ショート・ライトアップ

スモール エッグ( 1 / 1 )

日本さまざま

「住宅事情」

むこう3件両隣、近所付き合いは日本古来のもの。
平屋から1件家へ、それでも、一戸建てもあれば、文化住宅あり、
アパートあり、マンションも高級あり、低級有り、mixしている。

缶コーヒーを駅のホームで飲んでた頃が懐かしい。
時の流れを、あの時より、今は良いと思える自分の変化。

一戸建てと言えども、海外から見れば、日本はスラム街。
大きな声を出せば、近所迷惑、犬や猫を飼うのも迷惑、
庭と言えるものはあるけれど、ベランダからすぐ隣の家へ
飛び移れる接近距離
犬を放し飼いできるような所は
よほど田園へ行かなければならないだろう


「女学生時代」

選手宣誓の先輩に憧れて、交換日記を頼み、OKサインで舞い上がる
当時、交換日記を後輩からせがまれて、頼まれる数で人気度が
測られた(バロメーター)
それは、クラブでの人気でもあり、一般生徒の中での人気でもあり、
高校を卒業する日の花束の量で比例するものであった。
記念撮影する時に、持っていた花束の量で、学生時代の
人気度が計られた。

風邪をひいて休んだ翌日、クラスの誰もが挨拶してくれない
誰も口をきいてくれなくて、早退し、家へも帰らず、
一日中ずっと、電車に乗っていた事があった。
今でいう"いじめ"だよね。呼び出されたて泣かされた事も
あったっけ・・・。


「小学校」

私立受験をする子は、クラスに2~3人、
塾に通ったり、家庭教師についている子も、クラスで1~2人だった
当時クラスは、45名くらいで、6クラスから7クラス、
歴代二代目の児童会会長として、朝礼での檀上挨拶、
運動会の選手宣誓、これは忘れられない思い出、
前の晩、夜遅くまで、覚えたはずの先生の言葉を
忘れてしまって、目の前真っ暗、頭の中カラッポ
あの時の沈黙程、怖いものはなかったと。


「川原にて」

雪空の下、首輪の無い子犬が人懐っこく歩き回る
いつ、だれが、此処に捨てたのか
犬の子沢山は知られているが、自分でエサを摂る事ほ知らない
可愛い子犬を、すべもなく、冬の土中に冷たく
捨て去るとは、人の心の失われた人達
可哀相と、連れて帰りたいけれど、この子達の
世話は出来ない
どうしようもしてやれない、自分に、また一つ
腹立たしく 哀しくも思う


「恋と愛」

恋はするもの、愛は育てるもの、と言ったのは誰だったかしら
恋が愛に変わる時、それは何時頃なの?
彼の視線が気になるわ
私が何をしていても、彼がどんなに忙しくても
どこかで私を見つめている
でも、そんな、あなたと接近したくて、何かを探すふりをして近づくの
お互いに出逢うごとに、高まる思いが、募る様で
何かを告げたい、話したいと思うのだけど
それは言葉にならないわ、どうすれば いい この思い
そんな恋心を抱いて、今日も過ごすわたし



「ときめき」

彼を見つめて居られない、この胸のときめきを
どうしてつたぇれげいいかしら
貴方の目を 貴方の髪を 貴方の声を
全てが ドキドキするの
あの時、握った手の暖かさを、思い出すたびにときめくの
二人でかわす言葉の少なさが、時々、物足りなさを
感じるの、だけど、そばにいられるだけでいい
それで 今は幸せなの
明日も、あなたに会えるから、早く夜が明けてくれないかしら


「思い」

あなたが好きよ、大好きよ、たとえ、人がどう言おうとも
胸の熱さを、この胸のときめきを、どうやって、伝えればいいの
言葉で言うのは簡単だけど
私のハートは、伝えられない
目と目が合えば、わかりあえる恋もあるけれど、
今の私に、できるかしら
あなたを好きなこの気持ち、
時に重く、苦しく、私にのしかかるの
でも、伝えると、濃いが終わってしまう様な気がして
今日も、あなたへの、思いは募るばかり
寝ても覚めても、思い浮かぶ、あなたの顔
この思いを、どうすればいいの


「化粧」

貴方の為に、お化粧するの
貴方の為に、髪をブローするの
輝く私を見て欲しくて
でも、今日はあなたに会えない
とても、つまらない一日
酒と涙と男におぼれそうになるわ、今の私
明日は、あなたに会えるのかしら
そして、明日こそ、あなたに伝えられるのかしら


「酒」

酒に溺れて、酔いしれて、思い出すのは、あなたのこと
ただ、あなたに会いたくて、あなたと一緒にいたくて
とても、淋しい気持ちになるの
ポケベルはならないし、電話もかかって来ない
今、あなたは、どこで、どうしているのかしら
私が思う、あなたの気持ちを、上手に伝えられない私
あなたは私のことを好きなの?
どう思っているの、わたしの胸はこんなにも熱く
燃えているのに、恋心は嬉しいけれど
ただ一人じめできない、あなたの愛が
少し悔しい


「ひとすじ」

あなたのいない今日は淋しい
あなたのいない今日は、とてもつまらない
朝、あなたの顔を見ると、ホッとするの
夕方、あなたが一緒に帰れないかと、ドキドキ胸を躍らせるの
ひとりで過ごす夜は、とても冷たい
ひとりで飲むお酒の味も、ほろ苦く感じるの
言葉は無くても、あなたは私に嵌りそうと言った
私だって、あなたへの愛に落ちてしまいそうなの
そんな私の気持ちを、あなたは判っているのかしら


「経験」

人は沢山の悲しみを越えてくる
その時は、あんなに悲しかったのに、
いつの間にか辛さを忘れている
人の悲しみ、痛みを判ろうとするけれど
本当は、感じていない、自分がなぜか恐ろしくて
悲しさや辛さが、薄らいで行くたびに
いくつかの恋をして、いくつかの愛を感じて
今、私は生きている
死にたいと、何度も思って、試してみたいけれど
成功してためしは無いの
人生って、色々な経験を積んでいくものなのね


「待つ」

あなたへの募る思いが、あなたの顔を見て
あなたの声を聞いて、ホッとするの
だけど、あなたと話が出来なくて
あなたと一緒に帰れなくて、少し私は淋しい
私を避けているの?私の事を嫌いになったの?
私を誘う人は沢山いるけれど、
誘われたい人は、ただ、あなただけ
こんな気持ちを、あなたは知っているのかしら
一日千秋の思いで、あなたを待ち続けていた
私の気持ちを


「電話」

電話をしたら、電話中だって言ったから
30分後に電話してと 言った人
後でかけたら、何回かけてもあなたは出ない
何処へ誰と出かけたの?
私が一人で飲んでたら、来てくれたかしら
貴方の声が聴きたくて、もし、と、思いつつかけた電話なのに
ポケベルが鳴らなくて、あなたを知ってる人は数少ないのに
どうして鳴ってくれないの、日曜日はポケベルはお休み
貴方も忙しい人だから、機体するのは余りに
淋しすぎるから、だから、今日もあなたと
一緒にいたい


「ひとり」

山を見て、川を見て、流れるままに過ぎて来た日々
憂鬱な日々を、乗り越えて、今日があるのね
あの、退屈な毎日は、牢獄の様だった
沢山の仲間が出来て、恋心も募らせて
これが私の人生だなって、思うわ
夏の山に出かけて、散歩して、サイクリングして
ひとときの安らぎの中で、詩を書いて
今年は、一人だけど、優雅なひとときを
作れる時間が とても楽しみ
好きな人と一緒に過ごせる時も、作れるかしら?


「熱い思い」

私に何の一言も無く、去って行ったあなた
私から、あなたへの本心も言えなくて
本当は聴きたくなかったの?
私は独り言のように好きと言いたかったのだけれど
あなたは、私の言葉を聞いてくれる時を作らなかった
あなたのいない会社は、とても淋しくてつまらない
貴方の顔が見たくて、あなたの声が聴きたくて
毎朝、化粧をして、鏡に向かっていたのに
これから、私は誰の為に、綺麗にすればいいのかしら?
小さな恋も、これで終わりになるのかしら
私だけの胸の中に熱い思いを残して


「仕事」

ラッシュアワーの人並みに飲み込まれていく私
同じ方向を向いて同じ歩調で進んでいく
会社ではいつも同じ仕事が時の流されて
ただ、慌ただしさだけが通り過ぎて行く
今の私に自分では満足していない
此処だけが私の世界じゃないのよ
もっと、大きな空へ向かって羽ばたくの
時を越えて、わたしだけが知っている世界へ


「春」

花たちが目覚める春、私の心も踊り出すの
新しい出会いと、新しい夢という希望が溢れて来る
長い付き合いの仲間たちが違った道を歩んでいる
私の夢はいつか必ず叶えられると信じている
心地よい木陰のステージで、私はつぶやいてみるわ
こんにちは、そして、さよならと
言葉にするのは簡単だけれど
本当の気持ちを伝える事は難しいものなのね
だから 今度こそ、自分に素直に言ってみたい
今の私の真実の思いを


「タレント」

人は私のことを、B型とかAB型というわ
2人で飲んでみたい相手とも言う
そして、何でも話せる人だと言われる
私って、一体、何者なんだろう
つい1年前まで、わたしというひとりのヒレントだった
そして、時が立てば、普通の人になれると思った
でも、やはり、私の身体の中の何かが私という正体不明の
自分を醸し出してしまう
私は嘘つき、でも、自分だけは知っている、本当の自分
隠しきれない私の姿を、知っている人もいる
どこか遠くへ行ってしまいたい、今の自分をどうしようもなくて、
ただ、時が過ぎてゆく


「無」

春は桜の花の様に薄いピンクで彩られる
まばゆいばかりの日差しに、花たちに笑顔で話しかける
うしろから走る私は車のバックボディに映る白線に巻き込まれそう
全てを覆いこまれそうで、何故か近づくことが怖い
今の私を救えるのは、ただ一人あなただけ
今日も不意を突かれて、出逢ったけれど
あの日の私達を見ていた人たちの視線が気になって
一言も喋れなかった
出逢えた嬉しさと話せない自分が悲しくて
胸の中が今日もあなたのことでいっぱいになる


「写真」

少し似ている自分を捜したくて
貴方の写る写真は、私が立つ位置と一緒
写る角度も、わたしと同じ、あなたは私の中に、もう一人の自分をみつけている
最初に出逢ったその時から、ずっと私が好きだったって?

他の誰かとも違う 私を見つめていたの?
私のタイプはあるけれど、それを形では表せないわ
でも、今はあなたが一番好き、こんな気持ち、とても久しぶり
貴方は私に恋してる、そして、私も恋してる
そんな二人の事を考えると、とても安らぎを感じるの


「季節」

枯れ木の様な街路樹に、新芽が芽吹き
木々の袂から、たんぽぽの
黄色い花が、肩を並べて咲いている
日蔭のタンポポ達が、日の光を捜し求めて
あちらこちらを向いて空を仰いでいる
春がやって来た Spring has come.
去年の医のゴロ、たんぽぽの花を見つける事が出来なかった
桜の花も出逢わなかった
知らない間に、若柳が風になびいて
青々と茂るポプラの木陰から、蝉の声を聞いたのを
ただ、うっすらと覚えているだけ
ポッカリ空いたこのどこかに、盲目の時が
過ぎて行ったのかしら


「海」

何もつけずに、南の海で泳いだあの頃
黄色いサンゴやピンクのイソギンチャクがとても輝いて見える
水玉やストライプ模様の魚たちが
とても珍しそうに、私の身体を見に集まって来る
私の身体には、人魚の様に、水面に輝く日の光を
浴びて、水の中で鱗模様に刻まれてゆく
映画の黒蜥蜴の様に、私は魚になった様
水の中で息を吹き返して、生き生きとのびのびと泳いで行ける


「突然」

今日、突然 貴方はムやって来た
きっと、私に会いたくて来たんでしょう と考えるのは
私の思い上がりかしら
でも、みんなの視線が気になって、話すことすら出来ない
私達が話していると、注目されてしまうのは何故かしら
二人の醸し出す雰囲気が 皆に伝わってしまうから?
二人で話せる時が、いつかきっと来るだろうと思っている
何故ならあなたは、今、私を必要としているから
だから、きっと


「三行半」

歩いていれば、向かいからやって来る車にクラクションを鳴らされる
車に乗っていれば、向かい側からパッシングする車
液の構内で、どこからともなく私を呼ぶ声が聞こえる
その度私はあの人に見られているんじゃないかと考える
私はあの人を裏切ってしまったの、三行半をつけたの
でも、あの人は、そんなつもりじゃなかったかもしれない
いつでも、わたしを大きな腕で包み込んでくれた
可愛いと言って、抱きしめてくれた
そんなあなたを 私は捨ててしまった
だから、次の恋は、きっと捨てられると思うわ
恋は追って追いかけられて、お互いに結びつく事は少ないもの


「過ぎ去りし過去」

もう、ここんな生活はイヤだと、逃げ出したのは私
助けを求めて、飛び出したのは私
ふと、気が付くと、酒に溺れる日々、何かを忘れたくて
思い出したくなくて、意識を朦朧とさせてしまっていた
でも、時が経つといやな思い出は薄れて、
楽しかった日々の思い出だけが蘇る
二人で釣りをしていた事、クリスマスにケーキを食べた事、
二人で誕生日を祝った事、毎日迎えに来てくれたこと、
魚を食べる時、骨をみんな取ってくれたこと、
素敵な洋服を一緒に選んでくれた事、
私の為に、仕事をしていてくれた頃の事などなど
優しかったあなたは、今は遠い日の思い出
占いの嫌いだったあなたが、人生を振り返る様になった頃から
別れは、始まっていたかも知れない。
楽しかった日々と、若さは二人にはもう戻らない


「空気」

枯れ木の様だった街路樹に、若葉が青々と輝いて
サンサンと光る太陽の光を浴びている
雲一つ無い広い空の下、白・黄・紫のパンジーが咲き
たんぽぽが空に向かって背伸びする
ポカポカと暖かい日の日差しを浴びて
私達も心踊らされる、春なんだ
私が生まれた日がやって来る、お花や木々達が、目覚めたころに
私も生まれた、何かに起こされたように
パッと舞い踊らされる
鳥たちが笑う様に飛び交い、その声も私達を励ましてくれる
都会の中の、静かなひととき、ホッとするその時、私も自然に帰る


「気持ち」

時々、ギュッと抱きしめられたくなるの
何か飛んでいきそうな私を、誰かに抑えて貰いたくて
昔なら、必ずあなたが側にいて
飛び出そうとする私をしっかりと受け止めてくれた
そんな時には、その腕から逃げ出したくなって
ちょっぴり、嫌な時もあったけれど
私を包んでくれる人がいなくなると
ただ、泣きたくなって、とめどなく涙があふれ出て来て
自分で自分の気持ちを、抑えられなくなるの
私はこれから、どうすればいいの
私が愛したい人は、今も誰かのものだけど
私を愛してくれる人は、何処にいるのか判らない
ただ、今の気持ちを紛らわそうと、私自信を飾っている


「街」

公孫樹の若葉がだんだん大きくなってくる
キラキラと輝く太陽がまばゆくて、
春の訪れを何十年ぶりに感じている
綿帽子を被ったタンポポ達が、
遅咲きの花たちを笑って揺れる
みんな空に向かって、飛び出そうとしている
そして、私の心も飛び立とうとしている
何かをつかみたくて、何から放たれたくて
そんな思いを 誰が判ってくれるかしら
恋をする度に、悲しくなるのは、
そんな私のものだけにならない人を
追いかけようとするからなの
街のざわめきの中には、雑踏の中に
埋もれてゆく様な、今の私


「誕生日」

生まれて、35回目の誕生日
小学校の時以来のパーティーを開いた
声をかけた、僅かな人達から、輪が広がって
私の為に集まってくれたね10人の人達
みんな、沢山のスケジュールの中を縫って
私の為に集まってくれた
私はケーキをみんなで食べようとさそったけれど
みんなは思い思いの、素敵なプレゼントを
私の為に、持ってきてくれた
私の為に、こんなにも、沢山の人達に祝って貰って
本当に心からお礼を言うわ、ありがとう
Thank you for everybody.


「若葉」

木々が揺れると、若葉の香りが、空が曇りだすと、雨の匂いが
街を歩くと、初夏の香りが辺りに漂う
陽に当たると、汗ばむ様な陽気、木陰を歩くとすがすがしい
コンクリートジャングルも、ゴールデンウィークでひっそり
車の走る音がかすかに聞こえて、梢のどこからか
鳥のさえずりが聞える
西に陽が傾く頃、繁華街には打ち水の乾く匂いがして、
店を開ける商売の香りがする
はるか懐かしい匂いに、私は心躍らせる
行きかう人との声、様々な香水の匂いが入り混じって
夜の街を演出し始める、短い夜がまた始まる


「恋人」

海で初めて出逢ったあの人は、小麦色の肌をしていた
素肌にしみる海の冷たさ、気持ちの良さを初めて知ったわ
ダンスの上手いあの人は、私の音楽シーンを満たしてくれた
一目ぼれしたあの人は、そんなに優しくないギザな人
片思いした人と違った人に惚れられたけど、マンションの前で
夜明けまで待ちぼうけしたわ
仕事を口実に、私にねだる人は、ただの物好き
結婚の約束までした人は、違う人との結婚写真を送って来た
ワンナイトドリームをしようと2人誘ったのは、まずかった
ハズレの人は狂ってた
初めての人は、芝居の上手いしつこいだけの人
10年という歳月を費やした愛しい人は、憎しみ、別れた
そして、今、また、誰かに恋している


「5月」

さわやかな5月の黄昏時は、街に潮の香りが漂う
もうすぐ、夏がやって来る、私の夏がやって来る
若葉が騒ぐように、南の風に乗って、私の心も踊るの
いくつかの出逢いと、いくつかの別れを体験して、人は成長してゆくわ
ふと、ふられた、あなたの手のぬくもりが、今も残っている
今は伝えられない あなたの思いが、胸の中でうずまくの
平凡だけど、いつも平和なこの時を、いつまでも続けられるかしら
でも、いつか冬の日本海の様に荒波に揉まれる時が
再び訪れる予感がして、少し不安な今の私


「素顔」

青々と茂る公孫樹並木を走り抜ける
五月の風は、とても爽やか
葉陰からの木漏れ日が、キラキラと金色に輝いて
私自信を、宝石の様に照らしてくれる
大きな音で、カーステレオをかけながら
車の窓を全開して、片手にハンドル、片手に煙草をくゆらせながら
10年前と変わらぬ、自分に満足している
写真はイヤ、形相が変わって見えるから
素顔の私は可愛い、気持ちも裸も変わっていない
20代の若き日の私と、ちっとも変わらないの
でも、周りはきっと違うと思うわ


「さつき」

裸並木が青々とした葉をいっぱいにつけて、
5月の汗ばむ肌を涼しい木陰が冷やしてくれる
眩しい太陽の光が街を人を照らして
これから夏がやって来る
青い空にぽっかりと浮かんだ白い雲が
遠い世界へといざなってくれる
焼けるアスファルトから、陽炎が登り立ち
肌を刺すような日差しに肌はうっすらと
小麦色に変化する
5月のお天気は移り気で、晴れたり曇ったり


「今」

また、女性が自殺した、去年の今頃テレビで
死亡のニュースを聞く度、
ドキドキと胸が高鳴った
次は私の番だと、直ぐに死は知らされるのだろうか
知られるだろうかと、今は落ち着いている私
でも、また、いつ、死の旅立ちが
訪れるのかと思うと、いたたまれない気持ちになる
逃亡する生活、電話の音におびえる日々、
薬と咲けと涙が切れる事の無い毎日
そんな私が、今、穏やかな気持ちでいられるのは
私を本当に愛してくれていた人々のお蔭だと
切実に感じる、人は弱い生き物、
決して一人ではいられない、生きていけない
でも、人生し孤独でもある、自分の世界に
籠ってしまう方で、全て何も見えなくなってしまう・・・
心のゆとりの大切さを、今の時と共に考える私


「ねこ」

おはようと声をかけると、歩く私を追いかけて近づいて来たねこ
どこまでも折って来るので、そっとしゃがんで撫でてやった
とっても気持ちよさそうに、喉をゴロゴロいわせて、目を細める
動物はとても正直、優しさを感じると歩み寄って来る
殺気を感じると、跳んで逃げてしまう
今の私には、愛するという気持ちに溢れていて
何にでも、誰にでも、優しくなれる
こんな気持ちを、いつまでも、いつの日も、持ち続けて
いられたら、いいだろうなあ


「初夏」

黄昏時の初夏の空、ビルに覆い被る様に
モクモクと入道雲が広がって、
強い風に流されながら、その姿を変えていく
青々と茂る木々の木陰を求めて、人も車も犬も猫も
その下に佇んでいる
同じ時間で、同じ場所にいても、空も雲も、日の光も
歩く人々、行き過ぎる車も、皆違う
通り過ぎる人並みの中に、もしかすると、あなたと出会って
いるかも知れないという、ひそかな喜びを抱いている
会いたいけれど、会えない 会えないけど、会いたい
この思いは、あなたも同じなのかしら


「イヤリング」

名も知らぬ並木の下で、雄蕊や雌蕊のついた草色の花達が
雨に濡れたフロントガラスの上を埋めていく、今日は雨、
乗り遅れた1本後の電車で、満員の人並みに押し潰されそうになって
ウォークマンを聞けなかった朝の事を思い出す
雨が止めば、車の窓をいっぱいに開けて、ラジオから流れる
大好きな曲を待ちゆく人達に聞かせるように、ボリュームをあげる
誰かが言ってたっけ、女の人が運転している時は素敵だって
耳のイヤリングが揺れて、ハンドルを持つ手の煙草を握っている
その姿がいいって
あの人のいない会社は淋しい、声も姿も、その眼差しも
忘れてしまいそうで、私の涙の様に、今も降り続く雨が悲しい


「面影」

あの人の面影を、待ちゆく人にダブらせる
あの横顔が、後姿が、歩くスタイルが、少し似てるから
突然、バッタリと、出逢うのではないかと、秘かな望みを抱いて
入梅の空の下、私の心も曇っている
あの胸のトキメキを、私は今も忘れない
暖かかったあなたの手、寄り添う時のやすらぎを
今も思い出す度に、心臓の音が高くなる
自分に素直に、自分を自然に出したくて
あの人の前ですねていたり、いらだったりした
でも、今は、あの頃が、とても懐かしい
日々は過ぎ去って行くもの、でも、時間は片時も待ってくれない


「私」

人は誰かを好きになる、誰かと親しくなりたくなる
人間模様を見ていると、とても複雑な気持ちになる
本当の私を本当は誰も知らない
自分1人では、とても淋しい時もあるけれど、
頼れる誰かを見つける事が出来なくて、
メランコリックになってしまう
人の気持ちは人それぞれ、思いつめる心を
吐き出したくて、また、迷う心を人に引きとめて貰いたくて
話をしたくなるの
沢山の思いや気持ちを聞いても、本当の事は
誰も言えない、そう、悩みは、一人で貯まって行くの


「夏」

真夏日がずっと続いて、日の光が毎日ピリピリとしている
でも、日焼けした肌の皮が少し剥けて来て、今年は遊んだなぁと思う
8月中に、湖へ、ホテルのプールへ行きたい
ナンパされても、いい男がいなくって、とても淋しい
誰でもいいからという妥協はしたくないし、
されでも、好きな、あの人を思い出すのは何故かしら?
明日こそは、いい出逢いをと、心待ちにしている、今の私


「夢」

うわさは、人知れず流れて行く、空の雲の様に
私の思いとはうらはらに、話は雲の様に形を変える
真実の愛は、ここには無い、今までの事は全て夢
あの人への思いも、これで断ち切れる
ただ、あの人の口から、流れた嘘は、私の心を突き刺した
好きになる人が悪いのか、人を見る目が無いのか
秋の空の雲の様に、羽の様に流れてゆく
噂にも、かたときも、じっとしていないで姿を変えて行く












ゴール( 1 / 1 )

最期の羽ばたき

6月2日(土)  10:40発
 新大阪から、ひかり464号に乗って、熱海へ向かう。
土曜日とあって、車両は空いている。
お天気は曇り、少し蒸し暑いが車内は快適。

新大阪で、水了軒の八角弁当1.100円を購入。
ミネラメウォーターと缶コーヒーを買って、車内へ乗り込む。
久しぶりの一人旅が始まった。

13:24
 熱海で伊東線2番ホーム乗換
踊り子115号に乗り込む
ボロボロ、指定席いっぱい、子供煩い。
すれ違うスーパービュー踊り子の綺麗な事!
帰りはあれに乗るのだ!
各駅停車も悪くないね
結構トンネルがあるんだ
東京からの人が多いんだね

伊東からは伊豆急になるので
追加代金2.070円を車掌さんに支払う
緑も多いけれど、トンネルも多いね
途中、単線になるので、上り電車の
待ち合わせで停車する時間がある。

伊豆高原駅に停車、結構降りる人がいる
たんだん減って行くんだろうね
花曇りで少し薄日がさして、歩く人には調度いい
お天気だ

14:20
 熱川♨、また、結構降りた
古い錆びた「熱川温泉」の看板と
白い煙が印象的だ

トンネルを抜けると、海が広がった
ここからがパノラマの海岸線だ
東伊豆の海岸線を走る
釣り人が磯に、かもめが乱舞する
透き通った海の色、時を忘れる様に
海上を船が行き交う
"車内アナウンス"でここから東伊豆を走り
天気が良いと伊豆の島々が見えるらしい

14:30
 伊豆稲取、ここでかなり多くの人々が下車した
車内はぼぼガラガラとなった
ただ、子供は残っている・・・。

14:36
 河津
紫陽花祭りののぼりが・・・。
「あゆ解禁、6月1日」の看板があった

14:47
 伊豆急、下田到着
ホテルのシャトルバスへ


6月3日(日)
 尾崎 紀世彦さんが亡くなったので、
名曲「また、逢う日まで」がTVで流れている。
下田に「また、逢う日まで」と告げる様に。

6時に起きて温泉へ
昨日は岩風呂、露天風呂、今日はひのきの露天風呂

7:30に朝食をとって、ホテルのお庭をお散歩
小雨が少し降っていたが、止みかけた
大浦湾の景色を眺め、プールから海へ
また、トンネル発見

ツバメが勢いよく飛んでいる
うぐいすの声が響いている
森の緑と、エメラルドグリーンの海の色
雲っているので、伊豆諸島は見えない

11:35発のホテルのシャトルバスで下田駅へ
改めて、駅のターミナルやお城を見る
伊豆急も50年、東急下田も50年
金目鯛のお弁当と伊豆急のチケットを買って
スーパービュー踊り子に乗り込む

12:29発車
 トンネルの多い区間でお弁当を食べた
伊豆稲取からの東伊豆の景色を診られる為
海岸線を列車はゆっくり走る
来た時のシャッタータイミングをバッチリとゲット
ここはスピーディーなデジカメで

熱海で新幹線こだま659号に乗り換えて、
14:12出発、新富士駅で富士山が見えない、
昨日も見えなかった
静岡で15:11 ひかり475号に乗り換えて、帰路へ

旅の終わりに・・・
ひかりは空いていた
しずかで快適だった
1泊2日の下田への旅
伊豆の美しさと温泉の暖かさ
人々の暖かさと優しさに触れ
生きて居る事の喜びを再確認

旅はいい、心に安らぎを与えてくれる
あと何回 旅が出来るか
残された時間は そう長くはない
また逢う日まで、会える時まで・・・
伊豆下田 ありがとう

あかね しづか
作家:あかね しづか
ショート・ライトアップ
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