おしゃべりなメダカさん☆彡

8歳になる普通の女の子のユキチャン。

そんなユキちゃんのパパが突然病気で亡くなってしまいました。

とても悲しくて毎日泣いてばかりいるユキちゃん‥。

ママもとても悲しんでいましたが、寂しくて毎日泣いているユキちゃんに

なにかしてあげようと思いました。

ある日、ママは一人で、お買い物に出かけると、可愛い金魚と

メダカが売られていました。

ママは、金魚とメダカがとても綺麗だったので、ずっと眺めていました。

そして、「あっ!ユキちゃんもきっと喜ぶかも!!」と思い

金魚1匹とメダカ6匹と水槽などを買って帰りました。

ママは、ユキちゃんに金魚さんとメダカさんを見せました。

すると、ユキちゃんは、大喜び!!

ママは、ユキちゃんにこう言いました。

「これからは、ユキちゃんが金魚とメダカの世話をするのよ」と。

ユキちゃんは、「は~い!!」とさっそく、金魚とメダカの本をママから

もらって、読みました。

金魚とメダカのことがいろいろわかったユキちゃんは、

水槽の掃除やエサやりなどいろんな面倒を見て育てました。

特に、ユキちゃんは、金魚が好きで、いつも金魚ばかり見ていました。

そんなユキちゃんにある日、ボーイフレンドができました。

それは、マー坊という男の子でした。

ユキちゃんは、マー坊と一緒に絵を書いたり、金魚やメダカを見せたり、

外で遊んだり、いろんなことをして、遊びました。

それからユキちゃんは、金魚とメダカの世話をあまりしなくなりました。

しかし、ある日、金魚が、水槽の上に浮かんで死んでいました。

口を開けて、とても悲しく寂しそうに、一匹で浮いていました。

それを見たユキちゃんは、とても悲しくて、寂しくて、

すぐにマー坊のところへ行きました。

しかし、マー坊は冷たくこう言いました。

「金魚が泣いたくらいで、メソメソするな!!お前なんか嫌いだ!!」と‥。

ユキちゃんは、走るようにして、家に帰りました。

そして、メダカのいる水槽の前で、しくしくと泣いていました。

しかし、目の前にいるメダカにエサをやることを忘れていたので、

これからは、しっかりメダカを育てることにしようと決心しました。

 

そんなある日、メダカさんにエサをあげていると誰かが、ユキちゃんに声をかけてきました。

「ユキちゃん、なんで、そんなに悲しいの?」ユキちゃんは驚いて、辺りを見渡しました。

でも誰もいません。そして、ふとメダカさんを見ると、メダカさんがこちらを見て、ニコニコしています。

声をかけてきたのは、メダカさんだったのです。ユキちゃんは、驚きながらも、メダカさんにこう声をかけました。

「そうなの、今お友達と喧嘩してとても悲しいの‥」とマー坊と喧嘩したことを話しました。

すると、メダカさんは、こう言いました。「そのお友達は、きっとユキちゃんのことが好きなんだよ。

ユキちゃんにしっかりして欲しいと思ったから、そういうことを言ったんだよ。

ユキちゃんが元気な顔を見せれば、きっと仲直りできるよ。」ユキちゃんは、嬉しくなって、

「うん!!今からマー坊のところへ言ってくる!!」と行って、マー坊のところへ行きました。

マー坊の家に行くと、マー坊はニコニコしてこう言いました。「さあ、外で一緒に遊ぼうよ!!」

二人は夕焼けの見える丘に行って、夜までずっと一緒に遊びました。

マー坊と仲直りしたユキちゃんは、メダカさんをとても大切に育てるようになりました。

ある日、ユキちゃんは、ある本を読んでとてもショックを受けました。

メダカさんの寿命は1年から2年という本の内容でした。

ユキちゃんは、とても悲しくなってしまい、メダカさんのところへ行って話しかけましたが、

メダカさんは、もう何も話しませんでした。ママのところへユキちゃんは、相談しに行きました。

「メダカさんも死んでしまうの?パパや金魚さんのように死んでしまうの?!」

そういったユキちゃんにママはこう答えました。

「生きてるものには必ず寿命というものがあって、いつかは、天国に行くの。

だけど、その間にみんな子供を作って、自分の生きていた証を作るの

。これから、メダカさんも卵を生んで子供を作るの。

だから、メダカさんの魂はずっと生きているから大丈夫なの。

ユキちゃんもこれから、好きな人と結婚して子供を作ることになるのよ。

だから、悲しむことはなにもないの。

そして天国に行ったら、つらかったことも痛いこともなにもなくなって、

とても楽しいの。パパも金魚さんもそうだから安心してね。」

ユキちゃんは、ちょっと悲しくなりましたが、ママの言ったことが理解できました。

「うん!!ユキちゃんもマー坊と結婚して子供を作る☆彡」

そして、ユキちゃんは、メダカさんのいる部屋に行きました。

よく見てみるとメダカさんのしっぽのほうに小さい泡のようなものがくっついていました。

メダカさんが卵を生んでいたのです。ユキちゃんはメダカさんの卵を見て、ほっと安心しました。

それからユキちゃんはますますメダカさんをとても大事にするようになりました。

そして、ユキちゃんとマー坊は、大人になり結婚して、可愛い赤ちゃんを産み、

幸せに暮らしました。

(終わり)

河村雅子
作家:れみたろう
おしゃべりなメダカさん☆彡
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