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トピック -8p-

 静寂だった。 目を覚ましても一番小さい電灯がついているだけだった。
 何となく物寂し気!?毛!? な感じが心!?に肌!?をよぎる。
 何気なく首筋に気に掛かる物を手で指で払う!?

「・・・・・・何・そ・れ・!?・・・・・・嫌・な・の・!?・・・・・・寂・し・い・の・に・!?・・・・・・人・恋・し・い・の・に・!?・・・・・・私・の・気・持・ち・を・判・ら・せ・て・あ・げ・る・!?・・・・・・」

 感じていた。 目をつむっている向こうに誰かが居る事を。
 額に汗をかく。
 一筋の雫が流れ落ちる。  恐る恐る瞳を開ける。
 しかし、薄暗い部屋には、誰もいなかった。
 視界には。

 暗い所に濃紫の服を着た人形現れた、また他の所にも濃青の服を着た人形が現れた。

 ゆっくりと起き上がり、中腰で目と首を動かして顔をキョロキョロさせた。
 
 しかし、視界に映らない所で紫・青・赤の服を着た人形が増えていく。

 まだ感じていた。 存在を、視線を。
 
 黒く丸い幾つかのスポットライトが動いたり、交差したりして人形を隠していく、消していく。

 疑って尚も探す目があった。
 しかし、答えを出さぬまま、また横に成り、布団を掛けた・・・・・・!?

 偽装だった・・・寝たと思わせて直ぐ様・・・起きて・・・真上の電器をつけた。
 周りを見渡した。
 誰も居なかった・・・・・・はずだった。

 しかし、目を止めた目の前にいた。
 赤い服を着たおかっぱ頭の人形が。
 余りの怖さに辺りを見渡された・・・逃げようと・・・忘れようと。

 見る所に見る所に紫や青の服を着たおかっぱ頭の人形がいて、次第に点滅するかの様に皆が皆、赤い服を着たおかっぱ頭の人形に変わっていった。

「わたしたち、私達、ワタシタチ・・・・・・!? 見える!?」
 各々の人形達が声を揃えて喋った。
 目を見開くと同時に床が口を開く。

「わぁ〜ぁ〜あ〜あっ・・・!?」
 腕を伸ばし、天に向かって助けを求めるが・・・!?・・・おかっぱ頭の赤い服の人形達が大勢で男に覆いかぶされたり、引きずり込まされたりして落ちて行った。

 明け方 部屋は、乱されて元の世界に戻っていた。 布団上に《娘からの贈り物》と書かれた紙が・・・・・・!?

トピック -9p-

「・・・・・お・や・す・み」
「お・や・す・み・・・・・・」
「・・・・・・Good night・・・・・・」

アメリカ合衆国 A都市 某テレビ局 15階 初夏。
「アーン、もうっ」 飛ぶ鳥 落とす勢いの美人ダンサー歌手
ピュアリア・モーアが、《スタードッキリ》というTV番組で騙されて、
思い出しては、怒っていた。
「フフッ、可愛いかったわよっ」 仲のいい年上のマネージャーのリンナが、モーアの顔を見て、いたずらっぽく軽く微笑んで見せていた。
「もうヤダッ・・・もう・・・ハハッ・・・悔しい・・・」

「アッ、御免 さっき言われた アロエミックスジュース買うの忘れてた。
 直ぐそこの販売機で買ってくるねっ。!!!」
「うん、じゃ私 先にエレベーターで下に降りてるっ。待ってるねー。」
 タイミングよく開いたドアに乗り、振り返って見ていないリンナに手を小さく振っているモーアが、そこにいた。

 エレベーターの奥は、ガラス張りで都市が一望できるように成っていた。
『閉じる』のボタン押し、ドアが閉まる。
 リンナは、小走りでエレベーターの所迄きていた。(あれ、まだ15階待っててくれたのかなー!?)

『下がる(↓)のボタンを押そうと右人差し指を伸ばす。
 気持ちとは、裏腹にエレベーターの扉が指が届く手前で開いた。
「キャーァー・・・」 二人とも同じ叫び声を発していた。
 床に手荷物が落ちる。
モーアは、透明がかった紅いシールドに包まれ 中で燃え苦しんでいた。

 ボーッ 体は、舞い踊るが紅布が、まとわり付き 皮膚や肉が朽ち落ちていく。
「助けてぇー・・・」 右手を差しのばす。
 リンナも右手を伸ばし、シールドの中に手を入れた。
ボーッ 一瞬にして焼け、手首だけに成った。
自らの手首を見る。
「キャーッ」  
 そしてリンナは、失神した。
 モーアは、床に崩れ、紅いシールドは、無くなった。

 叫び声にビックリしたスタッフたちが、リンナの方に近寄って来る。 エレベーターは、閉まっていた。
 エレベーター内には、倒れた人型と白い灰だけが残っていた。
 そして、再度 エレベーターを呼び、開けた時には、黒く焼け焦げた後も全く無く 以前と変わらないエレベーターが、そこには、あった。

トピック -10p-

 下界では、白い煙 すする音や咳払いをしていて 人は、みな黙って
一定の方向を向いていた。
三百二十人余を飲み込んでいる新宿歌舞伎町五階のゴーストオデヲン。
真夜中 夏の夜長。 映画カンバックキャンペーンで臨時に午前0:00に主催する
恐怖映画だった。

 一階の入場扉は、閉められて電気も消灯。
世間の人々は、関心が有るとみえて宣伝をしないシークレット映画でも満席だった。  IT社会だからか!?
 恐怖映画の三本立てが始まってから二時間。

 厚手のゴム手袋から、フィルム張りでフラットタイプの競技用飛行機がプロペラを回して放たれた。
 ゆっくりと室内の上空を中央に向かい進んで行く。 プロペラも回る。
 時間がそこだけ止まっているようだった。
 部外者立ち入り禁止の映写室内では、二人の死体と四人の宇宙服を着た奴がいた。

 皆 競技用プロペラ機の動向を一心に見ている。
 プロペラ機は、改造されていた。  胴体 主翼 水平尾翼がわずかに凹んでいて そこに白い微粒粉が乗せて有った。 そして直ぐ後ろ辺りには、網状の小さい穴が開けられていた。
 進んで行く風力で、少しずつ下へ落ちて、舞って、散っていく。

 空中では、音も無く ゆっくりとプロペラ機が室内を旋回し、進んで行く。
 秘密裏に行われた国家!?の細菌兵器 { 魔集フェロモン・D19-1615184 }の試作テストだった。
 映像が流れていく中、映写室内では、ガスマスクの呼吸音が微かに響き渡っていく。

トピック -11p-

 楽しみでパチンコを打ってお金を稼ぎ、サイトで愛人をチョイスして女を抱いて、嘘をついて収入を得たり、欲求不満を解消していた。 合間のアルコールや薬は、病み付きで止められなかった。

 二重人格の二面性の顔を持った天才的な美男子のクールなお坊さん。 完璧に客や弟子を出し抜いていた。  世の中 お金が全てで自分が"神"だと信じていた。

 いつもお経を唱える場所で女を抱き、真っ裸で禅を組み、お経を唱える始めた。
 しかし、目を閉じて唱える中、お経の漢字が畳上や空中で生まれては、立ち上がり、坊主に向かって歩いて近寄って行った。 体を登ったり、空気中を歩いて行く、そして一気に体に付いたお経の漢字が一瞬にして全てが裏返った。 更にアルファベットや象形文字、クサビ型文字!?が、坊主に寄り一層集まっては、体内に入って行った。
 裏変える。 そして同時に体や身の回りの空気が、細かく四角く細胞分裂!? コンピューター処理されていった。

 先端の指先から爪先から、腕、足とキツネにつままれたみたいに消え失せていく。
「あぁあぁ〜アー・・・・・・!?」
「ウワ〜ぁアあァ・・・!?」
 坊主が自らの手の先や足元を見て激痛やショックを味わう。
 脳の整理が追い付かず、戸惑う、多くの汗をかく、冷や汗をかく、残された血管が太く成る、鼓動がバックンバックンと波打った。

 四角くく変換されて、悪魔に掴まれ、裏返り消失されていく。
 残っているのは、既に胴体と頭だけと成った。
「あぁあぁア〜ア〜?!・・・」
 もう思考回路や目や声は、壊れていた。
 我が目を疑っている一瞬、仏像を見た。
 心で手を合わす、無い両手を合わす、涙をスルーと流した。 自らを償おうと思った瞬間にゲームは、終了した。
 坊主は、現代から消え、過去の人に成った。
 寺が静かな時を刻んで行く。
 ほんのりと灯をともして。
 行方不明者がまた一人増えた。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
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