葬式で芽生えた恋

第2章( 14 / 14 )

愛人との意外な関係

福田さんのご自宅につくと妻は、「凄い家だね。」と言い豪邸を眺めています。

インターホンを押すと「はい、どうぞ車庫に入れてね。」と言うので

門の傍の車庫に車を入れます。5・6台ほど入る車庫で側にはご主人のベンツと

直子さん赤いフィットそれにパジェロが停まっています。

車から降りて大きいバッグを出しました。それに赤ちゃんを寝かせる籠のような物も

とにかく荷物が多い、家に乳飲み子がいるとどこ行くのもおっくうになります。

 

玄関の前で妻が「お昼前に来ると昼飯たかりに来たと思われそうだね。」と言いました

「大丈夫、そんな事気にする位次元の低い人じゃないから」と言うと「そぅ~なの」と

少し開いた玄関を開けるとすぐ前に直子さんが立っています。

私から中に入って「こんにちは、お邪魔します。」と言って「私の妻と娘です」と言うと

「はい、こんにちは」と言い娘の真希の頭を撫でました。

そして、妻に「福田です、はじめまして」と言うと「高山の妻で恵です。」と挨拶しました。

私は、心の中で『妻と愛人の初のご対面だ』と思っています。

ご主人もすぐ出てきて「やぁー、高山さん久しぶりです、それからおめでとう。」と言って

くれました。「どうも、ご祝儀まで頂いてほんとに有難うございます」とあいさつしました。

 

中に入ると居間の方に座ります。少し低めの籐家具が置いてありそこに妻と私が座り

美希は妻の傍に持ってきた籠に寝かせます。

ご主人が私の真向かいに座り真希と守君は子供用の小さな椅子に座ります。

そして、直子さんが飲み物を準備しています。子供のジュースと大人はお茶を

それぞれの前に置きながら何故か妻の顔を何度も見ています。

そして、「メグちゃんじゃない?」と言い顔を近づけ「やっぱりメグちゃんだ。」と言います

私が、「妻を知っているんですか?」と聞くと妻に「ほら、近所にいたナオだよ」と

順の同級生だよと言うと妻は思い出したように「ああ、知ってる直子ねえちゃん」と

「中学3年までしかいなかったからね。」と言い「順は、元気にしている。」と言いました。

私が「順子姉さんの同級生だったの」と聞くと「そうか、高山さんの義姉さんになるんだ」と

笑っていました。ご主人が「直子の知ってる人」と聞くと「奥さんは友達の妹さん」と言うと

笑いながら「へぇ~、世の中狭いね、悪い事出来ないね高山さん」と言うと

一瞬ドキッとして「そうですね、どこに知り合いや親戚がいるか判らないですね。」と

言うとご主人は妻に「それじゃ、奥さんたまには娘さんと一緒に遊びに来て下さいよ」と

笑いながら「高山さん、今日は来てくれてありがとう」と言い「ほんとに申し訳ないけど

実は、これがあって」とゴルフの素振りの恰好をしています。

私は「そうですか?良いですよ気になさらないで行ってきて下さい。」と言うと

「それじゃ、奥さんもごゆっくりなさってください」と言って玄関に置いてあるバッグを持ち

出て行きました。

 

 第2章はこれで、終わります。 

 

 

第3章( 1 / 1 )

 それから、2~3カ月もたった頃相変わらず直子との関係は続いています。

仕事の途中に直接遊びに行ったり妻の恵が連絡つけて家族で遊びに行ったりと良く会っています

そんな時、直子からの電話で「今日、会えませんか?」との電話です。

行ってみると、お爺さんは少し体の具合が良くないから入院しているとのこと

 

パヤオ
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