南の短編集

いやーぁ
リモコン文化万歳だねー

つくづく思う


これがあるお陰で
動かなくても、
何でもできちゃうもんねー

例えば

ピッ
デシシ紅茶持ってきて

オマタセ
シマシタデシ

ほら、
このロボ用リモコン使えば
お手伝いロボに指示できるしっ

最高!

ホカニ
ゴヨウハ
アリマセンカデシ

そうね、
とは言え
用途の数だけリモコンが
増えるのが難点ではあるのな。

久々に
整理するから

ピッ
デシシ手伝って

ハイデシ

ラベル貼ってないヤツは
なんの用途か
さすがに忘れちゃったなぁ

これは
嫌な記憶を消すリモコンでしょ

これはエアコンのリモコン。
これは血圧下げるリモコン。
これは、

これなんだっけ?

まぁ押してみるか。

ピッ

アッ
ソレハダメデシ

ゴシュジンサマ。

ソレハ
機械の心臓を
永遠に止めるリモコンデシ

ダカラ
あの時もお止めしたデシ

ゴシュジンサマガ
事故に遭って
機械の心臓を移植したという
嫌な記憶を
消すのをアンナニ
反対したデシノニ。。
「また遅刻なの?」

「まあ、あるよねアルアル
いいよ。待ってるから。」

「で、どのくらいで着きそうなの?」

「今起きたの?イ・マ・起きたの?
待ち合わせの時間にお目覚めですか?」

「おはようございまーす」

「分かった、ゆっくり来てね。」

「ちょっと、コンビニとかで時間潰すわ。」


ちょっと感じ悪かったかなあ

楽しく過ごしたいし
気にしてないって
気持ち伝えたいなっ

あっコンビニに抹茶のクッキーあるじゃん!
これをプレゼントしよう!
そうしよう。


「あっ来た。」

「なんか逆に悪かったね、
連絡くれて有り難う。
で、これなんだけど。」

「あっ、へぇ。抹茶嫌い。」

「嫌いだけど、貰っておいて
家族に渡すみたいな事も
特にしない、頑なに貰わないんだ。」
「またお金無いの?」

『五千円で良いから、お願い!貸して』

「で良いからって何?
五千円って貨幣の中で2番目に
高いヤツだからね!」

「松竹梅、竹で良いから。じゃないのっ
松すら貸すいわれは無いからね!

「いいけどさ。ハイ」

『有り難う!絶対返すから。』

『次会うとき、絶対返すから。』

「ゆっくりでいいよ。
無駄遣いしないようにしなよ。」

『うん、うん、
よし、今日のランチはオイラが奢るぜ!』

「驚愕!!!」
ゴホン、ゴホン、

あの、押さえてもらえますか?
あっすみません。

ゴホン、ゴホン、

いや、お腹じゃなくて、
そうそう、口の方を。
有り難う御座います。

ゴホン、ゴホン、

いや、いや、
咳する時やめたら
意味ないですよね。
ですよね。

ゴホン、ゴホン、

指の幅広すぎ!
見ちゃダメだけど、
指の隙間から見ちゃう、みたいな。
大きいチョキ、もぅ超チョキ
みたいになってますから。

閉じて閉じて。

ゴホン、ゴホン、

何?何?何??
何で急にこっちの口押さえちゃうの!
今まで自分の体っていう
ルールでやって来たじゃない。
その急な方向転換、何~

次、頼みますよ。

妹:(一人なのにお風呂で兄がうるさい。)
hops
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