その実際たるや、最悪期のどん底にあっては、それこそ何処(どこ)も彼処(かしこ)も、程度の差こそあれ、不正すらしないでは済まされないほどに、企業体力は疲弊(ひへい)もし、萎(な)え切ってもいたのです。
それが漸(ようや)くにも、あえて自ら膿(うみ)を出し切ってでも、快癒(かいゆ)が確かなまでに自信が付きもすればこそ、この機とばかりに次から次へと、引きも切らずに不正発覚のオンパレードと、相成(あいな)ったというわけなのです。
はたして、日本経済は蘇(よみがえ)りました。
日は、また昇ることともなったのです!
とは言え、日経平均史上高値更新が、いつのことかは知れませんが、いずれ必ずや超えるでしょう。
なるほど、その行く手を阻(はば)む問題は、諸々(もろもろ)山積するかにありますが、少子化、老齢化、人口減少、労働力不足に、国家・地方財政の窮迫(きゅうはく)等々、それこそウンザリさせられるほどです!
しかし、どん底から這(は)い上がった日本経済の底力は、この先それらを克服し尽(つ)くして、なお余りあるほどでもありましょう。
何を根拠に?と聞かれるならば、時代がそれを必要としているから、とでも応えましょう。
とかく、今世紀を 『 アフリカの時代 』 などと宣(のたま)われますが、いやむしろ 『 アジアの、特にも東南アジアの時代 』 こそにも違いないのですから。