完結
ラーフィデインの谷
上村 茂
アナーキストとしての過去を持つ小塚幸助は、イラク戦争後の混乱した状態のつづく2004年のイラクに向けて旅立ったまま消息を絶った。そんな叔父・幸助の行方を追う姪のヒロエの耳に、次々といままで彼女の知らなかった虚像とも実像ともつかぬ幸助に関するうわさが届いてくる。彼女は困惑し、やがて迷路に迷い込む。二人のそれぞれの旅は、人間存在の根源を問う旅でもあった。本格派のミステリー小説。
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