はじめまして!ゲームキャラ!!はじめまして!現実世界!!

7.休日はやっぱりゲーム!

翌日、2020年1月11日(土)。



この日は、学校が休みで、遊舞は、

ゲーム機「Partnerson」で大好きな格闘ゲーム

「Limitless Chance!」をプレイして遊んでいた。



〝ガチャガチャガチャガチャ〟



「よし!そこだ~!!」



〝チャラララッチャーン〟(ゲームクリアのBGM)



「よっしゃ~!!この調子で、どんどん進んでくぞ~!!!」



〝ガチャガチャガチャガチャ〟



どんどん先へ進んでいく。



翌日の日曜日も、プレイした。



「よし!勝った~!!もう少しだ~!!あと2戦、戦って、

あと2体の敵を倒せば、このゲームも終わりだ!!」



そして、残る2体も倒していった。ラスボスを倒して、ゲームクリアした後、

スタッフロールを見ながら、その達成感に一人で浸った。



「よ~し!終わった~!!楽しかった~!!」

8.楽しみだったはずの祝日

次の日の月曜日は、祝日で、遊舞は、家族で

テーマパークに遊びに行く予定だったのだが、

雨が凄く強かったので、予定を変更し、行かない事にした。



「クソ~!今日は、アレ、僕の大好きなゲームのイベントも

いっぱいあって、凄く楽しみにしてたのに!!」

母が「仕方ないわよ」と言った。

父は「また今度、必ず、行こうな」と言った。



遊舞は、悔しさのあまり、泣いてしまった。

宿題は、金曜日に終わらせてしまったし、外に出る事も難しく、

他にする事がなかったため、仕方なく、昨日、ラスボスを倒し、

クリアしてしまった「Limitless Chance!」を、またプレイした。



「よし。ストーリーモードは全部やっちゃったから、ヒマだけど、

フリー対戦モードで遊ぶか」と言って、遊んでいた。



遊舞は、色んなキャラを使って遊ぶ。



〝ガチャガチャガチャガチャ〟



そして、遊舞がそのゲームで1番好きな、

「とても頭が良い」という設定のキャラクター

「アーチフィス」を選んで戦おうとしたその時、

画面が急に真っ黒になり、ゲーム機やテレビの電源も切れた。



「え!?アレ!?おかしいな。今日は、確かに天気が悪いけど、

雷は落ちてないから、〝停電〟って事はなさそうだし」



その時、テレビが、まるでフラッシュのように、とても眩しく光った。



「うわぁぁぁぁぁっ!!!」

9.お気に入りのキャラが現実に!?

腕で顔を隠し、その眩しい光から自分の目を守り、

光が収まった直後、目を開けてみると、

目の前に、等身大の「アーチフィス」が立っていた。



先に言っておくが、アーチフィスは、

ロボットではなく、人間である。人種は、イギリス人で、男性だ。



「え!?一体、コレって!?」

試しに、ほっぺたをつねってみた。



〝ギュ~〟〝パッチ〟



「痛ッ!!」



やはり、今、見ているこの様子は、

どうやら紛れもなく現実のようだった。



「え~!?嘘でしょ~!?」



そう言う遊舞に対し、

アーチフィスは、

「いえ、私はここにいます」と言った。

「スッゲ~!ホントかよ~!!しっかし、

言葉も、ちゃんと話せるんだな~!!それに、

全然ぎこちなさがなくて滑らかだし!!!」



遊舞は、試しに、

アーチフィスをコントローラで動かそうとしてみた。



だが、動かない。



「アレ?何がダメなんだろ?」



動かそうとしてみるが、動かない。しかし、良く見ると、

背中のところに、「CONTROLコントロール」と

書かれたスイッチがあった。



「へ~!ロボットじゃなくて、人間なのに、

こんなスイッチが付いてるのか~!!」



そのスイッチを押して、もう一度、操作してみた。



〝カチャカチャカチャカチャ〟



すると、動いた。



〝ガシャンガシャン〟



「ワッ!動いた~!!よし!、じゃあ、今度は、

パンチやキックをしてみよう!!」



〝ドンバンバンドン〟



〝カチャカチャカチャカチャ〟



「よし!次は、魔法を使ってみよう!いや、待てよ。

アーチフィスは、色んな魔法を使えるけど、ここで魔法を使ったら、

家が大変な事になる。やっぱり、やめとこうか」



遊舞は、ちゃんと後先を考えて、

魔法を使う事はやめておく事にした。



すると、その直後・・・



「遊舞~!ご飯よ~!!」

「あ!ヤベ!!どうしよう!!」



慌てて操作すると、アーチフィスが透明になった。



「フ~ッ!!助かった~!!このキャラに、

透明になる能力があって良かった~!!でも、いなくなったワケ

じゃないよな?どうなるんだろ?まぁ、良いや」

10.奇想天外な1日が終わった

遊舞は、リビングへ向かった。



「お母さ~~~ん!!!食べるよ~!!!」



皆、手を合わせて、

「いただきます!!!」と言った。



「おっ!今日は、ハンバーグか!!」



〝ムシャムシャムシャムシャ〟



「ねぇ、遊舞?」

「ん?」

「最近、学校、楽しい?」

「どうしたの?突然?もちろん、楽しいけど」

「そっか。なら、良かった」



遊舞は、突然、そんな事を聞かれたから、少し驚いた。



その後、遊舞は、その夕飯を、

おかずのハンバーグ含め、全て食べ、完食した。



「ごちそうさまでした」



風呂に入り、そして、就寝。



(いや、しかし、今日は、お母さん、どうしたんだろ?

今まであんな事、一度も僕に聞いた事、ないのに)



そして、眠りについた。

COLK
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