真っ赤なお鼻の トナカイさんは いつもみんなの わらいもの
でもその年の クリスマスの日 サンタのおじさんは いいました
暗い夜道は ぴかぴかの お前の鼻が 役に立つのさ
いつも泣いてた トナカイさんは 今宵こそはと よろこびました
世界中に散らばるテロの傭兵たちは、奇跡に驚き、手に持っていた武器を落としてしまった。たった一人でバカを演じた伊達刑事は、亜紀ちゃんをおんぶして夜空を眺めていた。子供がいない彼は、そっと心の底でつぶやいた。亜紀ちゃんが、自分の子供だったらな~。彼は、亜紀に声をかけた。「亜紀ちゃん、ありがとう」亜紀は、あったかい背中で夢を見ていた。亜紀にとって、生まれてはじめてのおんぶだった。