BLACK徒然草~グルメチャレンジ編~

飲食店ネタレビュー( 2 / 6 )

話室滝沢レポート2005

談話室滝沢レポートR(リターンズ)

2005年1月、ある肌寒い冬の日の池袋で、ふと当サイトBLACK徒然草管理人J君(セレブ歴3年)は思った。「そういえば、最近滝沢行ってねえな・・・」滝沢とは、「談話室滝沢」という東京は新宿・お茶の水・池袋のみに存在するセレブ的異空間。都内にお住まいの人なら看板ぐらいは見覚えがあるかもしれない。しかし、店内にまで入ったことがある人は意外と少ないのではないか。なぜならば、その看板に漂うオーラが、一般人を気軽に入店させない「何か」を持っているからに他ならない。


 

どうだろうか・・・この看板の佇まい。白と黒だけのモノトーンの看板でこれだけの妖艶さを訴える看板はそうあるまい。「談話室」。いったいどんな施設なのか、どんな談話が行われているというのか?そこに並べられたメニューのショーケースを見るまでは喫茶店であると認識することすら困難である。オフィシャルホームページも存在せず、経営母体も分からない。全くミステリアスな存在なのだ。


 

J君が前回この「談話室滝沢」についてのレポートを掲載したのが2001年10月。はっきり言おう。その時のレポートでは「滝沢」の魅力を伝えきれていない。しかし、時代が変わって携帯はカメラ付きとなり、今度こそ準備は万端だ。そしてついに禁断の談話室滝沢潜入レポートは敢行された。

談話室滝沢とは・・・


清楚で落ち着いた雰囲気を大切にして、広々としたくつろぎのスペースに楽しい語らいの場を提供して参りたいと考えています。ご会合、ご商談、お見合い、憩いの場としてご利用下さいませ。


オフィシャルにはこのように案内文がある。J君は今回一人で「滝沢」に入店しているので、この中の用途としては、憩いの場ということになる。はたして憩うだろうか?

いよいよ入店である。深く地下に続く階段を下っていく。迫り来る「滝沢」ロゴ。そしてこのドアをくぐれば、その先は異世界が待っている

 

階段を下りきる前に既に階下では「滝沢」の店員さんが二人、待ちかまえている。そして、階段を下りきったところで深々とお辞儀。「ようこそいらっしゃいました。」普通の喫茶店では考えられない丁重なお出迎えに度肝を抜かれる。

談話室滝沢は、その名に示された通り「滝」と「沢」をイメージしている。店内に一切のBGMはなく、店内にほどよく配置された小川や滝から流れる水のせせらぎのみがBGMである。そして徹底した「和」テイスト。数々の「和風オブジェ群」が店内のいたるところに配置される。これだけでも十分に異色である。

 

喫茶店になぜか灯籠・・・・店内の明るさは十分であるにもかかわらず、この無意味なこだわり。これこそが「滝沢イズム」である。



レジはまるでホテルのフロントのような格調の高さ。これならどんな文化圏の人間でも「金を払う場所」と認識できるだろう。

さて、禁煙か喫煙かを指定すると、丁重に座席へと通される。パーティションで区切られたブース状の座席にももちろん「滝沢イズム」溢れかえっている。



小倉抹茶全開なソファー。「和」以外の何ものでもないテイスト。そしてご丁寧に絨毯までが抹茶色。抹茶度では千利休の茶室をも凌駕している気がする。客層が圧倒的に40代以上なのもうなずける。



座席に通されると、まず最初に置かれるのが滝沢三大アイテムのうちの一つ「おしぼり」。紙おしぼりでありながらこの肉厚感。紙おしぼりの常識を越えたソフトな手触り。これもまた「滝沢イズム」であろう。



そして、日記でも触れたが、これが問題のメニューである。通常の喫茶店の料金体系とは根本的に何かが違う独特の滝沢プライス。なんとコーヒーを頼もうが紅茶を頼もうが、メロンソーダを頼もうが容赦なく1000円である。滝沢に1000円以下のメニューは存在しない。すなわち財布の中身が1000円以下の人間は滝沢に入店する資格すらないのだ。初心者は注意されたい。それにしてもミルクまで1000円・・・一体何の乳なのか?と問いたい。

だがこのメニューを見て「談話室滝沢」を単なるキャバクラ顔負けのボッタクリ喫茶ととらえるのは早計である。滝沢の真価はセットメニューにあった。




なんと1000円のドリンクメニューにケーキをつけたもの。すなわちケーキセットの価格は1100円である。




このケーキセットにさらに1アイテム加えて、アイスクリームもしくはヨーグルトをつけることもできる。滝沢の中では最もプレミアムなメニューとなるこの価格がなんと1300円。単純計算すれば「ミルク1000円 + ケーキ100円 + ヨーグルト200円 = 1300円」という計算式が成立する。これはおそらく産業革命以来最も画期的な価格設定であろう。凡人には到底理解不能である。



というわけで、セットを頼まなければどう考えても損という状況の中、J君のチョイスしたメニューは「ミルク紅茶 + チーズケーキ + ブルーベリーヨーグルト」というおそらく滝沢では最もスタンダードなセットメニュー。もちろん1300円だ。



ミルク紅茶。あえてミルクティーと言わないところもこだわりだと思われるが、こだわりの理由はさっぱり不明。グラスがシンプルなため一見すると単なるミルクティーのように思えるが、実は恐ろしいほどに濃厚なミルク感。ロイヤルミルクティと勘違いするほどの深みを持っている。




値段上は100円とおまけのような価格のチーズケーキ。しかし滝沢はここでも手を抜かない。高品位なスフレ状のチーズケーキはふんわりと舌に溶け、甘さも 控えめである。さらにブルーベリーヨーグルト。ミルクが1000円に対しヨーグルトが200円相当・・・。全くもって不可思議な現象だ。




また、これも滝沢独自の概念と思われるが「おかわり」という制度がある。九州ラーメンで言うところの替え玉である。セットにケーキをもう一つ追加する場合は300円で追加が可能だ。セットでは100円だったケーキは、おかわりだと300円。もはやケーキの値段は言い値に近いようだ。




この小倉抹茶ケーキもそうであるが、明らかに2001年の時よりもメニューが増えているのだ。以前は飲み物とチーズケーキとトーストぐらいしかなかったはずのメニューのラインアップが数倍に増えている。どうやら滝沢は独自の時間軸によって滝沢なりの進化を遂げているようだ。

最後に滝沢の店員さんをご紹介したい。通常の喫茶店ならウェイトレス、ウェイターと呼びたいところだが、滝沢ではあえて店員さんと呼びたい。男性店員は皆、綺麗に七三分け、女性はおかっぱか後ろで一つに結び、紺か薄茶のスーツ。清潔をこえた潔癖さを感じる。思わず「昭和」という単語が頭をよぎる。

ちなみに滝沢の店員さんは非常に移動速度が速く、キビキビと動いているため、携帯のカメラで撮影することは容易なことではない。しかし、再三にわたるチャレンジの末、ようやっとその姿を捉えることができた!

 

これが本邦初公開、談話室滝沢のコスプレ・・・・いや店員さんである。どうだろうか?萌えるだろうか?昭和を感じただろうか?




・・・というわけで滝沢から決死の生還をはたしたJ君だったが、戦利品をゲットすることができた。先ほど紹介したおしぼりと並ぶ滝沢三大アイテムである滝沢オリジナルコースターに滝沢シュガー。シュガーでありながら見た目は完全に「お清め塩」。魔除け効果もありそうなプレミアムシュガーだ。

そして、もう一つ、滝沢から生還した証として渡される、いわば勲章がこの「謝恩券」。割引券ではない、あくまで謝恩券だ。単なる割引券とは気持ちの込め方が段違いなのだ。



なんと200円引き。1300円のセットが1100円、1100円のセットなら900円になるのである。ちょっとしたマンガ喫茶並みの割引率。この謝恩券によりさらに滝沢リピーターが増えて行くことだろう。

IT戦士達よ、メイド喫茶やガンダムカフェも悪くはないが、たまには「滝沢」で和の世界の真の様式美に触れてみてはどうだろうか?ネットとは無縁の異空間で心を浄化してみるのも悪くないはずだ。ただし、財布に常に1000円以上入っているセレブ限定なので注意が必要だ。


<この記事は2005年01月21日に書かれたものです>

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編集後記ー談話室滝沢レポート

知る人ぞ知る幻の喫茶店「談話室滝沢」。この店を利用するしないにかかわらず、一度店の前を通ると誰もがその看板やショーケースから醸しだされるあまりに異様な佇まいを忘れることができなくなるという、まさに東京トワイライトゾーン。
ラーメン二郎はラーメンではない。二郎という食べ物だという言葉がありますが、この談話室滝沢も喫茶店というカテゴリーではなく、「談話室滝沢」以外の何ものでもないと言えるのかもしれません。そして2005年3月の全店閉店の後も、依然「談話室滝沢」の存在はミステリアスなまま伝説となっているのです。そんな謎の多い「談話室滝沢」ですが、インターネットなどの情報を頼りに調べることができたわずかながらの情報を追記しておきたいと思います。

・跡地について
談話室滝沢の跡地は現在全て「椿屋珈琲店」という大正時代をモチーフにした喫茶店が引き継いでいます。レトロな佇まいや高級な雰囲気などいくつか共通点はあるものの、あの滝沢独特の料金体系や時代錯誤的な雰囲気はありません。経営上もなんら関連性がない模様です。

・閉店の理由について
新聞記事等に掲載された閉店当時の滝沢次郎社長や赤木勝利専務のインタビューによれば、
社員を全寮制できちんと育てるスタイルが時代にそぐわず人材が集まりにくくなった。
「談話室」というスタイルが時代に合わなくなった。
サービスが低下して皆様に迷惑をかける前に、引き際が大切と思った。
などの内容が語られています。

最終的には寮は廃止されたようですが、当初は全寮制で徹底的にマナーを教え込んでいたというのもすごいです。しかも初期の頃は門限が9時だったとか・・・中学生より厳しいだろこれ。
閉店理由についても経営難だったり採算性だったりということではなく、あくまで接客クオリティの低下を懸念しての閉店とのことで、まさにサムライのような大和魂溢れる心意気。金を稼ぐことばかりを目的とした今時の企業にはない考え方ですよね。さらに最終日前日と当日の売上げは赤十字に災害復興資金として全額寄付したそうです。・・・完璧っ!もうエピソードのひとつひとつが全てが伝説ですね。

・談話室滝沢のルーツについて
Wikipediaによれば、なんと談話室滝沢の起源は「ルノアール」であったとのこと。1959年に喫茶室ルノアールとして開業するも、ルノアールの店舗急拡大路線と袂を分かつ形で接客態度と静かな雰囲気を重視した喫茶店としてのコンセプトを貫くため、談話室滝沢として再出発したそうです。

・失礼なお客さんへの対応について
※談話室滝沢の元ウェイトレスの貴重なインタビューが掲載されているブログ「日々の思考」様の記事より。

「ねえねえお姉さん、名前なんて言うの?」みたいな感じで。お客さんに声をかけられた場合、
その際は制服の胸元の刺繍を指し、 「滝沢でございます。」と答えるように教育されています。

とのこと。「滝沢でございます」・・・なんという接客。完璧な客あしらいですね。これぞ滝沢伝説に相応しいエピソードといえます。

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ナナちゃん 名古屋レポート1

探検隊シリーズ第一弾(名古屋レポート)


「八丁味噌の名産地尾張名古屋の聖なる山にカルピスラベンダー氷は存在した!」 前編

人はなぜ山に登るのか・・・そこに山があるからさ
かつての登山家の有名な言葉である。そう、登山家たるもの山がある以上登らなければならないのである。夏休みの休暇を取って名古屋に行くことになったJ君一行は(一人だけど)、事前に気になる情報を入手した。名古屋には「聖なる山」がある・・・聖なる山を登頂し、そこにそびえ立つ「何か」を制した者だけが真の名古屋を語ることができるという。

なるほどそうか、行くからには名古屋の本当の姿をレポートしなければいけないのではないか?一探検家としての使命がJ君一行(一人)を駆り立てる。しかし聖なる山の登頂は相当な危険を伴うという。今回の探検では死者が出るかもしれない

・・・というわけで、名古屋に行ってまいりました。J君です。新幹線「のぞみ」を使えば東京-名古屋間はわずか100分ほどで行けるんですね。わずか100分。映画で言えば「ベルリン忠臣蔵」(105分)を観ている間に名古屋に着くといった感じなのです。例える意味があったかどうか分かりませんが(たぶん無い)、とにかく便利な世の中になったものです。

J君が名古屋に行った理由は、愛しの彼女に会いに行くためなのです。ずっと彼女に会いたかった・・・もし彼女にあったら僕は告白してしまうかもしれない。そんなスイートメモリーを作りにこの地、名古屋に来たのです。え、聖なる山?何それ?そんなの行きたいやつが勝手に行けばいいじゃん。

そんなわけで、ご紹介します。J君の片思いの彼女、ナナちゃんです。


 

ウホッ!いい女。

その瞬間から東京モーターショウのカメラ小僧のごとく舐めるようにシャッターを切るJ君。
今日は彼女の魅力を余すことなく撮りたい。そう思い次々とシャッターを切る(携帯の)。

 
ナナちゃんのおみ足。
なんて白くて美しい肌・・・。ちょっとフットケアが足りてない気もするけど。


ナナちゃんのヒップライン。
ツンと上がったヒップ。人様に見られるために鍛え上げられた筋肉の躍動はアスリートのそれを思い起こさせます。

 
ナナちゃんの右手。
中日ドラゴンズの優勝祈願を行うと同時に交通安全運動まで行うナナちゃん。聖徳太子並みのマルチタレントです。

 
そして・・・禁断の、見えそで見えないナナちゃんパンチラショット

 
・・・この写真をマーシーに捧げたいと思います



おまけ。大名古屋ビルヂングのオブジェ、通称「ナナちゃんソード」。えーと、喜怒零時さまにメールで頂いた情報ですが、「夜になるとナナちゃんはナナちゃんソード片手に名古屋の平和を脅かす怪獣と戦ってます。」だそうです。ホントに?信じるぞ。



そんな感じで昼は「山本屋総本家」の名古屋コーチン入り味噌煮込みうどん。おっそろしいほどにコシのあるうどん。隣の和服のご婦人が、もの凄いしかめっ面で「硬い・・・硬いっ!このうどん」と衝撃をうけながら店員に煮直しを要求してるほどのコシの強さでした。


夜は「いば昇」のひつまぶしと「世界のやまちゃん住吉店」で手羽先。
後で知ったのですが、住吉店はやまちゃんの一号店だそうで。

どれも大変おいしゅうございました。そして、いたって平和に「一日目は」過ぎていったのでした。

続く

<この記事は2004年09月25日に書いたものです。>

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喫茶マウンテン 名古屋レポート2

探検隊シリーズ第一弾(名古屋レポート)


「八丁味噌の名産地尾張名古屋の聖なる山にカルピスラベンダー氷は存在した!」 後編

皆様・・・・・こんにちは、J君です・・・・。名古屋レポートの後編です。(前編はこちら)
人はなぜ山に登るのか・・・えーと・・・、そこに山があるからさ、って誰か言ってましたよね。あー、でも誰も言ってないかもしれない。よくわかんない。(動揺気味)

一般的に「聖なる山」と言いますと、アンデス山脈ですとか、チベットですとか、そういうのを指すんですけども、名古屋で聖なる山と言いますと「喫茶マウンテン」を指すそうです。・・・・アホか。名古屋アホか!(怒)

正直ね、すごく悩んでたんです。名古屋に行って喫茶マウンテンに行くかどうか。確かにネタとしては最高峰です よ。ですが喫茶マウンテンを特集したページはそれこそ「山」ほどあります。今さらJ君が乗り込んでいってレポートするまでもなく、マウンテン情報で溢れか えっているのですよ。何よりも名古屋では楽しい思い出だけを残したい

そう考え、初日からJ君は悩み続けました。行くべきか行かざるべきか。タンポポの花びらを取り除きながら乙女のように。心労により食欲が全く沸かなかったため、初日は味噌煮込みうどんとひつまぶしと手羽先唐揚げしか喉を通りませんでした。

名古屋2日目。聖なる山登頂へのラストチャンスです。ここで決断しなければならない。そこでJ君は、一計を案じました。そう、山は一人で登るから辛いのであって、仲間がいれば何とかなる。なにより食えなかった時のリスク分散になる。そうだ!助っ人を呼ぶことにしよう・・・。

助っ人となるフードファイターは「もりぞうさん」。お仕事の関係で最近名古屋に引っ越されたばかりという美しき女性ライターさんです。しかしお願いする内容は「マウンテン登頂」。非常に頼みづらい内容ではありましたが、もりぞうさんがライターであると聞き、承諾してもらえるある種の確信がありました。昔、CMでやっていましたよね。「芸能人は歯が命、ライターは小ネタが命」とかなんとか、(やってません)。

そんなわけで、戦士もりぞうさんと合流することに成功したJ君一行(二人)は、ついに聖なる山「喫茶マウンテン」登頂を目指すことになったのです。朝っぱらから

登山口となる地下鉄鶴舞線の「いりなか駅」から喫茶マウンテンへの道のりは15分ほどの上り坂でした。そう、すでに登山は始まっていたのです。しかし我々の目指す山頂こんなものではないのです。聖なる山はより高く険しい

 
ついに到着。普通の県道にそびえ立つ聖なる山々・・・の看板
神々しいですね。憎たらしいほどに。



そしてこれが喫茶マウンテンの外観。
よくよく考えてみれば女性と二人きりで喫茶店というシチュエーション、これはデートじゃないですか!しかしながら此処は喫茶店ではなく「喫茶マウンテン」。似て非なるものであります。二人の表情は決してデートではなく、これから苦行を行う修行僧のそれに近いものがありました。

「喫茶マウンテン」に入店。午前中だというのにメッチャ混んでます。決して立地条件の良くない喫茶店ながらこの客の入り。普通なら考えられない光景です。しかしパッと見では普通の客として来ているのかネタ目的なのかは判別は不可能。

「どこでも好きな席にどうぞー」

やたらにさわやかな店員さんに導かれ店内の一番奥の席に着席するJ君一行。それにしてもお店のお客さん達、極めて普通かつ和やかに会話しています。なぜそんなに普通でいられるんだ・・・・?闘いはもう始まっているのに!

そしてメニューを見て愕然とするJ君。膨大なメニューの量!しかも結構普通だ・・・・。よくよく周りを見てみると、みんな結構普通のメニューを頼んでいます。ミートソースとか。そして美味しそうに食べている。そうか、喫茶マウンテンは普通の喫茶店だったのか!

 
でもよく見ると、所々にそれっぽいメニューがちらほら・・・。
メニューを見てしばし考え込むJ君。そこでもりぞうさんが衝撃の提案。
「あの・・・朝ご飯食べてないので、普通のメニュー頼んで良いですか・・・?」

何を弱気なことを!ここまで来て!闘う前からリングを降りてどうするのだ!
パンがなければ「甘口メロンスパ」を食べればいいじゃない!
・・・と口には出さず心の中だけで思いました。(女性に弱い)

「お決まりですかー!」
さわやかに登場する店員さん。
客の半数はネタ目的と思われるこのマウンテンで、極めて普通の喫茶店のような対応をするウェイター。できる・・・この男

えーととりあえず・・・・
「高菜ベーコンピラフ」お願いします。

・・・・・・・・・・と、

「甘口抹茶小倉スパ」
「クランベリージュース」「黒ざくろジュース」
食後に「カルピスラベンダーかき氷」

ついに注文しました。もちろん作戦通りです。「甘口抹茶小倉スパ」を「高菜ベーコンピラフ」「クランベリージュース」「黒ざくろジュース」「カルピスラベンダーかき氷」で包囲しながらなんとか食べると言う作戦。しかも二人で。我ながら完璧です。

「はいどうぞ~」
ビクッ!!!!!!

 
注文後わずか1分でテーブルに何か置かれました。何だろ・・・これ。

「あー、ジュースにサービスでついてまーす」
なるほど、ジュースのお茶うけか・・・うん。とてもサービスがいい感じ。だけど、これから「甘口抹茶小倉スパ」を食べる身にとってこんな小物にはとても手を出せない。

さらに待つこと5分
「はいどうぞ~」

ビクゥッッ!!!!!!!!!!!

 
来ました。
抹茶スパもピラフも皿がでかい。しかも大盛り・・・。
まずはおそるおそる「高菜ベーコンピラフ」を口に運ぶ。

「美味い!」「美味しいねー!」
この「高菜ベーコンピラフ」とても美味しい。しかも1.8人前ぐらいある量。もしかして「喫茶マウンテン」ってすごく良い喫茶店なのではないか?

本日のトリビア
「喫茶マウンテンは普通のメニューは結構美味しい。しかも量が多くてお得。」

さて・・・問題はこっちなのですが・・・・
 

おそるおそる「甘口抹茶小倉スパ」を口に運ぶJ君ともりぞうさん。

「不味ッ!」「うっ・・・・(絶句)」
なんだこれ・・・これは無理。スパゲティなのに甘くて、抹茶なのにまったりとして脂っこい。しかも小倉あんと生クリームが壊滅的なまでに合わない。どこかのサイトで小倉抹茶スパは初心者向けだって言ってたけど、とんでもないよ。ハードコアだよこれ

よく見ると、もりぞうさんがうっすらと目に涙を浮かべている。・・・生まれて初めて女性を泣かせてしまった。

さらに10分後。

 
・・・片方の皿が全く減ってないのがお分かりでしょうか?
早々に登頂を諦めたJ君一行。しかし、せめて5合目まではという思いがあるのも事実。
最後はかき氷でさわやかに締めようじゃないかとついにデザートを投入。

そこに来たのは「カルピスラベンダーかき氷」

「うおおっ!」
「マジかよ、有り得ねえ!!」


なぜか周りのテーブルが騒然とする。もの凄いどよめきと注目を浴びてしまったJ君のテーブル。なんだ、一体どういうことなんだ・・・・?


 
なんだこれ?

なんとJ君の顔よりもでかい雪の塊が登場。え、なにこれ?かき氷なの?札幌雪まつりの氷像じゃなくって?

 
とんだ伏兵の登場・・・。どうやらJ君一行が無事に帰るためにはもうひと山超えなければいけないようだ。しかし、所詮はかき氷。甘口スパに比べたら何とかなるはずだ。先に「カルピスラベンダーかき氷」を口に運ぶもりぞうさん。その瞬間彼女の表情が凍り付いた!

「これ・・・さわやかサワデーの味がする・・・」
「ははは、そんなバカな・・・何イィ!!」


確かに芳香剤系のラベンダーの香りが強烈に口と鼻に広がる。強烈ッ!強烈すぎる芳香ッ!!!しかもこの量。ある意味抹茶スパより無理

15分後

 
上4分の1ぐらいが減りました。(大半は溶けたせい)

・・・・というわけでJ君一行の探検は惨敗に終わったのだ。
聖なる山はあまりにも高く険しすぎた。しかし伝説の「カルピスラベンダー氷」は確実に存在した。その時のJ君は半魚人イプピアーラを捕獲できなかった藤岡弘、のような表情をしていたという。



終わり(尾張だけに)

<この記事は2004年09月26日に書かれたものです。>
J君
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