真紅の舟 2 -警告継続中-

  UFOも怨念も見た物意外  何も信じない奴がいた。
  その道では、少しは、名が知られていてテレビにも出演した事もある人だった。
  ストレス発散に軽くつまみとアルコールをたしなみ、気持ち良く寝たのだった。
  しかし、寝て起きると枕も布団もなく、大きな曲線の描いたガラスカプセルの中に居た。

  そして、その男の周りに居たのは、四体、人間の男に人間型マシーン、エイリアン、そして黒い動物の悪魔だった。
  研究をするかのように四方に一体一体が居た。
  彼等は、合図を待っていた。

  カウントダウンするように音と電灯のライトが変わっていく。
  そして最後の音が鳴り、赤いライトがついた。
  四体がゆっくりと動き出す、目が開いて閉じた、両掌が胸の前で合わせられた、口が聞いた事のない言葉を唱えていく、念じていく。

  男は、《いったい何をしているんだ》とずっと見ていたが、次第に頭を両手で押さえ始めた。
「ア~アッ、痛いー!?イタイー、やめろー、ヤメローッ」
  突然、両目を見開いた。
  画面が凹凸に揺れ出す。
「ワあアッあ~ッ」
  そう叫んだ時、突然、男の五体がスローモーションに割れた!?、そして一気に爆発し、カプセル内に肉片が飛び散り、赤に染まった。
  そして男の姿は、消えた。
  四体は、次々と席をあとにする。

  男勝りというか、いつ、どんな時でも冷静過ぎて毅然とした態度をとり、ニックネームは、《サッチャー(鉄の女)》というあだ名を付けられた女性がいた。
  彼女の名は、城ヶ根  紗智子 三十路前の綺麗な独身女性だった。

  たまにのストレス発散は、カラオケだった。
  好きな歌を聴くのは、良くある話だが、アルコールを飲んで酔い、食べ、勉強がてらに好きな歌を本人に成りきり、大声で一人で歌うのが、趣味だった。

  そして飲んでの生理現象でトイレに行き、昔ながらのクラシックな電話BOXで仲の良い友達に電話を掛けるのもクセ!?趣味!?だった。
  電話BOXに入って一段落してから、アドレスのボタンを押していく。

  ドアが音も無く溶接!?された。
  発信音が鳴らされたが、直ぐに音が無くなった。
「・・・あれっ、もしもし、もしも~し・・・!?」
  受話器を耳から、離したり、付けたりする。

  電気が点滅!?し始めた。
  トスンットスンッ、床に何かが落ちているような音がして下を見る、目を細くして良く見る。
  何かが動いていた。
  電気が点いた、目の前を何かが落ちていく、両サイドからも落ちていった。

「キャー」
  そして解った、手からひじ位の青や紫や赤や緑の丸々太った大きなムカデ!?だった。
  叫んでいるうちに異空間!空中?から、ドンドンとムカデが下に落ちていった、溜まっていった、埋もれていった。
「キャー、イタイー、痛いー、誰か~、た・す・け・・・!?・・・」
  噛まれた痛さと神経毒とグロテスクな生き物とショック性から体は、沈んでいった、少しずつ少しずつ消化されていく。

  何かしら《ネオファラオ》に関係している人達が、ここ数年亡くなっていた。
  それに気付いて警察やマスコミに通報しようと思っている男より男っぽく、女性より女性らしいニューハーフがいた。

  今は、ガラスのカプセルに白布の帯を全身にまとって美しい裸体のまま立っていた。
  そして目は、剥がされない黒いアイマスクを付けられていた。

  時おり、水!?を散布させられた。
  足元が細か目のグレーチングに変わる。
  次第にゲームをするように上から下へ不規則な時間で不規則な長さで赤い線のレイザービームが、ゆっくりと落ちて行った。

  指先や爪先を薄く小さく切り落としていく。
  ちゃぽん、ちゃぽん、床下が五月蝿く成っていき、ニューハーフも気になるようになり!?、脳を使い始めていく。
  麻酔薬を噴霧されて体の痛さは、解らなく成っていた。
  切り落とされた部位は、下の何百というピラニアに喰われていった、無くなるまで、まだまだ続いていく。

「お互いに損得無しというのは、面白くないだろう。 だから、お互いが得をするように協力し合わないか。 必ず納得するような結果を出すからさ」
  泥酔気味になった色気のある女にいい男が《救いの手》を差し伸べた。
  話を聞いた女は、少し疑ったが、結局、分かったわ、《OKよ》と言って寝付いた。

  男に暴行、レイプされ、借金の肩代わりにヤクザに売られ、回され、ヤクをうたれ、ソープで働かされていた。
  そのストレス発散の為にほとんど毎日 飲んでいて  そこで話を持ち掛けられたのだった。

  数日後、むかつくヤクザと売った男に対し、色気で近付き、体を煙状にして口部に体全体に黒い煙で蛇みたいにまとわり付き、一酸化炭素中毒死させたのだった。

  そして三ヶ月後 女は、飛び降り自殺!?をはかったのだった。
  女は、飲んで気が大きくなり、頭で理解出来なくなり、軽く死と引き換えに復讐を選んだのだった。

  美しく化けた闇の亡者は、生きている者と死んでる物のバランスが取りたいだけだった。
  一人の約束に対し、三人が犠牲に成っていた。
  携帯のネットのサイトに求人やビジネス内容を書き込む!?・・・・・・。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
真紅の舟 2 -警告継続中-
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