大人気イケメン俳優「
彼は、人気だけでなく、実力も高い、国民的スター。さまざまなドラマ、映画、舞台、ミュージカル、バラエティ、CMと、あっちこっちから引っ張りだこだった。
ある夏の日の事。
「お疲れ様でした~」
「はい。お疲れ様でした~」
「今日も仕事が終わったな~」
雨澤は、1人で居酒屋に寄り道し、ビールやワイン、焼酎など、色々な酒を飲んだ。
「か~っ!!仕事の後の酒は最高~~~!!!」
酒を飲んだ後、雨澤は帰った。
ドアのカギを開けて、家に入り、そして、ソファーに座る。
だが、「ただいま」は言わない。そう、雨澤は、1人暮らしなのだ。
「フ~ッ!!今日は疲れた~!!!」
そのまま、雨澤は寝た。
次の日の朝。
「フ~ッ!!良く寝たな~!!!」
しかし、何かいつもと違う。
「アレ?何か妙に身体が軽い?気のせいかな?」
とりあえず、雨澤は、台所へ向かい、冷蔵庫から色々なモノを出して、朝食を食べ、コーヒーや牛乳を飲む。そして、
歯を磨こうと思い、洗面所へ向かった。
だが・・・・・・
「ア・・・・・・!!アレ・・・・・・!?」
そう、鏡には、自分が映っていなかったのだ!!!
(ど・・・・・・どういう事だ・・・・・・!?まさか、さっき起きた時に妙に身体が軽過ぎるような気がしたのと、
何か関係があるのか・・・・・・!?)
急いで寝室に戻ると、そこに、自分の身体があった。
(やっぱり!!!まさか・・・俺は、死んじまったのか!?でも・・・何で・・・・・・!?)
少し考えて、誰かにその事を話す事にした。だが、もし、本当に自分が幽霊だとしたら、自分の姿が見えたり自分の声が聞こえたりする人は、そうそうはいない。だが、雨澤は、
自分の姿が見えて、自分と話が出来る人間を探してみる事にした。
とりあえず、外に出て、色々な通行人に声をかけた。
「すいませ~ん!!!すいませ~ん!!!」
しかし、なかなか、誰も、反応しない。
(やっぱりな。俺は、死んじまったんだ。幽霊になったなんて、受け入れたくはなかったけど、もう、ここまできたら、
受け入れるしかないのか・・・・・・)
その後も、とにかく色々な場所をあたって、自分の姿と声を認識できる人を探したが、なかなか見つからなかった。
「畜生~~~!!!」