はじめまして!ゲームキャラ!!はじめまして!現実世界!!

10.奇想天外な1日が終わった

遊舞は、リビングへ向かった。



「お母さ~~~ん!!!食べるよ~!!!」



皆、手を合わせて、

「いただきます!!!」と言った。



「おっ!今日は、ハンバーグか!!」



〝ムシャムシャムシャムシャ〟



「ねぇ、遊舞?」

「ん?」

「最近、学校、楽しい?」

「どうしたの?突然?もちろん、楽しいけど」

「そっか。なら、良かった」



遊舞は、突然、そんな事を聞かれたから、少し驚いた。



その後、遊舞は、その夕飯を、

おかずのハンバーグ含め、全て食べ、完食した。



「ごちそうさまでした」



風呂に入り、そして、就寝。



(いや、しかし、今日は、お母さん、どうしたんだろ?

今まであんな事、一度も僕に聞いた事、ないのに)



そして、眠りについた。

11.ヒーローって良いな!夢を持ちたいな!

翌日、2020年1月14日(火)。



朝ご飯を食べてから、いつものように、歩いて学校へ向かう。



学校にて・・・・・・



〝キーンコーンカーンコーン〟



「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」



1時間目は、国語の授業だった。



扱っていた作品は、

「太宰治」の「走れメロス」だった。



「良いな~!メロス!!親友のセリヌンティウスだけじゃなくて、

他のたくさんの人達も助けるために

あんなに必死になれるなんて、まるで、ヒーローみたい!!いや、

もう、〝みたい〟じゃなくて、ホントにヒーローじゃん!!

物凄くカッコ良いよ!!!」



遊舞はその時、その事を、感動はするが、作り話として聞いていた。



2時間目から、途中、給食を挟んでの5時間目、そして、

6時間目を受け終わり、授業は、全て受け終わった。



〝キーンコーンカーンコーン〟



放課後はまた、友達達と一緒に帰る。



メンバーは、この前と、数人だけ違った。



そこで、

十装演人じゅうそうえんと」が遊舞に話しかけた。



「なぁ、遊舞、今日の国語の授業、どうだった?」



遊舞は、答える。



「あ、あ~、いや、カッコ良かったな~、って」

「そうか~。僕も、いつか、俳優になったら、

舞台やミュージカルや映画で、メロスを演じたいよ!!」

「あ~!!そういえば、演人、俳優目指してるもんな!!」

「そうだよ!!絶対、カッコ良い俳優になってやる!!!」

「頑張れ~!!!」

「遊舞の夢は、何なんだい?」



先日、一緒にいなかった演人が、遊舞に聞いた。



「そ・・・それは・・・・・・」



「まだ決められてないのか。でも、頑張れ!!!遊舞なら、絶対、

自分にピッタリの仕事に就けるさ!!!」

「ありがとう!!!」



そこで、それに対して、奏も、一緒になって、また応援した。



「うん!!!私も応援してるから!!!」

「ありがとう!!!奏も!!!」



だが、そこで・・・・・・



「遊舞が夢を持つなんて、出来るかな~?♪」



そう、コイツは、とても性格が悪い、遊舞の同級生の

統手治すべてなお」だ。



しかし、奏が庇う。



「何よ!!そんな言い方ないじゃない!!!」



だが、そこで、その時、一緒に歩いていた、おなじくイヤミな、

弁護士志望の同級生「法田弁助」も、

「いいや!遊舞は、特別、勉強が出来るワケでもねぇし、

この先、ピッタリで、ご立派なお仕事なんて、

見つけられるかねぇ~!?♪見つけられたとしても、

ホントに就けるかどうか!!ワッハッハッハッハッ!!」と言う。



演人と奏が

「遊舞、気にしなくて良いよ!!」と言った。

「うん。ありがとう」



その後、遊舞は、家に着いてからも、

まだ将来の夢の事について考えていた。



(確かに、アイツらの言う通りだ。僕は、この先の未来、

どうしていくかなんて、真っ白だし、それに比べて、アイツらは、

確かにちょっと、性格はアレなんだけど、

もう、既に、ちゃんと夢を持ってるからな~。でも、庇ってくれた

演人も奏も、本当に良いヤツだ)


12.ゲームキャラに自己紹介

そして、宿題をして、また、

テレビの電源と「Partnerson」の電源を入れ、

「Limitless Chance!」をプレイしようとしてみた。



だが、昨日、ゲームの世界から飛び出してきた

アーチフィスだけが、画面から姿を消していた。



「え!?え~!?嘘だろ!?お気に入りのキャラだけど、

使えないの~!?そんなの困る~!!!」



〝シュ~ン〟〝ポン!!!〟



「ワァ~ッ!!!」



見てみると、隣に、また、アーチフィスが立っていた。



「ビックリした~!!何だよ!!突然!!!」

「私は今、ここにいます」

「いや!解ってるよ!!そんな事!!!あ!いや、待てよ。

昨日、コイツを透明にしたけど、それは、姿を消しておいただけで、

ゲームの世界に戻したワケじゃなかったんだ!!」



遊舞は、ゲームの電源を切った。



「??私は、どうしても、

昨日までの居場所に戻らなくてはいけないのでしょうか?」

「いや、別にそういうワケじゃないけど・・・って、え?

もしかして、アーチフィス、自分が昨日までいた世界が

〝ゲームの世界〟だって知ってるの?」

「〝ゲーム〟?それは、何でしょうか?」

「解らないか~。じゃあ、ここがどこだか解る?」

「それは・・・解りません・・・・・・」



「そっか~。それも解らないか~。じゃあ、アーチフィス、

明日から、色んなところに行ってみよう!!僕がこの、

〝現実世界〟を案内するよ!!ただし、口が裂けても、

君が〝ゲームの世界の住人〟だって事は、

言っちゃダメだからね!!!」

「??現実??ゲーム??ん~・・・・・・???」



遊舞は、少しあきれた。



「ダメだなこりゃ・・・現実とゲームの違いが

良く解っていないみたいだ。仕方ない。出来るだけ、コイツが

ゲームキャラだって事を隠して、もし、何か言いそうに

なっちゃったら、僕が全力で止めるしかないか」と言った。



「そういえば、あなたの名前は、何というのでしたっけ?」

「あ~、そういえば、まだ、名前、教えてなかったっけ?

ごめん!!僕は、〝夢尾遊舞ゆめおあそぶ〟」

「・・・・・・〝夢尾遊舞〟さんですか。覚えておきます」

13.現実世界の映画

そして、アーチフィスは、その後、遊舞が読んでいた

色んな〝漫画〟に興味を示した。



「コレは、何ですか?」

「何々?アーチフィス、〝漫画〟に興味あるの?」

「〝漫画〟ですか?」

「あ~!そうだよ!!英語では、

comicコミック〟や〝cartoonカートゥーン〟って言うんだ!!アーチフィスが住んでる〝ゲーム〟に、

ちょっと似てるかもしれないね!!!」

「そうですか」



「うん!!!面白いよ!!!読んでみる?」

「はい。読んでみます」



〝パラパラパラパラ〟



「ふむふむふむふむ」

「どう?」

「ん~、良いですね!!!」

「そっか!!良かった!!!」

「私は、もっと、色んな漫画を読んでみたいです」

「うん!!良いよ」



すると、遊舞は、

遊舞自身がページをめくる事で、

他にも色んな漫画を読ませてみた。



「おぉ~!!どれもこれも、良いですね!!」

「でしょ!!!」

「はい!!!ですが、このような良い漫画ばかり選んで

読んでいるあなたも、凄いです!!!」

「いやいや~!!僕は、何にも凄くないよ!!凄いのは、

こういう漫画を描いてる漫画家さん達だよ!!!」

「そうですか。でも、素晴らしいです!!!」

「そうかな?」



「はい!!では、これからも、

私に、色んな漫画を読ませてください!!!」

「うん!!良いよ!!!あ、でも・・・・・・」

「どうなさいましたか?」

「ゲームや漫画以外にも、面白いモノはいっぱいあるよ!!!」

「そうなんですか」

「うん!!!たとえば、今夜もテレビで放送されるんだけど、

映画とか!!!」

「映画・・・・・・ですか」

「うん!!」



「映画・・・・・・それは、存じています!!」

「え!?ホントに!?映画の事、知ってるの?」

「はい。結構昔からあるモノなので」

「へ~!!凄いな~!!!」

「はい。私も、映画からたくさんの事を学びました」



「へ~!!!僕は、映画って、ただ楽しむためだけに

観てるけど、アーチフィスは、勉強のために観るのか!!!って、

あの世界に映画なんてあったっけ?」

「いえ、ありませんが、私の街では、

映画が存在するんです。そこで、私は、たくさんの映画を観ました」

「あ~、そっか!あの格闘ゲーム〝Limitless Chance!〟は、

色んなゲームのキャラが出てくるゲームだった!!」

「はい。私は、

〝Mysterious Cityミステリアスシティ〟の住人です」

「そっか~。そうだった。でも、アーチフィスは、

何でそのゲームからじゃなくて、

〝Limitless Chance!〟から飛び出してきたんだろう?」

「さぁ、それは、私にも解りません。そもそも、

なぜここにいるのかさえも、私自身、全く解りませんので」

「そっか~。でも、やっぱ、そうだよな~」



「ですが、今夜の映画、とても気になります!!!」

「うん!!僕もだよ!!!一緒に観よう!!!」



そして、夜になり、21時00分、映画が始まった。



ラブコメ映画



「あなたと私は、二人で一つ」だった。



「やっぱり良いよな~。面白いな~。僕、まだ小学生だから、

そんなにしょっちゅう映画館に行けないからな~。テレビ放映は、

とってもありがたいよ!!!」

「う~ん、こういう種類の映画も、あるんですね~」

「え?アーチフィス、恋愛映画、知らないの?」

「はい。私は、ずっと、スパイ映画やアクション映画や

ミステリー映画などを観てきました」

「・・・・・・ずいぶんと大人向けだな~」

「はい」



「あ~、でも、アーチフィスは、21歳だったな~」

「はい」

「でも、恋愛映画も、面白いよ!!!」

「そうなんですか」

「うん!!あ~、僕も、恋愛、したいんだけどな~!!

だから、こういう、映画とかに出てくる、モテる人って、

凄く羨ましいんだよな~!!!」

「???」



アーチフィスは、この時、遊舞の言葉がどういう事なのか、

解っていなかった。



そして、23時00分になり、映画が終わった。



「フ~ッ!!終わった~っ!!!それにしても、

面白かったな~!!!」

「はい!!とても良かったです!!!」

「そっか!!!アーチフィスも喜んでくれて良かった!!!」

「じゃあ、寝るか!!!」

「はい」

「あ~、でも、アーチフィス、パジャマに着替えなくて良いの?」

「いえ、私は、この服のままで大丈夫です。それに、この服は、

いくら使っても汚れないし、ボロボロにもならないように

なっているんです。自分で汚したり、傷つけたりする場合は、

別ですが」

「へ~。便利だね~。服まで凄いんだ~!!!」



部屋の電気を消し、二人は、寝た。

COLK
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