Z32

 

 

 

いつもそうだ。

 

オレは小さな自分を守るために逃げ続けている。

 

中丸がやっていることは、オレがずっと、ずっと前から、やりたいと思っていたことだった。

夜の街を歩いていると、もう一つの目が、オレを見ている気がする。

 

もう一つの目は、オレのことを道端に咲いている小さな花のように見ている。

 

とても穏やかで、やさしく、それでいてどこか冷めている。

 

オレは、どうしたらいいのかわからなくなる。

 

自然にあるべきだという気持ちと、不自然にあるべきだという気持ちが混在している。

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Z32
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