だからあなたは救われない 5
『 天災は忘れたころにやって来る 』 と言われます。
それが意味するところは、わたしたちが自然の摂理(せつり)を、未(いま)だ十全(じゅうぜん)に知り得ていないという、紛(まぎ)れもない事実にして現実を、如実(にょじつ)に言い表していることにも他なりません。
想い返せば、あの東日本大震災も、それまでの被害の想定を、はるかに超(こ)えるものでもあったように・・・
つまりは、現代科学をもってしても、いかなる予防策を講(こう)じようと、必ずしもそれで事足(ことた)りるとは限らないのです。
『 人は、常に後ろ向きに、さながら後退(あとずさ)るかのようにしか、将来に進めない 』
ともされるように、わたしたちは、所詮(しょせん)過去を手掛かりにしてしか、未来に備(そな)えられないのですから。
だからこそ、未曽有(みぞう)の人類的危機の、それこそいつ起こるとも知れない、と言っても、決して根も葉もない単なる脅(おど)しでも、ましてや過言でさえないのです。
「 何をバカな・・・!?」
と想われるかもしれませんね・・・
もしや、そうも想われるなら、どうか本編並びに本シリーズにお付き合いください。
必ずや、そんなご認識を、自(おの)ずと改めずに措(お)かれないことでしょうから!
この最高度に発展進歩もした、科学全盛(ぜんせい)の現代でもあればこそ、むしろ却(かえ)って、当然にして皮肉にも、その逆作用・逆効果にして悪影響の、それこそ地球規模(きぼ)にも甚大(じんだい)にして、文字どおりにも測(はか)り知れないくらいなのです!
その例の、原水爆は言うに及(およ)ばず、もしや生物・細菌兵器の、それらをも凌(しの)ごう事ともなりかねません。
「 わたしたち人類は、自(みずか)らの運命をも、今や自ら決せられるまでに進化した 」
にも違いないのですから!
自らの将来を、確かなものにすることなどの、未(いま)だ一向に叶(かな)わないにもかかわらず・・・
あたかも、いかにも片手落ちの、いわゆる自滅(じめつ)の途(みち)ばかりを、いとも易々(やすやす)と極(きわ)め尽(つ)くしでもしたかのように!?
「 いやいや何を大げさな!」
と、思わず呆(あき)れる方もお見えかもしれません。
しかし、その前触(まえぶ)れにして前兆(ぜんちょう)こそは、すでにも着々と、そうした暢気(のんき)で楽天家の方々の間近にも、もはや免(まぬか)れようもない陰鬱(いんうつ)な暗い影のさながらに、その深刻(しんこく)の度を次第(しだい)にも深めつつ、静かに迫(せま)り来ているのです!