セミリタイヤになるために

もくじ( 1 / 1 )

第一章 「セミリタイヤ」のイメージについて

1.セミリタイヤスタイルは“気まま”に収入を得ることができるビジネス人

2.セミリタイヤメントと一般的なリタイヤメントとの違い

3.セミリタイヤとアーリーリタイヤの違い

4.セミリタイヤと放浪者の違い

5.セミリタイヤと脱サラ起業の違い

6.セミリタイヤと「趣味に生きる生活」の違い

 

第二章 セミリタイヤをするメリット

7.対外的に世間に通用する「個人事業主」になれる

8.ビジネス人でありながら、気ままな自由が得られる

9.セミリタイヤ生活を続ける限り、生涯現役でいられる

10.ストレスのないビジネスで、予期しない成果が出せるかもしれない

 

第三章 セミリタイヤのデメリット

11.セミリタイヤメントは社会的に認知されにくい

12.セミリタイヤでするビジネスは、リスクが取れない

13.セミリタイヤメントの生活は決意してもただちには始められない

 

第四章 セミリタイヤするための手順

14.セミリタイヤ後の生活費見通しをたてる

15.節約して将来の生活費を貯める

16.ライフワーク候補を見つけて始める

17.家族の了解をとりつける

18.セミリタイヤ生活が可能なことを確かめる

19.セミリタイヤ生活を始める

20.生活資金の他、自分の時間も不本意に減らさない

 

第五章 セミリタイヤするビジネス手段の選択肢

21.「趣味と実益」は、やり方しだいで強力なセミリタイヤ手段になる

22.人聞きの悪い「殿さま商売」はセミリタイヤメントが取り組み易い

23.親ゆずりの自営業は、セミリタイヤ向きに改革できる

24.サラリーマン的雰囲気も味わえる「お助け社員」というセミリタイヤ

25.巷では食えないということになっている職業は、ぜひともセミリタイヤで

26.ネットビジネスの「アフィリエイトプログラム」は取り付き易い

 

第六章 セミリタイヤのライフスタイル

27.やりたかったことをすることがセミリタイヤの王道

28.自分本来の性格にマッチしたビジネスがセミリタイヤに向く

29.「生活イコール仕事」の感覚でセミリタイヤをする

30.セミリタイヤのビジネスに、目標はいらない

31.セミリタイヤはビジネスに縛られてはいけない

32.ビジネス収入があっても基本生活は質素に保っておく

33.「やりたいこと」のストライクゾーンを広くすると“夢”は叶い易くなる

34.セミリタイヤメントも、完全なリタイヤメントも、必要条件は同じ

35.生活のため以外の資金で、ビジネスをするアイデアが既にあること

36.「もしも自分の生活をマネッジする会社を経営したら」と考える

37.セミリタイヤ後の夢は小さく、しかしたくさん持つこと

38.大きな夢の代わりにビジョンを持つことは大切

 

著者の略歴

第一章 「セミリタイヤ」のイメージについて( 1 / 6 )

1.セミリタイヤスタイルは“気まま”に収入を得ることができるビジネス人


 まず、ここで言う「セミリタイヤ」とは何かを決めておこうと思います。もともと「セミリタイヤ」という言葉にはちゃんとした定義が無く、せいぜい「半ば働いている」程度の意味しかありませんから、これでは「セミリタイヤメントを目指す」という“前向きな目標”にするには物足りません。さらに定年退職前に会社を辞めてリタイヤするアーリーリタイヤと同じ意味に使われている場合もあるようです。


 この本では、何を目指してセミリタイヤをするのか、しっかりイメージを作るため、最初にここで扱う「セミリタイヤ」の意味を「他の誰からも仕事を強いられることなく、気ままに収入を得るための活動をすること」と決めることにします。


 ポイントは“気まま”であることと、収入を得るための活動をする“ビジネス人”であることです。ビジネス人であることは正確にはリタイヤメントではないですが、本来ビジネスは“気まま”にはできません。リタイヤメントと同様にマイペースで生活しているけど、ところがどっこいビジネスをやっていて収入もある。このような生活を、この本では「セミリタイヤ」と表して解説いたします。

第一章 「セミリタイヤ」のイメージについて( 2 / 6 )

2.セミリタイヤメントと一般的なリタイヤメントとの違い


 セミリタイヤメントも一般的なリタイヤメントも、ともに現役のビジネス活動から身を引いた生活をすることになります。世間ではビジネスをすることを「この仕事で飯を食っている」と言うように、ビジネスはまさに自分の生活を維持するための活動をいい、これを「生業」と言いますが、リタイヤメントはもはやビジネスを引退しているので、多くの場合収入がありませんから年金や貯蓄で生活します。セミリタイヤメントもリタイヤメントの一種で、仕事をしても、それで飯を食うわけではありません。


 話を分かり易くするため、ここではサラリーマンから引退する場合を例にとって解説することにしますが、リタイヤメントも一般的なリタイヤメントも共にサラリーマンを辞めたことまでは同じです。リタイヤメントの中の何人かは、会社を辞めた後に自分のやりたかった事をビジネスにしたいと思うでしょう。彼らには年金や貯蓄が既にあるので、現役サラリーマン時代のように「生活のため、会社発展のため」と頑張ってする仕事でなく、マイペースで仕事をしたいと考えたとしても不思議はないです。そんな人は、もし仕事と遊びのどちらを取るかとなったら、遊びを優先させるに違いありません。「遊び第一、仕事は第二」これが“気まま”な振る舞いの例です。


 そんな“気ままなビジネス”でも収入を得るようにしたい。「遊びを含めて生活が第一だけどビジネスはする」これを実現しょうとしている人がセミリタイヤメントです。

第一章 「セミリタイヤ」のイメージについて( 3 / 6 )

3.セミリタイヤとアーリーリタイヤの違い


 アーリーリタイヤメントは、例えば定年退職のように一般的にリタイヤする時期だと認識されているタイミングより早くサラリーマンを引退してしまうことです。今後は定年退職の時期より公的年金の支給開始時期が後にやって来る場合が出てくるでしょうから、公的年金受給開始時期よりも早く会社を辞めて引退生活する場合もアーリーリタイヤかもしれません。リタイヤする時期が早い場合がアーリーリタイヤですから、セミリタイヤとは直接関係がありません。定年退職してからセミリタイヤメントになることもできます。


 しかしセミリタイヤする人は、最初から「セミリタイヤしたい」とは思わないでしょう。もしできるなら会社を辞めて自分でビジネスを始めたい、という希望を持っていることでしょう。その自分のビジネスで収入が得られる可能性があるため、会社を定年前に辞めてアーリーリタイヤしたくなるかもしれませんが、会社を早く辞めれば収入が無くなり、公的年金もまだ受け取れませんから生活資金に困ります。それでリタイヤしたけど「リタイヤの副業として何か小さなビジネスを始めようか・・・」と、少々の収入があるアーリーリタイヤメントが生まれることにつながり易いと思いますが、このパターンは必ずしもセミリタイヤではないかもしれません。なぜなら、小さなビジネスの収入が、もし衣食住などの基本生活費を支えるなら、それは気ままにやっては生活が立ち行かないからです。でも「稼いだお金は全部自分のお小遣いとして使う」であればセミリタイヤとなるでしょう。

大庭夏男
セミリタイヤになるために
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