幸福の島

断続( 9 / 22 )

『リョウさん』

ハトのリョウの心にサンタの声が聞こえてきました。

断続( 10 / 22 )

「ん!?さっ、サンタか?」

『はい』

「おっ、おい、サンタ、どこにいるんだ?」

『「こうふくのしま」です』

「じゃ、じゃあ生きてるのか?」

『いいえ・・・』

断続( 11 / 22 )

「そっ・・・そうか・・・あの時、俺が引き返していたら・・・すまん、サンタ」

『リョウさん、ぼくがしんでしまったのは、リョウさんのせいじゃありませんよ。「こうふくのしま」へたどりつくまえに、ぼくのシンゾウはとまっていましたから』

「え?」

断続( 12 / 22 )

『かみさまのはなしでは、ぼくのクーミちゃんへのおもいと、リョウさんがもっていた「あたたかいやくそう」のちからで、しんでもすこしだけうごけていたそうです。だからきにしないでください』

「そう、だったのか・・・」


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幸福の島
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