仏教の真実 2

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はじめに( 1 / 1 )

 

 

          は じ め に

 

 

     前編にて、すでにお解かりのように、6世紀以降、日本に伝えられた仏教は、その全てがすべて、本国インドから中国を経由(けいゆ)してのものに他なりませんでした。

 

    しかも、伝来初の6世紀にして、早(はや)仏滅(ぶつめつ)後9百年余(あま)りをすぎたインドにあっては、疾(と)うに主流を占めた大乗仏教も、5世紀に始まる迫害にもはや苦難の時期を迎え、その本国にも取って代わるかに、中国仏教こその隆盛を極め、すでに初伝来から5百年を経て、自ずからにも中国独自の解釈になる、大乗をさらにも敷衍(ふえん)した、教義・宗派の確立・成立の、目白押(めじろお)しでもあったのです。

 

    さては、そうした時代背景を色濃(いろこ)く映(うつ)して、日本に伝えられた仏教の、いわゆる漢訳大乗こその、あろう事か釈迦自身になる、その一代の教えででもあるかのように、受け容(い)れられることともなってしまったのです。

 

    果しては、それこその甚(はなは)だしい誤解の始まりとして、その上さらにも誤解に誤解を積み重ねずに措(お)かれない、そんなことともなるのですが、さて、その理非曲直(りひきょくちょく)をめぐる顛末(てんまつ)の、一体どのようにも成り果てたのか、本編をして聢(しか)とお確かめいただきたく念(おも)います。

 

 

 

                          著 者    主 代 宗 元

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作家:主代 宗元
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