パンチラ闘争

「みんな、今日はパンチラ禁止反対デモに参加してくれてありがとう!今、一致団結して闘かおう!パンチラ禁止は憲法第21条“表現の自由”を踏みにじるものであり、男のロマンを蔑視するものだ!断固、パンチラ禁止に反対だ!左手を腰に、右手の拳骨を天空へ突き上げよう!パンチラ禁止ハンタ~イ!」佐藤がスローガンを叫ぶと、一斉にパンチラ禁止反対のシュプレヒコールが続いた。「パンチラ禁止ハンタ~イ!パンチラ禁止ハンタ~イ!」

 

 300人以上の参加者はプラカードの後に続き、職員室に向かってデモ行進を始めた。シュプレヒコールの声は次第に大きくなり、民家にまで響き渡っていた。学校周辺の家々からは大人子供が飛び出してきた。この騒ぎに眼を丸くしていた。そのころ、騒ぎに気づいた職員たちは窓際に集まり、デモ行進に唖然としていた。東国原先生と小嶋先生は二人見つめ合い、笑顔で拍手した。

 

 教頭は職員室を飛びだすと、校長室に飛び込んだ。窓際に立ってデモを見ていた校長に飛びついた教頭は、白目をむき、泡を吹いて床に崩れ落ちた。

 

春日信彦
作家:春日信彦
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