嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

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記事64 ちょっと今までのことを整理しておきます。

こんばんは。

かなりの本数を投稿していますけど

何がなんだかわからないって人もいるでしょうね。

少しそのあたり、簡単にまとめようと思います。

ここだけでも読めば片麻痺の本質を理解できると思います。

脳血管障害による片麻痺は、錐体路障害と呼んでもよく

運動麻痺や感覚麻痺、その他の症状を認めます。

でも、片麻痺で後遺症が残るといっても

実際には運動麻痺や感覚麻痺が急性期の状態のまま

継続するだけであり

それ以外の後遺症状が支配することはありません。

でも、実際には関節運動制限、筋短縮、姿勢不良や変形、

異常運動パターン、片麻痺様の歩行など

特にマンウエルニッケ姿勢などに代表されるような

片麻痺特有の状況が生じるものとして、一般的には

認識されているはずです。

でも、本来は、片麻痺の方がその状況に対して

進行を抑えられるようなことはできないのですから

それを生じさせている側の問題は、非常に大きいと思います。

もちろん、医療側がそのことを認めることは

これからもないと思いますけどね。

そして、片麻痺の回復ということについては

従来、ブルンストロームや上田先生の研究の結果を受け

共同運動とか連合反応とかの概念をもとに

ボバース法なる治療体系が確立されたことにより

それらの考え方に支配されて、一人ひとりの対象者を

しっかりととらえるような治療が成されていないのが現実で

あり、しかも、そのボバース法というものが

さらに、通常のリハビリ資格者には伝達、教育されないという

ものすごい矛盾もあります。

、、、

でもね、だからといって悲観することはどこにもないのです。

私はひとをデータでは判断しません。

しかし、人の身体、もっといえばあらゆる生命体に

普遍に働いている重力の影響で、片麻痺を解釈しています。

そして、そのことにより、かなりの割合でお客様の

回復という現象を目の当たりにしてきました。

もし、そういうことが教科書的でないものであったとしても

実際に回復改善が得られる以上

教科書を疑ってかかってもなんら不思議ではなくなるはずです。

したがって、実際には、片麻痺で

闘わなくてはならない現象は、同時収縮であるといって

よいと思っています。

これが連合反応や共同運動とは、なんか似通っているのですが

実際には似て非なるものなのです。

ここに答えがあります。

実際には姿勢反射、バランス反応による同時収縮に

すぎません。

したがって、ここまでの答えをかきますけど

いかに姿勢反射、バランス反応を減らすような対応をすれば

片麻痺の関節拘縮を押さえることと同時に

関節拘縮が起きていなければ

最初から分離運動という概念を持ち込み

リハビリ治療を進めれば、相当の確率で

片麻痺はある程度の回復を期待してよいと思っています。

まだ、感覚障害とかね、いろいろなことを

継続して投稿していきますので、

是非お役立ていただければと思います。では。

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記事65 感覚障害の評価にも欠けているものがあるはず!

おはようございます。

めずらしく3連休になりまして。

日々の疲れがどーっと出ています。

とはいえ、せっかく9000位台をキープし始めましたので

頑張って投稿してみましょう。

さて、片麻痺の評価のところでも触れましたが

評価そのものが

非常に第三者的発想のいい加減なものが多いんですね。

簡単にいえば、廃用症候群を評価しようとしていません。

実は廃用症候群そのものをきちんと評価しないと

特に発症からの期間が経過している人の片麻痺症状は

より見かけだけを評価してしまうことになるのです。

このあたりは、おそらくあまり考えないで評価している

というのが実態であろうと思います。

???

???

で、何を言いたいのかといいますとね

感覚障害がどうして起きるかってこともあるんですけど

片麻痺に由来する日常の感覚入力が

いかに少なくなっているかということ

これも私は廃用症候群としてよいと思っていますけど

このことを理解しないと、とんでもないことが起こります。

それってなに?

いえいえ、感覚障害は見かけ上ですけど

改善するということなんですね。

すなわち、見かけ上であっても改善するということは

単純にそれを評価すると、過少評価していることになります。

だって、その後改善するということでは、当然のこと。

そんなんでいいんでしょうかね?

評価って正しいことを出さなくちゃいけないんでしょ?

それなのに最初から過少評価していていいんでしょうか?

私にははなはだ疑問なんです。

、、、

、、、

ま、いいですけど。

それで、実際には、こういうことで説明できます。

片麻痺の人の生活は、病前に比べ明らかに

運動系でも感覚系でも入力刺激が激減します。

そうすると、何も情報がないくらいの状態になっています。

開店休業ってことですよね。

で、ときどきお客様がくるような感じです。

それで、正しく機能できるんでしょうか?

そういう状態が延々と続いているわけなんです。

ですから、どんどんと運動刺激でも感覚刺激でも

閾値が上がっているような状態になってしまっているのです。

それで、評価を行っても、大抵は低下とか鈍麻とかされてしまいます。

、、、

問題は、ある程度の刺激をいれておく

少なくても、日常的にできるだけ多くの

刺激が入っている状態で、どの程度の感覚障害が

生じているかということで判断すべきなんです。

したがって、リハビリの治療をしていると

日々、私達がお客様の麻痺側に執拗に刺激を入れるような

状態になりますので

お客様からは

少し感じがするようになってきた。とか

なんか前よりも覚えが出るような感じだ。とか

はっきりしてきた。とかね

そういうお言葉をいただきます。

???

感覚障害って良くならないものですよね。

断定してはいけないんでしょうけど

第三者が客観的に評価することが非常に難しい世界ですので

私は、そのように認識させてもらっています。

まとめますと

日常的に、お客様が麻痺の有無にかかわらず

しかし、病前の状態と比べ

どの程度、運動系、感覚系の刺激が少なくなっているか

ということを、ある程度、押さえておいてから

感覚検査を行うこと

それも、できれば、ただ、その状態を放置するのではなく

しっかりと入力が継続、持続している状態をある期間試行して

再度、評価する(すなわち比較の対象を作るということ)

ようにすべきです。こうすれば、見かけ上であっても

感覚障害が改善していくことを、おそらくは

相当の確率で経験することができるようになるはずです。

是非、お試しあれ!

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記事66 片麻痺のお客様が錯覚してしまうことのひとつとは?

おはようございます。

ちょっとまた新ジャンルを予告しておきましょう。

実は、これもあまり説明されていないことと思いますけどね

片麻痺の人の姿勢って、意外と科学されていないと思うんですね。

、、、

私達の身体でも結構そういう錯覚ってあるんですが

例をあげてみましょう。

私達が日常立位を保っている場合に

実際に身体って垂直になっていると思いますか?

、、、

リハビリの器械で

起立訓練台っていうのがありますけれど

あれで垂直まで設定すると

大抵の人は

前につんのめりそうになります。

そうなんです。私達の身体って

立位のときには83度くらいで少し後ろに傾斜しているのです。

???

でも、実際には真直ぐ立っているように認識していませんか?

だから

ヒールを履きますよね、女性の方は

そうすると、より身体は後ろに行こうとしてしまいます。

すると、腰椎が前に彎曲を強め

身体を後ろにいかないようにしてくことになります。

そんなふうに身体ってできているんです。

あまり詳しくは書きませんけど。

、、、

で、本題です。

左右非対称になっている片麻痺でも

こういう現象が起きています。

大抵のお客様は、非麻痺側に重心を移動しているはずです。

そうしないと、座位でも立位でも非常に麻痺側に重心が

動いてしまった際には危険ですよね。

すなわち、非麻痺側に通常よりも重心を移動しているのですから

それが状況として、固定してしまうと

その姿勢を真直ぐになっていると

身体は錯覚を起こします。

そして、リハビリなどで、姿見をつかって自己修正するように

促すと、、、

本来のまっすぐの姿勢であっても

左右どちらかに傾いているように感じると

いわれる方が非常に多いです。

これって、どうやって説明するのでしょうか?

では。続きを読む

に進んでくださいね。

 

こんばんは。

きょうは負けました。疲れました(笑)。

ま、なにっていうほどのことではありませんが、、、

さてさて、午前中に姿勢のことを投稿しましたけど

その続きです。

片麻痺の人が立っているときとか、端座位になっているとき

厳密に言うと、その姿勢って、いわゆる教科書的な定義には

かなっていないんですけど、、、

ま、いいでしょ。便宜的にそういう姿勢を呈しているとします。

そのときには、おそらくは、非麻痺側に重心が移動しているはず。

で、別にそのことは問題ではないんです。

そこで考えなければいけないことは

その姿勢を片麻痺の方は、かなり真直ぐになっていると

認知してしまうことが起こっているということなんです。

よく、リハビリをしていて、姿勢を修正しようとすると

まだ、非麻痺側にシフトしているにもかかわらず

真直ぐになる手前で、怖がってしまう人もいるくらいです。

ということは、

麻痺側に少しでも重心移動したときに

それがすでに身体の正中線を越えたように認識してしまう

ということが起こっているといってよいと思います。

そうでなくても、身体にはバランス反応が常時

はたらいています。したがって、このような場合でも

身体に同時収縮が生じるとしてよく

逆に、非麻痺側にシフトしている姿勢においては

多少リラックスできているということになると思います。

???

???

別にいいんじゃないの?

って思わないでくださいね。

左右非対称では、安静時においても

やはり、同時収縮はたとえわずかでも起きるものであり

本来は、左右対称の状況が

一番、同時収縮を起こさない姿勢なんですね。

関節支持がはたらきますので、、、

、、、

つまり、こういう状態を放置していると

結局はいつまでも、バランス反応の正常化にならないんです。

たしかに、一見すると

立位も座位もある程度安定している状態が

仮にでも認められますが、

そのままでリハビリを実施しても

いたずらに姿勢緊張、連合反応、バランス反応というような

全身の同時収縮を押さえ込むことができません。

そして、特定の筋群の収縮傾向が強いために

より全身的な姿勢不良を増長させることになるのです。

せっかくのリハビリも、とどのつまり、こういうことを

絶えず繰り返している事例が後を絶たないといっても

私はよいと思っています。

ですから、今日の肝は

いかに重心を麻痺側にシフトできるようになるか

あるいは、非麻痺側の上肢についていいますと

いかに正中線を越えて、麻痺側で活動をすることができるか

というような考え方が、おそらくは必要であるということです。

座圧とか、床反発計とか用いて、左右の荷重の状況を

きちんと評価してみれば、私の説明に納得していただけると

思っております。では。

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記事67 リハビリ専門職PT・OTの溝って結構深いんですよ!

こんばんは。

また、ちょっと問題のあるテーマを投稿します。

かなり深いものがありますけど、特に非難するつもりでは

ありませんのでね、そのあたりの誤解はしないようにお願いします。

一体、何のこととお思いでしょうけどね、、、

実は、理学療法と作業療法において

特に片麻痺のリハビリということでは

非常に矛盾した状況があるといっていいのです。

いえいえ、最初お断りしているようにね、それぞれの

状況において矛盾することがあるというだけで、

実際にそれぞれの立場は尊重していますので、

間違えないでください。

では、申し上げます。

理学療法は、基本的な身体動作、基本動作といってもよいのですが

きちんと対応をしていただいておりますけれど

実際に片麻痺の人では、

かねがね投稿していますように

どうしても重心を非麻痺側にシフトして動作を行うことに

なるのです。

ですから、麻痺側の上肢には当然ですけどね

バランス反応および、非麻痺側に過剰な努力を要するための

同時収縮(連合反応)が生じます。

するとどうでしょうか?

作業療法の治療の対象は麻痺側の上肢といってもいいのですが

日常的な移動、歩行動作において

実用性という面からは、どうしても左右非対称であっても

安全、安定、安心、という状況でみると

それと引き換えに、上肢の過緊張状態が生じてしまっても

いたし方ないとするような、そういうことが

実際に起こっています。

これでは、麻痺側の上肢機能の回復は、非常に遅れる、あるいは

症状固定という状況になってしまっているといっても良いのです。

どうですか?

実際に、これはリハビリの世界では、そうは語られない

非常に大きな問題です。

だから、どうしても麻痺側の上肢機能って

そうでなくても、片腕での非麻痺側の使用で

日常生活動作がある程度できるものとする

いわば、リハビリ世界だけの常識のような判断で

麻痺側の上肢の回復を、止めてしまっているというような

そういう状況が非常に多いのです。

私に言わせれば、どっちもどっちです。

お客様の立場になって考えればいかがでしょうか?

根本は、麻痺そのものの、できるだけの改善です。

上肢とか下肢とかにとらわれず

できるだけの回復を促せるように

きちんとした対応をするためには

理学療法がどうのとか作業療法がどうのとか言う前に

片麻痺のきちんとしたリハビリ治療ということを

共通認識としてとらえ、共同して対応するようにすべきなのです。

ま、このことについても、いずれもう少し詳しく

説明しましょう。では。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
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