ルナティックな時

2013年1月( 4 / 27 )

冬の花火


 ふいに花火の音がする

 どんよりと重い気配に

 お似合いの湯揺うような

 真冬の花火

 *****

 おぼろな儚い夢か?
   拙い音はこだまする

  打ち上げられては華と咲く

 哀しみも苦しみも喜びも楽しみも

 皆みんな広い宙(ソラ)へと吸われていく

******





 

2013年1月( 5 / 27 )

雪雲


 震えてるのか?

 雪空で早い時分に関わらず

 グレ-で一面覆われた低い空

 凍えそうなこの心

 寒さのせいばかり

 それだけでないこと

 よく解ってる

 微かでいい・僅かでいい・

 あなたの温情がほしい・

 この雪雲が溶けるのに・・・


***

2013年1月( 6 / 27 )

めじろ


 りゅうりゅうと-

 寒気切り裂き-

 鳥は飛ぶ-

 樫の枝には

 挿してあるよ-

 みかんの身-

 啄ばみにきて-

 メジロ達-

*****

2013年1月( 7 / 27 )

喜遣い


  コンビニで入って行こうとする際に

 買い物終わった青年と鉢合わせ

  *ごめんなさい*の一言と同時に
 
 ドアは開かれ:ありがとう:と素直に答える・

  ただ少しのできごと-本の少しの互いの心遣い-
 
 さりげない言葉のやりとりが優しい喜びになるんだ

  当たり前のだけども得手勝手なおとなの多いなか

 忘れてしまったのか--他人への当たり前の流儀-

runa
作家:ルナ
ルナティックな時
0
  • 0円
  • ダウンロード

4 / 27

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • ダウンロード
  • 設定

    文字サイズ

    フォント