僕とパニック障害の20年戦争プラス

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なぜ自分が( 3 / 3 )

なぜ自分が③

何校受けたかは覚えていないが、予想通り、受験は全敗。浪人となることが決まった。
それにしても、そもそも何故、発作は僕を襲ったのだろう。まず思い当たるのが受験である。ところが僕は六に受験勉強をしていなかった。少しかじったのは最後の2か月ほど。実はそれ以前に酷似した症状が1度だけ出たことがある。ということは、原因が受験である可能性は極めて少ない。あるとしても、いくつかの原因のうちのほんの一つに過ぎないだろう。

その頃の僕を悩ませていたのが、当時、つまり高校3年の時の担任教師だ。今では考えられないかもしれないが、黒板に生徒を押し付け殴る、蹴る。僕は直接、殴られたことはないが、そういった光景を毎日のように見せられるのは本当に不愉快だった。また、高校は自転車で通っていたのだが、遅刻に異常なまでに厳しい教師だったため、自転車が故障した日、家族の自転車を借りて通学した。しかし、この担任教師がそのことを見逃すはずはなく、ステッカーがついていないという理由で、自転車は何日も鎖でつながれる羽目となった。
早くこの教師から解放されたい。3年生は学校に登校するのは1月いっぱいで、2月以降はたまに顔を見せに行く程度である。過呼吸発作を起こしたのが2月1日の夜だったことを思えば、肩の荷が下りたところに疲れがどっと出た可能性もある。
この教師は当時30歳ぐらいだったので、まだ当然、現役のはずである。体罰にうるさくなった今、どのようにして教師生活を送っているのだろう。変わったのか。変わらないのか。全く想像がつかない。
そのほかにも考える理由はあるだろうが、確信はない。卒業式で倒れかけながらも、僕はどうにか高校を卒業することができた。
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kumabe
作家:空乃彼方
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