第四章 また、いつもの流れに
9月2日
今日から再び文教スクールの勤務に入る。続投はないの発表は何だったのか。
検索したら、続投はないの発表は、6月15日だった。まったくの嘘つき状態になってしまっている。
9月3日
調子のいいやつだとしか思われない。きちっとけりをつけたら、あれほどまでの状況だったのだから、効き目はあっただろう。モラトリアムは、成敗されなければならない。真剣に徹底討論してやったのに何ら進歩がない。本当の勝負をしないから、その範囲からは出られない。当分は、足踏み状態でしょう。
10月2日
「家賃を払ったか」と、モラトリ君が聞く。
私は、「夏も終わってしまったな」と、答えた。
エピローグ
暑かった夏も終わって、彼はいったいどこへ行こうとしているのでしょうか。
今でも、部屋は40センチほど、全体的に本が横積みされている。10年間、まともに掃除をしたことがないと言っていた。
【完】
本作品は、創作の文芸であり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。