2013年1月( 2 / 27 )
レ-スのカ-テン
立春間近かの
寒さどん底
身体も心も縮こまって
布団の温もりからの脱出
思い切りができぬ朝
どうでも時間は過ぎる
手を伸ばし重厚なカ-テンを引いてみる
隠れたレ-スのカ-テンだけにして
覚め切らぬぼんわり頭にレ-スのカ-テン眼にはいる
忘れてた夏の陽に焦れた砂の温もりが垣間見えた
陸月も終りの今朝のこと
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2013年1月( 3 / 27 )
*涙枯れても*
あまりにもあまりにも
哀しすぎると涙一粒落ちてはこない
あまりにもあまりにも
悔しすぎると声一言でてこない
ろくでもない時、追従に笑えるくせに
心底の喜怒哀楽の極限に人は
血の涙を流すのか
血の声で泣き叫ぶのか
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2013年1月( 4 / 27 )
冬の花火
ふいに花火の音がする
どんよりと重い気配に
お似合いの湯揺うような
真冬の花火
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おぼろな儚い夢か?
拙い音はこだまする
打ち上げられては華と咲く
哀しみも苦しみも喜びも楽しみも
皆みんな広い宙(ソラ)へと吸われていく
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2013年1月( 5 / 27 )
雪雲
震えてるのか?
雪空で早い時分に関わらず
グレ-で一面覆われた低い空
凍えそうなこの心
寒さのせいばかり
それだけでないこと
よく解ってる
微かでいい・僅かでいい・
あなたの温情がほしい・
この雪雲が溶けるのに・・・
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