6.セミリタイヤと「趣味に生きる生活」の違い
趣味がお金になったら、これはセミリタイヤするための良い手段になることでしょう。しかしセミリタイヤはビジネスです。儲けはボチボチでしかなく、決してそれで飯を食えるほどにはならなくても、それはビジネスで得た収益です。
ビジネスは損益を意識してするものです。収入より多額の経費がかかるような場合はそのまま放置してはいけません。今は赤字でもこの先収入が見込めるなら継続するなど“趣味を経営する”というセンスで考えなければなりません。お金がかかるけど収益がそれに見合っていないことは、たとえそれが自分の好きなことであっても撤退を決めなければならない場合だってあります。
一方、趣味はビジネスとは違います。趣味あれば湯水のごとくお金を使い、その結果自己満足だけで事足ります。それでも趣味がお金を生むこともあるでしょう。たとえ収入があったときにも「儲けは儲かったときのもの」とするのが「趣味に生きる生活」です。なぜこのように厳密にセミリタイヤと「趣味に生きる生活」を区別したいか、その理由は、趣味にはたくさんのお金を使うからです。
リタイヤメントは持っている資金が限られていますから、生活資金に影響しない範囲で活動しなければなりません。そんな中でビジネスをする場合には、資金の管理は極めて大事です。もし「趣味に生きる生活」ができる人がいるとしたら、その趣味が十分にできるお金を持った人か、お金のかからない趣味を持った人の場合だけでしょう。