彼の背中

「よし、じゃあ、一緒に帰るかあ!」

リュウはあたしの手をとり歩き始めた。

「そういえば、明日提出の数学の宿題、おまえ一人で出来るのか?」

あたしはずっと気になっていたことを言われギクッとした。

「いや~その、あの、リュウ様のお手を借りないと・・・」

あたしはおどけながらリュウの手を強く握りしめた。

「よーし、じゃ、いつもの図書館によってくか!一緒にやっちゃお」

リュウが力強くそう言った。

「うん!!」

あたしは、これからもずっとずっと、リュウとこうしていきたいと確かに感じていた。

(完)




荒久 連
作家:荒久 連
彼の背中
0
  • 0円
  • ダウンロード

13 / 13

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • もくじ
  • ダウンロード
  • 設定

    文字サイズ

    フォント