟。ってとこだけど、

〝ゲーム〟が上手いからって、別にモテるワケじゃないし、

それを〝カッコ良い〟って思ってくれる人も、少なそうだしな~」

「そうですか?世間がどう評価するかは知りませんが、

私は、無駄な特技などないと思っていますが」

「そうかな?」

「はい」



その時、遊舞は、

(今まで考えた事もなかったけど、

僕のこの特技がいつか役に立つ時が来るのかな~?)と

思っていた。



その後、漢字ドリルや国語の教科書の音読もして、

全ての宿題をした。



「ああっ!終わった~っ!!」

「お疲れ様でした」


COLK
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