迫り来る危機への備え 7
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迫り来る危機への備え ７
ウイルスとの死闘
２０２０年、前年末に始まる新型コロナウイルスが、発生源の中国武漢市のみに止（とど）まらず、中国全土や世界各国にまで、その脅威（きょうい）を広げました。
それは、それに先立つＳＡＲＳコロナウイルスをも凌（しの）ぐ、感染（かんせん）性と重篤（じゅうとく）性を有し、未（いま）だその治療法さえの特定・確立されていません。
想えば、歴史を顧（かえり）みても、１４世紀半ばにヨーロッパを襲（おそ）った黒死病（ペスト）が、再度１７世紀にはロンドンでも猛威（もうい）を振（ふ）るい、２０世紀に入っては、アフリカ発のエボラ出血熱が世界をも震撼（しんかん）させ、さらには、世界各地で相次（あいつ）ぐ新型インフルエンザの流行（りゅうこう）など、いわゆる感染症（かんせんしょう）と人類との闘（たたか）いは、まさに死闘のさながらに、この先々も一向（いっこう）に已（や）むことのなく、繰（く）り返されるばかりです。
さてもその脅威こそは、今日現代にあっての、著（いちじる）しい交通交易（こうえき）手段の進歩発達による、歴史上かつて無くも頻繁（ひんぱん）にして広範（こうはん）な、文字どおりにも世界的な人的交流により、一層倍（いっそうばい）にも、その被害（ひがい）を広げ、弥（いや）が上にも深刻（しんこく）の度を増すばかりでさえあるのです！
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shinrikyusai
作家:主代 宗元
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迫り来る危機への備え 7
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