ルナティックな時

2013年1月( 17 / 27 )

ラビリンスのなかで


 とても退屈な時を過ごす

 とても贅沢な時だと思う

 心は少しも空虚じゃない

 あまりにも時に縛られ多忙な

 日常生活に肉体は奪われて

 身も心もラビリンスに彷徨う

 ワンダ-ワ-ルドを見つけたら

 それはやっぱり退屈って贅沢なもの

 フルスロットルで生き抜くことは無理

 ほとばしる-熱い胸の鼓動は刹那に止めて

 ラビリンスでは退屈を探す

2013年1月( 18 / 27 )

すれ違い


 もう遠い過去だもの
  薄れていく
 昔のこと
  お互いの
 思い違いは
  今なら解る
 無謀な恋に
  のめり込み
 愛という名の免罪符
  振りまいて
 錯覚してた古い恋

 自分だけ傷ついたふりして
  大傷おったのアナタのほう
 見苦しい嫉妬も勘違いも
  器用な本気の恋は
 できない性質(タチ)だから

 でも若すぎた日の恋に
  本の少しも駆け引きはなかった

 逢えなかったあの日
  占いは別れとでてた
 遠い日のすれ違い


 

2013年1月( 19 / 27 )

甘え癖


 飲んだくれ・・・
  心配ばかり・・
   かけさせて・・・

 どこまで出張してるのかしら?
  ふて顔で時折帰宅
    ボロボロの身体に
  顔に頬にはヤラレタ傷から
    血を滲ませて
 オバカなけんかの弱い
  私の猫・・・
猫の集会のはみ出し者か?

 よほどに惚れ込んだ女の子は
  猫ボスの彼女か?
   
 心配ばかりかけさせて
   毎日_決闘にでかけては
    毎日_負け戦
  強面(コワモテ)のわりに
   甘えん坊な私の大事な猫のトラ


  

2013年1月( 20 / 27 )

千切れる雲

 北風に追いやられては
 
 千切れる雲に

 弱い光線の真冬の陽は

 つかの間だけの命

 悪魔的に残酷な真冬の風

 翻弄される小さな何の防寒具もない

 さらけ出された僕の耳

 寒さは痛いもの・・・

 バス停までは我慢して

 散髪帰りの千切れ雲

runa
作家:ルナ
ルナティックな時
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