途絶えたメール

 「天皇家、警察、ヤクザ、A新聞社、を相手にけんかを売っても勝ち目はありません。へたに手を出せばこちらがやられてしまいます。分かっていることは、今の和歌子妃は偽者だということです。本物はだれかに殺されたに違いありません。おそらく、このことを知っているのは、亡くなった野坂さんとわれわれ二人じゃないですかね。そこで、われわれにできることといえば、このことを公に知らしめることです。でも、われわれが言っていることがばれれば、二人は消されるでしょう。1つの案ですが、2チャンネルを使って匿名で書き込みをしてみてはどうでしょう」お菊はこれしかないように思えて提案をした。

 

 コロンダ君は大きく頷き眼を光らせた。「なるほど、2チャンネルを使うわけですか。今の和歌子妃は偽者だ。本物は皇太子が殺した。こんな文言を匿名で書き込むわけですね。もし、このことが事実ならば、偽者の和歌子妃はノイローゼになって自白するかもしれませんね」野坂への弔いはこれしかないように思えて早速書き込むことにした。もはや、改憲した新生日本は、CIA主導の軍国主義日本に変貌してしまった。

 

 

春日信彦
作家:春日信彦
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