Z32

大変なことが起こったのはわかるが、人が倒れて、その時点では死ぬことがわかっていなかったとしても、その後も延々と「TUBE」のベストアルバムをリピートで流し続けるのはどうなのか?

 

オレたちの命は、現場をパンクさせないようにすることや、お客様を怒らせないようにすることよりも軽い。

 

「(やってられねえ)」

 

そんなことを感じながらも作業を続ているオレがいる・・・。

底辺肉体労働の現場にも、高齢化の波が押し寄せてきている。

 

いままでだったら、明らかに雇用されないような、とっくの昔に肉体的なピークを過ぎたジジイたちが職場に溢れている。

 

ローテーションで上手く回せていた仕事も、肉体的な疲労が大きいポジションを出来ないジジイたちのせいで、若い奴らの負担を増やさなければ成り立たなくなってしまった。

 

 

死んだのは、まだ24才の男だ。

 

まじめで、責任感があって、前向きな奴だった。

 

いつも手を抜かず、人が見ていない時でも、懸命に働いていた・・・

 

 

ニート新書
Z32
10
  • 0円
  • ダウンロード

46 / 125

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • もくじ
  • ダウンロード
  • 設定

    文字サイズ

    フォント