「暖かく成ったね~、ストーブが要らなく成った~」
「そうだね~、でも日影に成ると寒く成るよっ」
「そうだねっ」
「ほ~ら、さんから、ふきのとう貰った、天ぷらにする~」
「そうだね~、いいね~、有り難いねっ~、持って来てくれて」
1日3回のご飯の時間 2回は、後片付けの茶碗洗いを手伝った。
なぜなら、協力し合わなければいけないと考えた結果の《結論》からだった。
自分の出来る範囲で、自分の出来る事をしようと。
「俺、普通の人のサイズじゃないんだよね、一回り大きいLサイズなんだよね~、履くの」
そう話をしていた。
詳しく聞いていると寝る時のトレーニングズボンの話だった。
「へ~、大きいんだね、体が・・・ところでサイズ何だったっけ~、スリーL!?」
と分かっているのに突っついた。
「だから、Lだって、スリーLじゃないって」
「ナニッ、スリーL!?」
「だから~、Lだよ、スリーLじゃないって、ズボンが落っちゃうでしょっ」
(笑)
そうバカ話しをしていた。
小さめの炊飯ジャーがご飯が炊ける音を出し、ブツブツブツといっていた。
思わず俺は、左のジャーを見た、湯気が上がっていた。
近くにネズミが騒いでいるのかと思っていた。
すると母親も同時に見ているのが分かった。
「おまんがオナラをしっているのかと思った」
「俺が″ブツブツブツ″と終わらないようなオナラをするか!?」
(笑)
母親と一緒に笑っていた。
残った人間は、故人を尊び、先を見て進んで、歩んで行かなくては、いけないという義務があると私は、思った。
(一人減ったから、また一人二人 増やさないとな~)
太陽の日差しが毎日 上がるように、完成しない、創作し続けるサクラダ・ファミリア教会のような終わる事のない家庭を作り、明るく楽しい家族を作り、愛や人間らしさ、助け合う心や常識度などの芽を育て続けていきたい・・・。
前途多難かもしれないけど・・・・・・。
それが私の夢だから。
少しずつ×2、暖かく成って来ていて小さな桜もつぼみを持ち始めて来ていた。
「筋が一本通っていれば、いいんだよ・・・・・・」
(オヤジっ・・・!?)
タイヤ交換が終わり、ノーマルタイヤの洗車をしている時に思い出した。
太陽が眩しかった。
久しぶりの青空、雪が消えつつあり、春が近付きつつあった。
内気で不器用で相手に退屈させてしまう私がいた。
彼と少しだけ濃い目なキスをした。
「ね~ね~、子供出来ちゃったみたい、産んでもいい・・・!?」
「本当に!?・・・」
「うん」
「もちろんさ、一緒に育てて行こうね」
目を合わして、再びキスをして抱き締め合った。
春らしい少し暖かみのある桜色っぽい風!?が頬にまとわり付き、舞い、通り行った。
そして視線の先には、雪がとけた事により出来た《羽馬》が見えていた。
・・・これが幸せな時間なのかも!?・・・
・・・ゆっくりと進みますように・・・。
・・・少しでも、この子に幸が多い事を願う・・・。