導命家

導命概論( 3 / 14 )

御魂人

私たちの本体は、魂次元世界に住む御魂人(みたまびと)である。その御魂人は、今生への入り口である「生の門」をくぐり、その際に、ホモサピエンスの肉体をまとい、名を授かった。我々は、御魂人が今生で演じている登場人物なのだ。

 

舞台役者が衣装をまとうように、御魂人はあなたという肉体をまとっている。舞台役者が役名をもらうように、御魂人はあなたという名を授かった。舞台役者が舞台で演じるように、御魂人は宇宙という大舞台で演じている。現在の私たちは地球編を生きており、小さな惑星を舞台として、あなたという登場人物を一生懸命に演じているのだ。いわば、人生とは芸術であり、あなたの生涯は、死を以て完成する一つの作品である。

 

役を終えるか、肉体の寿命が尽きるか、あるいは別の事情によって死の門をくぐるときに、ホモサピエンスの肉体を脱ぎ、名を残し、役割を終え、魂界へ帰っていく。生の門は、魂界からの出口、今生への入り口。死の門は今生からの出口、魂界への入り口。御魂人にとって、生死の門にそれほどの差はない。ただ、方向が違うだけにすぎない。


 
人間としての自我と、御魂人としての自我は異なる。例えば、演じている役者の自我と、登場人物としての自我の違いを考えてみればよい。ヒトとしての自我は、御魂人の自我に包含される。その御魂人は、別の登場人物として今生に現れることもあり、その際に、過去の精神、覇気を継承することがある。

 

導命概論( 4 / 14 )

DNA

我々のDNA、すなわち地球系DNAは高度な知性を持つ存在によって設計された。ヒトの脳神経と宇宙の図が似ているのは、宇宙と同じ生成原理に従ってDNAを作成しているからである。
地球系DNAの機能や役割は次の4つに大別される。

 

1 設計図
2 遺伝情報を記録する
3 生命識から遺伝情報を受信する
4 遺伝情報を生命識に送信する

 

殆どの生命情報は、DNAに記録されているのではなく、地球系DNAの生命識に集積される。
DNAは自身に記録された情報と、生命識から取り寄せた情報を組み合わせて生物を作り上げる。

 

DNAそのものは地球だけに限らず、銀河などに広く分布している。我々のような天体系DNAは、其々の惑星で独自の情報を蓄積しながら拡大している。そして、いずれは融合し、宇宙にまたがる巨大なDNAネットワークを構築する。

導命概論( 5 / 14 )

総命

地球系DNAに反応する光線を、地球に向けて照射してみる。深海の微生物から国際宇宙ステーションの乗員までを含む、一つの巨大な生命体が見えるだろう。
これが、地球系DNAの本来の姿なのだ。
この生命体を「総命(そうみょう)」と呼ぶ。

 

総命は根源生命、宇宙生命の構成要素であり、
総命独自の識である「総命識」を持つ。

 

総命の全体像は、地球周辺に限定されない、地球系DNAの分布する範囲全てが総命である。火星までなら火星を含めた範囲が、太陽系なら太陽系が総命の全体である。

 

地球のような惑星系DNAは、それぞれが、それぞれの速度で成長している。

 

総命を球根に例えるなら、ちょうど出芽に差し掛かったところである。

 

今後、総命はさらに成長し、地球の花を咲かせる。やがては花粉を飛ばし、他の惑星系DNAと融合し、新たな系統の花を咲かせるのだ。

導命概論( 6 / 14 )

種器官

人体が様々な臓器や器官で構成されているように、総命もまた、様々な要素によって成立している。この場合、臓器等に相当するものが、類や種などの生物である。これらは、それぞれの特徴に基づいて、総命内での役割を担っている。

 

ヒト種もまた、器官である。これをヒト種器官と呼ぶ。
ヒト種器官は総命の一部分だが、それ自体が一つの生命体でもある。ゆえに臓器などを有する。民族、国家、政治結社、宗教共同体、企業などヒトによって形成された組織や集団がそれに相当する。

 

ヒト種器官は、インターネットの出現によって新たな神経網が張り巡らされ、ヒト種器官内の情報伝達は広範かつ緊密となった。そしてヒト細胞は、大規模な情報を同時期に共有することが可能となった。さらに、日々生み出される幾憶の情報を、脳的組織が統括することで、以前に比べてより一層、一つの生命体として機能するようになった。新たな生体機構を獲得したヒト種器官は、今もなお進化を続けている。 

 

導雲
作家:導雲
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