共生は何らかの方法によって可能となると言う考え方と共生はそもそも不可能であり不自然なものであるという考え方の二通りが考えられます。現実に、反戦活動や貧困者救済活動をしている人たちもいれば、民主主義を保護するためには戦争は不可欠だと主張する人たちもいるのです。相反する活動をするのが、人間なのかもしれません。
ほとんどの人は、マネーシステムに組み込まれ、コントロールされて生死をさまよっていると言えます。そして、明日の糧を得るために精いっぱい生きている私たちは、そのことに気づく余裕もないでしょう。でも、人間は、動物ではありますが、野生動物と違う脳を持っています。人間の脳は、記号を創造し、地球上に物質変化をもたらし、素晴らしい文化を構築してきました。
誰も、未来のことはわかりません。突然、実現不可能と思われる人間の共生を可能にする記号システムが誕生するかもしれません。私たちは記号の呪縛から解き放たれることはできませんが、生まれ持った生きるという生命愛がある限り、きっと人類は共生社会を構築できると信じています。記号社会に翻弄されながらも、命を大切に思う心を忘れずに、お互い励まし合って生きていきましょう。