はじめまして!ゲームキャラ!!はじめまして!現実世界!!

15.お父さんもビックリ!!!

その後、遊舞の母は、遊舞の部屋のドアを閉めて、

リビングへ戻った。

〝バタン〟

しかし、その時、遊舞の母は、

「いつの間に、何であんな人がウチに入ってきてたんだろ?

まぁ、私も、慌ててたから、

それは、聞きそびれちゃったけど。まぁ、友達を通して

知り合った人なら、きっと、大丈夫か」と思っていた。



「フ~ッ!!凄く焦った~!!!

思わず、大きな嘘をついちゃった~!!!でも、

アーチフィスがゲームのキャラだって事、

上手く隠せて良かった~!!!ちょっと、

無理のある嘘だったけど・・・・・」



すると、アーチフィスが起きてきた。

「おはようございます」

遊舞は、「ようやく起きてきたか。しかし、こっちは、

凄く大変だったっていうのに・・・・・・」と思った。

「おはよう」

「はい。おはようございます」

「リビングへ一緒に行こっか。一緒に朝ご飯、食べよう」

「??そんな事をしていただいてよろしいのでしょうか?」

「良いんだよ!!じゃあ、一緒に食べに行こっか!!!」

「・・・はい。では、お言葉に甘えて」

「いや、気を遣わなくて良いんだよ!!!」

「はい」



〝トコトコトコトコ〟

遊舞は、その時、「コイツ、単純な動きだけなら、

操作なしでも、勝手に出来るんだな」と思っていた。

そして、リビングのドアを開けた。

〝バタン〟

すると・・・・・・



「あ~、遊舞~、おはよう。って、おい!!!」と、

思わず、朝ご飯の白米を吹き出し、遊舞の父が言った。



「〝ブ~ッ!!〟だ、誰なんだよ!!ソイツは!!!」

そこで、アーチフィスが遊舞の父に対して

「おはようございます。私は、〝アーチフィス〟と

申します」と言った。

「そういう事、聞いてるんじゃないんだよ!!!何で、

俺が昨日まで顔を見た事もないようなヤツが今、

ここにいるんだ!!!」



そこで、アーチフィスが

「あ、あ~、私は・・・・・・」と言い、

遊舞が横からアーチフィスの耳元に、小声で、

「〝僕の友達だ〟って言って」と言うように指示を出した。



「私は、遊舞君のお友達です」



すると、遊舞の父は、

「何だか良く解らないヤツだが、まぁ、朝だし、

朝メシを食ってる今、むやみに怒るのも、あまり良くはないな。

とりあえず、落ち着こう。遊舞も、遊舞の友達のあんたも、

とりあえず、座りなさい」と言った。

「ありがとうございます」とアーチフィスは言った。



遊舞と遊舞の母は、

少し、冷や汗をかきながらぎこちなく笑っていた。



「アハハハハハ・・・・・・」

16.ヒヤヒヤする朝ご飯

そして、遊舞は、遊舞の母に、

「お母さん、アーチフィスにも、

朝ご飯、出してあげてくれない?」と頼んだ。



「え~!もう!突然ね~!!仕方ないわね~!!まぁ、良いけど」

「ありがとう!!!」



その時、遊舞は、

(やっぱり、いつも、米も、どのおかずも、

一杯分くらいは、おかわりするくらいの量はあるから、

アーチフィスにも食べさせてあげられるんだ~!!!しかし、

さっすがお母さん!!!優しい)と思った。



その時、遊舞は、アーチフィスを見て、

(にしても、アーチフィスは、現実にやってきてからも、

ちゃんと自分で喋れるし、単純な動きは、僕が操作しなくても、

勝手に一人でする事が出来るし、今、確かめたけど、

こうやって、普通に、食べる事も出来るし、他の人から見ても、

現実の人間と全く変わんないな。まぁ、イギリス人だけど)と

思っていた。



アーチフィスは、その容器を見て、

「??これは・・・・・・」と言った。

それに対し、遊舞の父が

「どうした?ただのお茶碗だろ」と言う。

「いえ、私は、コレを実際に見るのは・・・・・・」と言い、

そこで遊舞が

(マズい!!!コイツ、何か変な事言いそうだ!!!)と思って、

アーチフィスの口を抑えた。



アーチフィスが

「んぐっ!!!」と言う。

遊舞は、慌てて、アーチフィスの口を遊舞自身の手で抑えながら、

「あ~、いや、何でもない!!!コイツ、ちょっと、

他人ン家で食べる事、慣れてないんだよ!!!

アハハハハ・・・・・・」と言って、何とかごまかした。



「フ~ッ!!!危ねぇ!!危ねぇ!!」



(ん~?何か変だな~)と、遊舞の父と母は思った。



そして、完食。



「ごちそうさまでした~!!!」と言った。

17.いつもと違う登校

「じゃあ、行ってらっしゃい」と遊舞の父と母は言う。



「うん!!行ってきます!!お父さん!!お母さん!!」

「あ、でも・・・・・その、アーチフィス君は、どうするの?」

「あ・・・あ~!!コイツも出かけたいらしいんで、

一緒に行くよ!!じゃあ!!!」と言って、

遊舞は、アーチフィスを引っ張って、

慌てて家のドアを思いっきり開けて飛び出した。



〝バタン!!!〟



遊舞の父と母は、ポカンとした。



遊舞の父は、

「今日の遊舞、一体どうしたんだ?」と言った。

遊舞の母も同じく、

「そうね~。どうしちゃったのかしら?」と言った。



その時、

遊舞とアーチフィスは、一緒に外で歩いていた。



遊舞はいつも、

ギリギリの時間に学校に向かうため、

登校の時は、1人である事が多い。



「は~!!さっきは、ドキドキした~!!!」

「ドキドキした・・・?なぜでしょうか?」

「何でもないよ!!さっさと行こう!!!」

「はい」


18.アーチフィスの提案

そして、学校に着いた。



(いや・・・待てよ・・・コイツを連れていっても、

学校にコイツは入れないだろうし、どうしよ・・・

さっきは慌ててたから、今日は、何も考えずに

コイツを連れてきちゃった)



「あのさ、アーチフィス」

「どうなさいましたか?」

「悪いんだけど、やっぱり、帰って、昨日みたいに、

透明になって大人しくしててくれないかな?」

「どうしてですか?」

「小学校は、特別な時以外、生徒と先生しか入っちゃいけないし、

それに、もし、入らせてくれたところで、皆、日本人で、

今日なんか、生徒と先生しかいない中で、

21歳の、顔を見た事ないイギリス人がいきなり入って来たら、

皆、ビックリしちゃうでしょ!?」

「なるほど。そういう事ですか」

「うん」



「しかし・・・・・・」

「え?」

「私の魔法で透明になれば、入っても、学校の皆さんに

気づかれないのでは?」

「え!?確かに、そりゃ、出来ない事もないけど、

いくら何でも、それはマズいよ!!!

大体、何で、そこまでして学校に来たいの!?」

「私は、日本の学校というモノに、少し興味があります。

それに、もし、学校で、あなたの身に何かあっても、

私が隣にいれば、あなたを守る事が出来ます。私は、

魔法も使えるので」

「そっか。分かった。ありがとう。でも、僕が学校にいる間や、

帰る時は、ちゃんと、大人しくしててね。あと、

守ってくれるのは凄く嬉しいけど、学校や皆の前で、

〝透明〟以外の魔法は、使っちゃダメだからね!!!」

「分かりました」



〝シュン〟



遊舞がコントローラで操作し、アーチフィスは透明になった。

おそらく、家に帰るまでの間は操作しないだろうから、

アーチフィスを透明にしたら、すぐ、

コントローラをランドセルにしまった。



ここで言っておくが、遊舞は、アーチフィスがそばにいる時は、

何かあった時、アーチフィスを操るため、

「Partnerson」のコントローラを常に持っておくようにしている。

COLK
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