はじめまして!ゲームキャラ!!はじめまして!現実世界!!

16.ヒヤヒヤする朝ご飯

そして、遊舞は、遊舞の母に、

「お母さん、アーチフィスにも、

朝ご飯、出してあげてくれない?」と頼んだ。



「え~!もう!突然ね~!!仕方ないわね~!!まぁ、良いけど」

「ありがとう!!!」



その時、遊舞は、

(やっぱり、いつも、米も、どのおかずも、

一杯分くらいは、おかわりするくらいの量はあるから、

アーチフィスにも食べさせてあげられるんだ~!!!しかし、

さっすがお母さん!!!優しい)と思った。



その時、遊舞は、アーチフィスを見て、

(にしても、アーチフィスは、現実にやってきてからも、

ちゃんと自分で喋れるし、単純な動きは、僕が操作しなくても、

勝手に一人でする事が出来るし、今、確かめたけど、

こうやって、普通に、食べる事も出来るし、他の人から見ても、

現実の人間と全く変わんないな。まぁ、イギリス人だけど)と

思っていた。



アーチフィスは、その容器を見て、

「??これは・・・・・・」と言った。

それに対し、遊舞の父が

「どうした?ただのお茶碗だろ」と言う。

「いえ、私は、コレを実際に見るのは・・・・・・」と言い、

そこで遊舞が

(マズい!!!コイツ、何か変な事言いそうだ!!!)と思って、

アーチフィスの口を抑えた。



アーチフィスが

「んぐっ!!!」と言う。

遊舞は、慌てて、アーチフィスの口を遊舞自身の手で抑えながら、

「あ~、いや、何でもない!!!コイツ、ちょっと、

他人ン家で食べる事、慣れてないんだよ!!!

アハハハハ・・・・・・」と言って、何とかごまかした。



「フ~ッ!!!危ねぇ!!危ねぇ!!」



(ん~?何か変だな~)と、遊舞の父と母は思った。



そして、完食。



「ごちそうさまでした~!!!」と言った。

17.いつもと違う登校

「じゃあ、行ってらっしゃい」と遊舞の父と母は言う。



「うん!!行ってきます!!お父さん!!お母さん!!」

「あ、でも・・・・・その、アーチフィス君は、どうするの?」

「あ・・・あ~!!コイツも出かけたいらしいんで、

一緒に行くよ!!じゃあ!!!」と言って、

遊舞は、アーチフィスを引っ張って、

慌てて家のドアを思いっきり開けて飛び出した。



〝バタン!!!〟



遊舞の父と母は、ポカンとした。



遊舞の父は、

「今日の遊舞、一体どうしたんだ?」と言った。

遊舞の母も同じく、

「そうね~。どうしちゃったのかしら?」と言った。



その時、

遊舞とアーチフィスは、一緒に外で歩いていた。



遊舞はいつも、

ギリギリの時間に学校に向かうため、

登校の時は、1人である事が多い。



「は~!!さっきは、ドキドキした~!!!」

「ドキドキした・・・?なぜでしょうか?」

「何でもないよ!!さっさと行こう!!!」

「はい」


18.アーチフィスの提案

そして、学校に着いた。



(いや・・・待てよ・・・コイツを連れていっても、

学校にコイツは入れないだろうし、どうしよ・・・

さっきは慌ててたから、今日は、何も考えずに

コイツを連れてきちゃった)



「あのさ、アーチフィス」

「どうなさいましたか?」

「悪いんだけど、やっぱり、帰って、昨日みたいに、

透明になって大人しくしててくれないかな?」

「どうしてですか?」

「小学校は、特別な時以外、生徒と先生しか入っちゃいけないし、

それに、もし、入らせてくれたところで、皆、日本人で、

今日なんか、生徒と先生しかいない中で、

21歳の、顔を見た事ないイギリス人がいきなり入って来たら、

皆、ビックリしちゃうでしょ!?」

「なるほど。そういう事ですか」

「うん」



「しかし・・・・・・」

「え?」

「私の魔法で透明になれば、入っても、学校の皆さんに

気づかれないのでは?」

「え!?確かに、そりゃ、出来ない事もないけど、

いくら何でも、それはマズいよ!!!

大体、何で、そこまでして学校に来たいの!?」

「私は、日本の学校というモノに、少し興味があります。

それに、もし、学校で、あなたの身に何かあっても、

私が隣にいれば、あなたを守る事が出来ます。私は、

魔法も使えるので」

「そっか。分かった。ありがとう。でも、僕が学校にいる間や、

帰る時は、ちゃんと、大人しくしててね。あと、

守ってくれるのは凄く嬉しいけど、学校や皆の前で、

〝透明〟以外の魔法は、使っちゃダメだからね!!!」

「分かりました」



〝シュン〟



遊舞がコントローラで操作し、アーチフィスは透明になった。

おそらく、家に帰るまでの間は操作しないだろうから、

アーチフィスを透明にしたら、すぐ、

コントローラをランドセルにしまった。



ここで言っておくが、遊舞は、アーチフィスがそばにいる時は、

何かあった時、アーチフィスを操るため、

「Partnerson」のコントローラを常に持っておくようにしている。

19.見えない攻撃

そして、遊舞は、学校に入り、自分のクラスの教室へ向かう。

そして、教室に入った。



「良し!!」



遊舞の教室では、担任の先生がいつものように、

ホームルームをしていた。



〝キーンコーンカーンコーン〟



「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」



ホームルームが終わると、また色々な授業が始まる。



しかし、昼休憩になると、

遊舞の隣のクラスの「6年1組」の5人の生徒達が、

担任の先生がいない事を良い事に、

1人の生徒をいじめていた。



だが、遊舞は、

その時、運動場で遊んでいたため、

その事に気づかなかった。



「アッハッハッハッ!!!お前、いっつもいっつも、

ダサいし、地味なクセして、

先生の前で良い子ぶりやがって!!!

成績優秀の優等生だからって調子に乗りやがって!!!

ムカつくんだよ~!!!」

〝ドン〟〝ガン〟〝バン〟〝バコン〟

「やめてよ~!!!痛ッ!!!痛ッ!!!」



しかし、次の瞬間、いじめっ子達は・・・・・・



〝ボコ!!!〟



「え?アレ!?何だ!?今の!?」



〝ドカ!!!〟



「いってぇ~!!!まただ!!!一体誰が!?」



〝ボコスカ!!!〟



「ハァ・・・ハァ・・・さっきから何なんだよ!!!

まるで、見えないところから、思いっきり、

何度もパンチやキックをされてるような感じだ・・・」

そして、最後は思いっきり、まとめて吹っ飛ばされた。



〝ドンガラゴッシャーン!!!〟



「な・・・!!!何なんだよ!!!一体!!!」



いじめっ子達は、ビクビクしながら震えていた。



「に・・・逃げようぜ!!!ワ~ッ!!!」



〝トットットットットットッ!!!〟



そうして、いじめっこ達は、逃げて行った。



「フ~ッ!!!」



いじめられていた男の子は、ホッとしたが、

突然のその不思議な現象に、とても驚いていた。



「は~。助かったけど、一体、今の、何だったんだろう?」



実は、これは、アーチフィスのしわざである。



アーチフィスが透明になった状態で、

いじめられっ子の男の子を守るために、

いじめっ子達を殴ったり蹴ったりして、追い払ったのだ。



しかし、おかしいといえばおかしな事だ。



アーチフィスは、現実世界にやって来てからというもの、

喋ったり、歩いたり、食べたりなどの単純な動作は1人でするが、

今のところ、それ以外の、戦闘、魔法などの動作は、

遊舞の操作なしでした事はないし、それに、さっき、

「遊舞を守る」と言ったのも、それは、あくまでも、

遊舞がゲームで良く使っていた〝相棒〟のような存在で、

「遊舞は、〝プレイヤーという名のご主人様だから

守らなければいけないと思っている〟という使命感がある」

というだけだったからである。



なので、今の、

「遊舞以外の人を守ろうとした」というのは、

少し、不可思議な行為でもあったのだ。



もちろん、

アーチフィスがそんな事をしている事は、まだ、

遊舞も知らなかったのだ。

COLK
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