「お互いに損得無しというのは、面白くないだろう。 だから、お互いが得をするように協力し合わないか。 必ず納得するような結果を出すからさ」
泥酔気味になった色気のある女にいい男が《救いの手》を差し伸べた。
話を聞いた女は、少し疑ったが、結局、分かったわ、《OKよ》と言って寝付いた。
男に暴行、レイプされ、借金の肩代わりにヤクザに売られ、回され、ヤクをうたれ、ソープで働かされていた。
そのストレス発散の為にほとんど毎日 飲んでいて そこで話を持ち掛けられたのだった。
数日後、むかつくヤクザと売った男に対し、色気で近付き、体を煙状にして口部に体全体に黒い煙で蛇みたいにまとわり付き、一酸化炭素中毒死させたのだった。
そして三ヶ月後 女は、飛び降り自殺!?をはかったのだった。
女は、飲んで気が大きくなり、頭で理解出来なくなり、軽く死と引き換えに復讐を選んだのだった。
美しく化けた闇の亡者は、生きている者と死んでる物のバランスが取りたいだけだった。
一人の約束に対し、三人が犠牲に成っていた。
携帯のネットのサイトに求人やビジネス内容を書き込む!?・・・・・・。
(カプセルだけじゃないんだよ、球体でも同じ事、我々は、失踪事件を繰り返すだけ!?・・・・・・それがビジネスだ)
(さ~、またkamoが来た)
目の前には、ピンクの球体があり、段々と赤く成っていった。
目を細くする、物体に近付いて行く。
「手首を切って死んでいるのか!? 浮いているのか!?」
恐る恐る右人差し指の先を触れた。
波紋が広がる。
「水なのか!?」
(・・・何なんだ、これは!?・・・)
一瞬だけ後退りした、色が赤く染まる。
中の人間!?が見えなくなり、覗き込んだ。
目の前がクリアになった。
そして後ろから、右肩を二回トントンと叩かれ、振り返り、後ろを向いた。
美しい女性がいた、離れていく、上がっていく!?
球体内に自分が居た、何処からか水が増えてきた、亡霊女は、両右人差し指でやたらに空気を切った。
球内で五体が切られていく、水に色を付けていく。 水時計の寿命が少なく成っていく。
「関心を持ち過ぎるんだよ!? 働き過ぎるんだよ!? 刑事さん」
赤い水球の全てが散って蒸発して無くなっていく。
女子高生があるサイトを見ていて、時折起こる怪現象が怖くなり、廊下を走って逃げていた。
「カンシンヲモツナ!? ニゲロ!?」
移動中、直ぐ横の窓ガラスが割れる、部屋の蛍光灯が壊れ散る、後方の全ての電器が消えていく。
前方の天井から数多くの包丁や鎌、斧が降って来て床にズサッ、ズサッと刺さっていた。
「キャー」
叫びながらも突っ走って行く。
すると前方の廊下の曲がり角から、知っている男の先生が出て来た。
「先生、センセイー、助けてー!!」
男の先生は、ず~っと立って叫んで走って来る女子高生を見ていた。
突然、異変が起きてきた、柱ごとのワンスパン事に急冷凍、南極の氷山に。
そして先生の2メートル手前で女子高生は、右手を差し伸ばそうとした姿勢で血も臓器も完全に凍った。「探求し過ぎるんだよ、お前は。 もっと学校の勉強をしろ」
少しの時間を置く。
男の先生は、少し前進し、歩み出た、変化する。
「出るクギは、撃たれるんだよ」
木や壁に釘を打つ、エアー釘打ち機を出し、頭に1発撃ち込んだ。
全ての氷が粉々になり、床に砕け散った。
そして釘を掴み、自らの尖った尾と共に暗闇に引きずって行った。
その状況を見てビックリさせられた。
まるで科学の試験場、厚いガラス張りの壁と通路ばかりだった。
そして中央には、裁判所のようにやや広めのロビーがあった。
仕切り事に黒い悪魔達やシルバーとゴールド、二色の機械人間や黄色やブルーや緑色のエイリアン達が、マト状に立って居た。
「へ~、何か物凄い映像ですね~。 気になった事があるんですが、何で仕切り同士のドアが無いんですか!?・・・・・・」
顔色をお互いが見合い、「それは、ですね~、何かしら感じておられると思っているんですが・・・!? 理由は、一つ。 あの三匹、いわゆる悪魔、マシーン、エイリアンを自由に動かすと殺し合いを始めて消滅してしまうからです。 各々の怪物の中には、頭の良い優れた知能を持った物達も居るんですが、少数なんです。 結果、《持ち生まれた本能を管理仕切れないない為に奴等を合わせられないという事からです」
「なるほど、そうでしたか、やはり・・・・・・しかし、それは、生きている生物、誰にでも、当てはまる事でしょう、つまり、お互い、周りとの《心の探り合い》《知能の探り合い》《潰し合い》でしょう、この生きている世の中は」
お互いに顔色を探り合い、話し合う。
仲間になり、組織を拡大するのが、いいのか!?
戦い合い、衝突し合うのが、いいのか!?
お互いを利用し合い、持ちつ、持たれつの距離が、いいのか!?
三択しか、なかった。
平和的な交渉は、全く有り得なかった。