中学生の頃、国語の授業中での出来事。先生が一番前の席の女子生徒をさして「林」さんと言いました。
「先生、わたし森です!」
と、彼女が言うと先生は黒板に「林」と書きました。
そしてすぐに「林」という漢字の上に「木」という漢字を乗せました。
見事に「森」が完成!
飄々とした表情で先生は言いました。
†††
「すまんなー、林」
「先生、森です」
先生は黒板に書いた森の字を短くなったチョークでカツカツと軽く叩きながらしゃべる。
「うむ。林と森は違いがある。
農林水産省での定義では人間が手を加えたものをどちらか知っているか森?」
「先生、林です」
「あれゴメン、やっぱりお前は林だったか」
「いえ、森です」
「残念不正解だ。手を加えたものは林だぞ」
「いえ、違います。林じゃなくて森です」
「不正解。森は自然林を言う。林が手を加えた人工林をさす。
どうした?林、泣いても不正解は不正解だぞーぅ」
「ぐすっ、も、森ですぅ・・ううっ」
「ざんねーん!」
生徒B「 なぁ、あれ絶対ワザとだろ? 」
生徒C「 たぶんあいつが好きなんじゃね? 」