朝顔

嫉妬の苦しみ

嫉妬とは、相手を憎む感情です。それは、女性には顕著です。男の人を独占したいのでしょうねえ。何故なら、それは、何も持っていないからです。もしくは、子供をよすがに生きているから、旦那さんの財力しかないのです。

 

自分の道

長い間一人で生きてきた私には、やはり何もなかった。しかし、男の人、という選択肢は一つもありませんでした。私は、ただただ、宝物が欲しかった。人生の宝が。

そして、今それを手にしています。それは、私が結婚しなかったから・・・。「頼る」ということ、すがることを一切しなかったから・・・。その宝物とは、「哲学」です。「考える」ことの大切さです。

 

紫の上は、幼少の頃から源氏に養育され、なし崩し的に妻にされました。自分の時間はなかったのです。全てが源氏中心、そして、自我がやっと目覚めたときにはすでに人生はガラガラを崩れていっていました。源氏が、ついに正妻を迎えてしまうのです。

同じような経験をした、あるかわいそうな女性について書きます。

その女性は、あるエリートの妻でした。子供も三人いました。しかし、男性は、自分より資産を持ち、ピアノとバイオリンを思うがままに弾きこなせ、子供のような心を持つ、純粋な女性に強く魅かれていきました。その女性は、ある時、重い病にかかりました。男性の妻は心からほっとしたそうです。しかし、男性は女性のところに来て言いました。「妻が気持ち悪い」と。きっと、その女性の死を願う、醜い妻の心を察したのでしょうね。女性はそのまま死んでいきましたが、・・・この話と光源氏の話を比較して、女性について書いていきましょう。

光源氏は、紫の上の嫉妬の醜さをとうに知っていた、そこから逃れたくて浮気を繰り返したのでは?嫉妬とは、「あんな女死ねばいい!!」と思っているに等しい行為ですよ。嫉妬をしない人間に、ほとんどの女性がなれないのは、心に自分だけの宝物を持たないからなのです。

再び、「朝顔」

朝顔は、光源氏の心の中で、先ほどの話の、死んだ女性と同じです。永遠に忘れられない存在。しかし、光源氏は、実は朝顔に見放されていたのですね。何人も女を囲い、嫉妬にいつも心を焦がしている醜い紫の上の機嫌をとりつづける男などごめんだと。源氏物語でいちばん優れているのは、良妻賢母の紫の上だという定説がありますが、脇役にされている、朝顔や、光源氏を拒み続けた空蝉が、実はいちばん強く、気高いのですね。紫の上なんて、嫉妬にまみれて生臭いだけです。
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